社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
ギャンブルと比較してみる宝くじの還元率は?
宝くじはとりあえず毎回買っているという人も多いのではないでしょうか。また、公営ギャンブルとしての競馬や競輪、競艇は日本各地にあります。公営ギャンブルと並べて見ると、宝くじはやや特殊ですよね。
ここでは、他のいわゆるギャンブルと比較しながら、宝くじとはどのようなものなのか、考えてみましょう。
ちなみに公益財団法人日本生産性本部「レジャー白書」によると、競馬や競艇、競輪などの公営ギャンブルの売上高は5兆7510億円(2015年度)、さらに風俗営業法で「遊技」に位置づけられるパチンコの市場規模にいたっては、なんと23兆2290億円と推計されています。ここまでの金額になると、ちょっとイメージが湧かないですよね。とにかくたいへんな金額がギャンブルで動いているようです。
支払いに対して戻ってくる割合を「還元率」といいます。宝くじの還元率は約45%、公営競技(地方競馬、競艇、競輪、オートレース)の還元率は約75%、パチンコは約85%程度です。宝くじに関しては所得税が非課税であるというメリットはありますが、それでも他のギャンブルに比べて還元率は明らかに低いです。45%ということは、単純に考えてほぼ半分以上は戻ってこない、ということになります。
まず、イメージのクリーンさが挙げられるでしょう。しかし、これはイメージだけの話ではなく、実際に売り上げの約40%は都道府県や政令指定都市に分配され公共事業等に使われます。実際に2016年度は売り上げの39.6%にあたる3,348億円が分配されています。しかし、この点でいえば、競馬の売り上げは畜産事業に還元されているので、宝くじだけが行っていることではありません。
これに対して、宝くじはただ数字の記された紙を買うだけです。他に私たちができるのは、売り場を選ぶことくらいでしょうか。しかし、売り場を選んだとしても、実際に当たるかどうか直接関係はありません。また予想のしようもありません。つまり、あらゆるひとに平等な仕組みです。
また、ジャンボ宝くじは年に数回と、タイミングが決まっています。ある意味その季節の風物詩とも言えるでしょう。特に賭け事にあまり触れない生活をしている人に、季節ごとにささやかな心の弾みをもたらすイベントだとも言えます。つまり、どんな仕事をしていて、どんな風に生きていようと、一律に平等に大金が当たる可能性が与えられる機会が、宝くじだと言えるのではないでしょうか。
ここでは、他のいわゆるギャンブルと比較しながら、宝くじとはどのようなものなのか、考えてみましょう。
ジャンボ宝くじの売上額は8,452億円、パチンコは23兆円超
発売されるたびに話題になるジャンボ宝くじですが、全国での売上規模は年間8,452億円(2016年度)となっています、ここ数年では、よく売れる年でも1兆円に届くかどうか、といったところのようです。ちなみに公益財団法人日本生産性本部「レジャー白書」によると、競馬や競艇、競輪などの公営ギャンブルの売上高は5兆7510億円(2015年度)、さらに風俗営業法で「遊技」に位置づけられるパチンコの市場規模にいたっては、なんと23兆2290億円と推計されています。ここまでの金額になると、ちょっとイメージが湧かないですよね。とにかくたいへんな金額がギャンブルで動いているようです。
宝くじの還元率はおよそ45%
宝くじは、まあ当たらないだろうけど、少しくらいは儲かるのではないかと考える人も多いのではないでしょうか。実際のところ、投資した金額のどれくらいが戻ってくる計算なのか、見てみましょう。支払いに対して戻ってくる割合を「還元率」といいます。宝くじの還元率は約45%、公営競技(地方競馬、競艇、競輪、オートレース)の還元率は約75%、パチンコは約85%程度です。宝くじに関しては所得税が非課税であるというメリットはありますが、それでも他のギャンブルに比べて還元率は明らかに低いです。45%ということは、単純に考えてほぼ半分以上は戻ってこない、ということになります。
宝くじの一部は公共事業に
