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DATE/ 2018.08.30

日本企業は?世界のブランド価値ランキング

 私たちは日頃さまざまなブランドと共に生活しています。たとえばAppleというブランドは、私たちが日常的によく目にするブランドですよね。以前に比べて売れ行きが落ちてきたと言われるiPhoneですが、2018年頭にApple社の時価総額は、1兆ドルを越えたそうです。

 これは米国の上場企業としては初めてとのこと。1兆ドルを日本円に換算すると、およそ111兆円(1ドル111円計算)となります。数字が大きすぎてピンときませんが、それだけ魅力的な商品を世に出している企業だと言えるでしょう。ということで、ここではブランドランキングという観点から、世の中の企業を眺めてみます。

世界のブランドランキングトップ10

 世界最大規模の広告代理店「WPP」の調査・コンサルティング業務を担うカンター・グループ(本社、イギリス)が発表する「世界のブランド価値ランキング2018年度版」によると、ブランド価値世界トップ10は以下のとおりとなっています(カッコ内は業種カテゴリー)。

1位:Google (テクノロジー)
2位:Apple (テクノロジー)
3位:Amazon (小売)
4位:Microsoft (テクノロジー)
5位:Tencent (テクノロジー)
6位:Facebook (テクノロジー)
7位:VISA (決済)
8位:McDonald’s (ファーストフード)
9位:Alibaba (小売)
10位:AT&T (通信プロバイダー)

 さすがに見慣れたブランドが多いですね。日本にいて聞き馴染みが比較的薄いところだと5位のTencentと9位のAlibabaでしょうか。この2社は中国の企業です。

 Tencent(テンセント=騰訊)は、ゲームの売上高でソニーやマイクロソフトを上回り、世界トップの企業です。さらに中国で人気のメッセンジャーアプリ(日本でのLINEのようなもの)である「WeChat」や「QQ」を運営しており、その月間アクティブユーザー数は単純合算で11億人超。ちなみにLINEは2.2億人です。また時価総額は22兆円で、日本の大手ゲームメーカーである任天堂の10倍の規模です。

 Alibaba(アリババ=阿里巴巴)はEコマース市場で圧倒的なシェアを持つ企業です。インターネット上のプラットフォームを提供したり、Taobao(淘宝)やTmail(天猫)といったオンラインショップを、グループ企業として運営したりしています。

 こういった中国企業も含めて、やはりテクノロジー系が多いですね。ITバブルを突き抜けて生き残ってきた企業が巨大化しているという印象でしょうか。

日本企業トップはToyota

 100位以内の日本のブランドとしては、36位にToyota(車)、55位にNTT(通信プロバイダー)、91位にHonda(車)の3つがランクインしています。Toyota(トヨタ)は調査が始まった13年前から常に日本企業としてはトップです。これをアジアという枠で見ると、Toyotaは7位。トップ10のうち8ブランドは中国ブランド、そして5位には韓国のSamsungがランクインしています。

 ちなみに他の視点として、ロンドンを拠点とするBrand Finance Groupが発表した調査「Brand Finance - Brand Finance Global 500 2018」では、1位Amazon、2位Apple、3位Google、4位Samsung、5位Facebookとやや異なった結果になっています。こちらでも日本企業のトップはトヨタ(16位)です。

<参考サイト>
・KANTAR MILLWARD BROWN:テクノロジーの勢い止まらず、ランキング史上類を見ない成長率https://www.kantar.jp/archives/7815

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