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気付いたときには遅すぎる…「隠れ疲労」とは?
日々の疲れ、きちんとリセットできていますか?なんとなく疲れがとれない、睡眠時間は確保しているのにぐっすり寝た気がしない…そんなぐったり感の原因は「隠れ疲労」にあるかもしれません。電車に乗って座るとすぐ寝落ちてしまう、夜中に何度も起きてしまう、体にヘルペスができてしまうといった症状は隠れ疲労によるものである可能性も。今回はこの「隠れ疲労」について紹介しましょう。
私たちの体は日々活動するときに筋肉や脳を使っていますが、これには大量の酸素を消費しています。そしてそのうちの1~2%は、細胞を酸化させる力を持つ活性酸素に変化してしまいます。私たちがからだに命令する司令塔の立場にある自律神経系が活性酸素によって消耗することで疲れを感じるようになっているのです。
疲労の最大の対策は「良質な睡眠」です。自律神経の修復が間に合わないと疲労が蓄積しますが、睡眠中は活性酸素の活動が抑えられるため、体にとって修復のための時間となります。ただし、寝ているときであっても睡眠時無呼吸症候群であったり、部屋の温度によっては体温調節が必要になったりすると、自律神経は働かなくてはならなくなります。睡眠時には心身がリラックスできるように快適な環境を作ることが大切です。
また疲れたとき、効果的に自律神経の修復を促してくれる成分に「イミダペプチド」というものがあります。これは活性酸素の酸化と細胞の機能低下を抑える性質があるとされ、とりのむね肉などに多く含まれています。1日に必要な摂取量はコンビニで売っているサラダチキンひとつでまかなえるので、疲れがちな方は食事に取り入れてみるのもいいのでは。ちなみにイミダペプチドは熱に強く水に溶けやすいので、さまざまな調理法をしても摂取することができます。
疲労のメカニズム
『隠れ疲労 休んでも取れないグッタリ感の正体』(梶本修身著、朝日新書)によると、疲労の原因は自律神経が活性酸素に攻撃されるためだということが、最近の研究で明らかになりました。そこで、まず疲労のメカニズムから説明します。私たちの体は日々活動するときに筋肉や脳を使っていますが、これには大量の酸素を消費しています。そしてそのうちの1~2%は、細胞を酸化させる力を持つ活性酸素に変化してしまいます。私たちがからだに命令する司令塔の立場にある自律神経系が活性酸素によって消耗することで疲れを感じるようになっているのです。
疲れが隠れ疲労になってしまうのは
この消耗に対して、人間の体には細胞を守るシステムも当然備わっていますが、過度な活動によって活性酸素が大量に発生してしまい、修復が追いつかなくなってしまうと、疲労状態が継続してしまうことになります。すると体は「休んでほしいと」いう信号を出しますが、脳が興奮や幸福などの状態になったことでこの信号を無視してしまうことがあるのです。こうなってしまうと、本来であれば休まなければならないタイミングで休めずに疲労が蓄積していってしまい、最悪の場合は過労死に至るケースもあります。疲労に対抗する2つの方法
充分な睡眠時間、規則正しい生活をすることが病気の対策ではありますが、模範的な生活を送るのはなかなか難しいもの。そこで疲労に対抗するために重要なポイントをおさえておきたいですね。疲労の最大の対策は「良質な睡眠」です。自律神経の修復が間に合わないと疲労が蓄積しますが、睡眠中は活性酸素の活動が抑えられるため、体にとって修復のための時間となります。ただし、寝ているときであっても睡眠時無呼吸症候群であったり、部屋の温度によっては体温調節が必要になったりすると、自律神経は働かなくてはならなくなります。睡眠時には心身がリラックスできるように快適な環境を作ることが大切です。
また疲れたとき、効果的に自律神経の修復を促してくれる成分に「イミダペプチド」というものがあります。これは活性酸素の酸化と細胞の機能低下を抑える性質があるとされ、とりのむね肉などに多く含まれています。1日に必要な摂取量はコンビニで売っているサラダチキンひとつでまかなえるので、疲れがちな方は食事に取り入れてみるのもいいのでは。ちなみにイミダペプチドは熱に強く水に溶けやすいので、さまざまな調理法をしても摂取することができます。
日本人の真面目さがあだになる
責任感を持ってキツくてもやり遂げることを美徳とする日本人は、どうしても無理をしすぎる真面目な人が多いのですが、何事も体が資本です。もし疲労に気付けないまま体が限界を迎えて、過労死ということになってしてしまったら元も子もありません。忙しい日々に追われてしまいがちですが、時には自分の体と心に耳を傾けて、きちんと休息をとる日を設けるように心がけることが大切です。
<参考文献>
『隠れ疲労 休んでも取れないグッタリ感の正体』(梶本修身著、朝日新書)
『隠れ疲労 休んでも取れないグッタリ感の正体』(梶本修身著、朝日新書)
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