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離婚は後退か前進か?今どきの離婚観とは?
20年程前、例えば現在40歳の方が20歳の頃は、まだ「離婚は人生の失敗」というような考え方が今よりも強くありました。「〇〇さんの家の娘さん、離婚して戻って来たって」とか「息子が連れて来た人がバツイチなのよ」など、そんな親世代の会話を聞いたという方も多いのでは。
しかし現在は「離婚は人生の失敗」と捉える人ばかりではなく、リセットや再スタート、また人生の経験値として受け止める人も増えています。
Q;「離婚」は人生の失敗、それとも前進だと思いますか?
【男性】失敗…6人 前進…6人 どちらとも言えない…3人
【女性】失敗…4人 前進…8人 どちらとも言えない…3人
Q;「離婚」が人生の失敗と思う理由は?
・熟年離婚した父がみじめな生活をしているから(男性・離婚経験ナシ)
・慰謝料や養育費で離婚後の生活が苦しいので(男性・離婚経験アリ)
・離婚経験のある女性は、男性の腰が引けそう(女性・離婚経験ナシ)
・結婚に失敗したのは自分に問題があると思われている気がするから(女性・離婚経験アリ)
Q;「離婚」は前進だと思う理由は?
・2度目の結婚で幸せになっている人も多いから(男性・離婚経験ナシ)
・好きじゃない相手と無理して暮らすより別れた方が健全(男性・離婚経験アリ)
・夫に束縛されていた友だちが、離婚して自由に生き生きしているのを見ると前進だなと感じる(女性・離婚経験ナシ)
・離婚した方が自分のベストな状態でいられるから、失敗ではない(女性・離婚経験アリ)
今回のアンケートでは、若干女性の方が「離婚は前進でもある」と捉えている傾向が見られました。女性の経済力が高まったのもありますし、男性の方が離婚に伴う具体的なマイナス面に敏感な部分もあるのかもしれません。それでも男女ともに「離婚は人生の失敗」と思っている人は多数派ではなくなっている印象が。
では、実際に離婚を経験した方はどんな離婚観を持っているのか、その体験から学んだことや変化したことなど、お聞きした内容をご紹介していきます。
奈都子さんにとっては憧れの存在であったはずの夫を「自分から切り捨てた」ことが大きかったそう。意志を持ち、我慢しないこと、その大切さに離婚して改めて気づいたと言います。その後、奈都子さんは再婚し、娘ひとりを授かり、穏やかな幸せを手に入れられたと話してくれました。
妻のことは人としては好きだが「もっと家庭らしい家庭が欲しい。しかし初心に帰って妻と家庭を作り直すのはもう無理だな」。それを妻に伝えると、実は自分もそう思っていたと告白。40歳を目前に、お互いやり直す(子どもを産んで新しい家庭を作る)にはタイムリミットも近いと考え、離婚で同意。「もし離婚を切り出すのがもう少し遅かったら、自分も妻も”人生こんなはずじゃなかった”と後悔していたかも」と語る陽平さんは、2年前に再婚し子どもも産まれました。そして元妻も恋人がおり、新しい人生を互いに見守り合う良い関係が続いているそうです。
幸江さん自身も、離婚経験のある夫に少し不安もありましたが「一度失敗しているから逆に大事にしてくれるよ」と言う母の変化にも励まされ、結婚。最初の結婚では家庭を省みなかったという夫はその反省もあり、家族をとても大切にしてくれるそう。「夫は離婚を経験して変わったのかもしれません。私としては夫が離婚しなかったら、夫と結婚することもなかったのだから」と、ここだけの話、離婚してくれて良かったと笑って話してくれました。
今や結婚する夫婦の4組に1組は再婚カップル(両方、または夫婦いずれかが再婚)という時代。もし本気で離婚によって人生が壊れたと思っていれば、もう一度前を向いて「結婚しよう」と考えられる人はもっと少ないはず。
確かに、納得のいかない形で離婚に至った方は、離婚を「人生の失敗」と感じてしまう瞬間もあるかもしれません。しかし、その一方で、新たなスタートという「チャンス」でもあると言えるのではないでしょうか。
しかし現在は「離婚は人生の失敗」と捉える人ばかりではなく、リセットや再スタート、また人生の経験値として受け止める人も増えています。
離婚は失敗?前進?リアルな離婚観をアンケート
今どきの離婚観を、30~40代の男女各15人、計30人の方にアンケートしてみました。Q;「離婚」は人生の失敗、それとも前進だと思いますか?
【男性】失敗…6人 前進…6人 どちらとも言えない…3人
【女性】失敗…4人 前進…8人 どちらとも言えない…3人
Q;「離婚」が人生の失敗と思う理由は?