ここまで見たとおり、宝くじの還元率は低く、決して当たりやすいとは言えません。ではなぜ宝くじは毎回話題になり、それなりに売れているのでしょうか。まず、イメージのクリーンさが挙げられるでしょう。しかし、これはイメージだけの話ではなく、実際に売り上げの約40%は都道府県や政令指定都市に分配され公共事業等に使われます。実際に2016年度は売り上げの39.6%にあたる3,348億円が分配されています。しかし、この点でいえば、競馬の売り上げは畜産事業に還元されているので、宝くじだけが行っていることではありません。
宝くじは平等
宝くじは単純にギャンブルとして考えた際のシンプルさが際立っています。たとえば、競馬にはさまざまな要素が絡みます。馬の血統、状態、戦績、騎手の実力や行われる環境の影響など。これは競馬へのロマンを生む要素でもあるといえるでしょう。競馬は研究に研究を重ねて、勝率を挙げることはある程度可能かもしれませんが、それだけ難しさと深みがあります。これに対して、宝くじはただ数字の記された紙を買うだけです。他に私たちができるのは、売り場を選ぶことくらいでしょうか。しかし、売り場を選んだとしても、実際に当たるかどうか直接関係はありません。また予想のしようもありません。つまり、あらゆるひとに平等な仕組みです。
また、ジャンボ宝くじは年に数回と、タイミングが決まっています。ある意味その季節の風物詩とも言えるでしょう。特に賭け事にあまり触れない生活をしている人に、季節ごとにささやかな心の弾みをもたらすイベントだとも言えます。つまり、どんな仕事をしていて、どんな風に生きていようと、一律に平等に大金が当たる可能性が与えられる機会が、宝くじだと言えるのではないでしょうか。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
自分を豊かにする“教養の自己投資”始めてみませんか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,300本以上。
『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
超深刻化する労働力不足、解消する方策はあるのか
教養としての「人口減少問題と社会保障」(6)労働力の絶対的不足という問題
人口減少によって深刻となる問題の2つ目が「労働力不足」である。今盛んにいわれている女性活用、高齢者活用、外国人労働者受け入れは、労働力の絶対的不足を解消する有効な方法となり得るのか。これからの労働力不足の問題と方...
収録日:2024/07/13
追加日:2024/12/03
遊女の実像…「苦界と公界」江戸時代の吉原遊郭の二面性
『江戸名所図会』で歩く東京~吉原(1)「苦界」とは異なる江戸時代の吉原
『江戸名所図会』を手がかりに江戸時代の人々の暮らしぶりをひもとく本シリーズ。今回は、遊郭として名高い吉原を取り上げる。遊女の過酷さがクローズアップされがちな吉原だが、江戸時代の吉原には違う一面もあったようだ。政...
収録日:2024/06/05
追加日:2024/11/18
東京大学が掲げる「自律的な大学運営」に重要な3つの視点
大学教育の未来~対話・デザイン・多様性(1)対話と自律の大学運営
東京大学が掲げる「多様性の海へ:対話が創造する未来」というスローガンは、日本の大学の新しい運営のあり方を見据えた指針である。多様な知を社会で共有するための対話の重要性や、大学の自律的な経営を可能にする新たな経営...
収録日:2024/06/26
追加日:2024/12/02
なぜ「心の病」が増えている?メンタルヘルスの実態に迫る
メンタルヘルスの現在地とこれから(1)「心を病む」とはどういうことか
組織のリーダーにとって、メンバーのメンタルヘルスは今や最重要課題になっている。組織として目標達成が大事であることは間違いないが、同時に一人ひとりの個性を見極め、適材適所で割り振っていく「合理的配慮」も求められて...
収録日:2024/04/17
追加日:2024/06/15
松下幸之助の答えは「人間の把握」と「宇宙の理法」の2つ
東洋の叡智に学ぶ経営の真髄(2)陰陽論の重要性
老荘思想の根幹には陰陽論がある。この世はつねに「陰陽」の2つのものが相まって形成・維持されているというものだ。この講義では、この陰陽論への理解をより深め、「乾坤」さらには「道徳」の概念を解説し、松下幸之助が「2つ...
収録日:2024/09/19
追加日:2024/11/28