社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2018.05.31

デート代を出すのは…「昭和と平成」世代の違い

 「会社に平成生まれが入ってきた」なんて盛り上がったのも今や昔。平成元年生まれならもうすぐ30歳ですから、エース級の働きをしている社員も少なくないことでしょう。それでも昭和生まれの方からしたら、平成生まれの部下や後輩が何を考えているかわからない、なんて思うこともあるはず。そんな昭和と平成の世代間ギャップに迫ってみたいと思います。

デート代は男性が払う?それともワリカン派?大きな差が

 ソニー生命保険が行った「平成生まれ・昭和生まれの生活意識調査」を見てみると、様々な意識の差が浮き彫りになります。例えば「幸せな人生に学歴は必要?」という質問に対して、昭和は「必要」が51%で優勢でしたが、平成は40.8%。必ずしも学歴が必要ではないという考え方が多数派です。このアンケートでは触れられていませんでしたが、大学進学率が大きく伸びたこともそうした考えの変化につながっているかもしれません。

 デート代の支払いについても大きな差があります。昭和世代は「男性の方が多く支払うべき」が70%超。しかし平成生まれはワリカン派が約半数。昭和世代からしたら信じられないかもしれませんが、「デート代は男性が払う」というのが常識とは言えなくなってきているのです。

 「この人は平成生まれだな」と思う言動という変わり種の質問もあります。1位は「すごい、感動などの意味で『ヤバイ』と言う」で45.6%。かつては悪い意味でしか使わなかった「ヤバイ」ですが、今では良い意味、悪い意味両方で使うケースもありますね。他にも「固定電話を持っていない」(40.2%)、「ズボンを『パンツ』と言う」(23.6%)などが“平成的”な言動として認識されているようです。それに対し「この人は昭和生まれだな」と思う言動の1位は「あたり前田のクラッカーと言う」が41.8%。平成生まれからしたら「何それ?」かもしれないですね。「テレビのチャンネルを『回す』と言う」(17.0%)、「ショックなときに『ガーン』『ガビーン』と言う」(16.4%)などなど。世代間ギャップの根深さを感じます。

昭和世代のギャグに平成世代はついていけない!?

 ポータルサイトのgooが行った「平成生まれが昭和生まれとギャップを感じることランキング」というそのものずばりのアンケートもあります。

 1位は「昔のアイドルを語りたがる」。「俺が若い頃のアイドルはな」なーんて職場で講釈を垂れている昭和世代の方、ご注意を。平成生まれから「また言ってる…」と思われている可能性がありますよ。2位は「使うギャグが古い」。これは上記の「あたり前田のクラッカー」に通じる回答ですね。どこにいても昭和世代は昔のギャグを使いたくなってしまうのでしょうか。

 若者とほぼ同義で使われてきた「平成生まれ」ですが、「平成生まれは昔のギャグばっかり言うよね」なんて後輩たちに言われる時代が20年もすればやってくるのでしょう。時の流れは全ての人にとって平等なのです。

<参考サイト>
・ソニー生命保険株式会社:平成生まれ・昭和生まれの生活意識調査
http://www.sonylife.co.jp/company/news/30/nr_180508.html
・gooランキング: 平成生まれが昭和生まれとギャップを感じることランキング
https://ranking.goo.ne.jp/ranking/34798/
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
雑学から一段上の「大人の教養」はいかがですか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。 『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

『100万回死んだねこ』って…!?記憶の限界とバイアスの役割

『100万回死んだねこ』って…!?記憶の限界とバイアスの役割

何回説明しても伝わらない問題と認知科学(2)バイアスの正体と情報の抑制

「バイアスがかかる」と聞くと、つい「ないほうが望ましい」という印象を抱いてしまうが、実は人間が生きていく上でバイアスは必要不可欠な存在である。それを今井氏は「マイワールドバイアス」と呼んでいるが、いったいどうい...
収録日:2025/05/12
追加日:2025/11/09
今井むつみ
一般社団法人今井むつみ教育研究所代表理事 慶應義塾大学名誉教授
2

日本でも中国でもない…ラストベルトをつくった張本人は?

日本でも中国でもない…ラストベルトをつくった張本人は?

内側から見たアメリカと日本(1)ラストベルトをつくったのは誰か

アメリカは一体どうなってしまったのか。今後どうなるのか。重要な同盟国として緊密な関係を結んできた日本にとって、避けては通れない問題である。このシリーズ講義では、ほぼ1世紀にわたるアメリカ近現代史の中で大きな結節点...
収録日:2025/09/02
追加日:2025/11/10
3

人間とAIの本質的な違いは?記号接地から迫る理解の本質

人間とAIの本質的な違いは?記号接地から迫る理解の本質

学力喪失の危機~言語習得と理解の本質(5)AIに記号接地は可能か

昨今、めざましい発展を遂げているAI技術。流暢にチャットをやりとりする生成AIはしかし、本当の意味で使っている言葉を理解することができるのだろうか。言語学習の根本にある「記号接地」問題から、人間とAIの本質的な違いに...
収録日:2025/05/12
追加日:2025/10/14
今井むつみ
一般社団法人今井むつみ教育研究所代表理事 慶應義塾大学名誉教授
4

一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界

一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界

習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?

「習近平中国」「習近平時代」における中国内政の特徴を見る上では、それ以前との比較が欠かせない。「中国は、毛沢東により立ち上がり、鄧小平により豊かになり、そして習近平により強くなる」という彼自身の言葉通りの路線が...
収録日:2025/07/01
追加日:2025/09/25
垂秀夫
元日本国駐中華人民共和国特命全権大使
5

成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ

成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ

経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本

組織のまとめ役として、どのように接すれば部下やメンバーの成長をサポートできるか。多くの人が直面するその課題に対して、「経験学習」に着目したアプローチが有効だと松尾氏はいう。では経験学習とは何か。個人、そして集団...
収録日:2025/06/27
追加日:2025/09/10
松尾睦
青山学院大学 経営学部経営学科 教授