・熟年離婚した父がみじめな生活をしているから(男性・離婚経験ナシ)
・慰謝料や養育費で離婚後の生活が苦しいので(男性・離婚経験アリ)
・離婚経験のある女性は、男性の腰が引けそう(女性・離婚経験ナシ)
・結婚に失敗したのは自分に問題があると思われている気がするから(女性・離婚経験アリ)
Q;「離婚」は前進だと思う理由は?
・2度目の結婚で幸せになっている人も多いから(男性・離婚経験ナシ)
・好きじゃない相手と無理して暮らすより別れた方が健全(男性・離婚経験アリ)
・夫に束縛されていた友だちが、離婚して自由に生き生きしているのを見ると前進だなと感じる(女性・離婚経験ナシ)
・離婚した方が自分のベストな状態でいられるから、失敗ではない(女性・離婚経験アリ)
今回のアンケートでは、若干女性の方が「離婚は前進でもある」と捉えている傾向が見られました。女性の経済力が高まったのもありますし、男性の方が離婚に伴う具体的なマイナス面に敏感な部分もあるのかもしれません。それでも男女ともに「離婚は人生の失敗」と思っている人は多数派ではなくなっている印象が。
では、実際に離婚を経験した方はどんな離婚観を持っているのか、その体験から学んだことや変化したことなど、お聞きした内容をご紹介していきます。
離婚という「捨てる勇気」が自分を成長させてくれた。
「あんなに苦労して結婚したのに」と意地になっていたと語るのは、45歳の山本奈都子さん(仮名)。ミュージシャンの夫とはいちファンとして知り合い交際、多くの恋のライバルを蹴散らし結婚。しかし結婚後も直らない夫の女癖の悪さや、その尻拭いに疲れ果て、ついに離婚へ。奈都子さんにとっては憧れの存在であったはずの夫を「自分から切り捨てた」ことが大きかったそう。意志を持ち、我慢しないこと、その大切さに離婚して改めて気づいたと言います。その後、奈都子さんは再婚し、娘ひとりを授かり、穏やかな幸せを手に入れられたと話してくれました。
離婚しなかったら「結婚が人生の失敗」になっていた。
「離婚は、僕たち元夫婦にとって最善の選択だった」と言うのは42歳の青野陽平さん(仮名)。同じ歳の妻とは20代前半で若くに結婚、お互い趣味や仕事を優先しながらも仲は良かったが、15年も経つと同居人のような間柄に変化していたそうです。妻のことは人としては好きだが「もっと家庭らしい家庭が欲しい。しかし初心に帰って妻と家庭を作り直すのはもう無理だな」。それを妻に伝えると、実は自分もそう思っていたと告白。40歳を目前に、お互いやり直す(子どもを産んで新しい家庭を作る)にはタイムリミットも近いと考え、離婚で同意。「もし離婚を切り出すのがもう少し遅かったら、自分も妻も”人生こんなはずじゃなかった”と後悔していたかも」と語る陽平さんは、2年前に再婚し子どもも産まれました。そして元妻も恋人がおり、新しい人生を互いに見守り合う良い関係が続いているそうです。
お堅い両親も変化。「一度失敗したからこそ」の前進。
「うちの両親はザ昭和。離婚なんてダメ人間のすること、と言うような親でした」と語る46歳の北見幸江さん(仮名)。そんなご両親も未婚の娘が35歳になると「相手はバツイチでもいいから!」と結婚しない娘に気を揉んでいたそう。実は当時バツイチの現夫と交際していた幸江さんは、その言葉を渡りに船と親に彼を紹介したと言います。幸江さん自身も、離婚経験のある夫に少し不安もありましたが「一度失敗しているから逆に大事にしてくれるよ」と言う母の変化にも励まされ、結婚。最初の結婚では家庭を省みなかったという夫はその反省もあり、家族をとても大切にしてくれるそう。「夫は離婚を経験して変わったのかもしれません。私としては夫が離婚しなかったら、夫と結婚することもなかったのだから」と、ここだけの話、離婚してくれて良かったと笑って話してくれました。
離婚は新たなスタートという「チャンス」でもある!?
いかがでしたか?今や結婚する夫婦の4組に1組は再婚カップル(両方、または夫婦いずれかが再婚)という時代。もし本気で離婚によって人生が壊れたと思っていれば、もう一度前を向いて「結婚しよう」と考えられる人はもっと少ないはず。
確かに、納得のいかない形で離婚に至った方は、離婚を「人生の失敗」と感じてしまう瞬間もあるかもしれません。しかし、その一方で、新たなスタートという「チャンス」でもあると言えるのではないでしょうか。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
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不動産暴落、大企業倒産危機…中国経済の苦境の実態とは?
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(7)不動産暴落と企業倒産の内実
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