社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2018.09.02

【仕事と年収】プリセールス(27歳男性)

 今回は「プリセールス」の方にお話をうかがいました。「プリセールス」とは、システム構築やソフトウェアを販売する際に、技術的な知識を用いてクライアントに提案を行い、営業担当者をサポートする職業です。別名「セールスエンジニア」とも言われます。

 そんな「プリセールス」の年収などのリアルなお金事情、その仕事の内容はどのようなものなのでしょうか?

【年齢】27歳(男性)
【住まい】東京都
【独身or既婚】既婚

経歴を教えてください。

 某私立大学を卒業し、新卒で今の会社に就職しました。お客様の課題を共に考え、最適な提案を行う業務にやりがいを感じ、自分自身が成長できる環境だと感じたため、この職業に決めました。

年収/月収/賞与について教えてください。

 額面で年収550万円、月収30万、賞与は190万です。グレードに応じて昇給します。

貯蓄額はおいくらですか?

 500万円です。

年間休日は?

 120日ほど。

仕事の内容は?残業はどれぐらい?

 プリセールスの仕事は、法人顧客の課題をヒアリングし、それに沿った最適な提案を行うことです。細かくブレークダウンすると、顧客分析、ヒアリングを基にした顧客課題の整理、その資料作成、改善策の提案、プレゼンテーション、自社及び他社サービスの学習、最新のITサービスの動向把握など、多数あります。

 残業はおおよそ月50時間くらいです。残業代も出ます。

この仕事の良い点は?

 自分自身の成長を感じやすいところです。お客様の課題を解決するために動く中、金融やIT知識が身につき、かつヒアリングやプレゼンスキルも高めることができるので、非常に楽しくやりがいを感じます。また、今の会社は給与についても成果に応じて評価される側面があるので、能動的に動くモチベーションにもなります。

この仕事の悪い点は?

 自分自身でプログラムを行なったり、サーバの設定などを行なったりはしないので、知識やスキルが広く浅くなってしまうことです。そもそも、プリセールスという職種自体が日本ではまだまだ馴染みがない側面があり、転職活動時には、まず相手に仕事を理解してもらう必要があります。

 さらに、多くの方が他のスペシャリスト(IT領域やファイナンス領域など)からプリセールスへ転職してきていますが、私は新卒からプリセールスの職に就いたため、専門的な知識や経験が足りないと感じることが多いです。

――――――――――

 「プリセールス」と聞くと、この方がおっしゃる通り、なじみのない方も多いかもしれません。しかし、国税庁が実施した平成28年度の民間給与実態統計調査の結果を見ると、20代後半の平均給与額は351万円。もちろん、会社の規模にはよるとは思いますが、27歳でこの年収とは、なかなか高給取りの職業のようです。

<参考サイト>
・国税庁HP「民間給与実態統計調査」より
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2016/pdf/001.pdf
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
“社会人学習”できていますか? 『テンミニッツTV』 なら手軽に始められます。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。 『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

古き良きヨーロッパのキリスト教社会が克明にわかる名著

古き良きヨーロッパのキリスト教社会が克明にわかる名著

渡部昇一の「わが体験的キリスト教論」(1)古き良きキリスト教社会

渡部昇一氏には、若き頃に留学したドイツでの体験を記した『ドイツ留学記(上・下)』(講談社現代新書)という名著がある。1955年(昭和30年)から3年間、ドイツに留学した渡部昇一氏が、その留学で身近に接したヨーロッパ文明...
収録日:2021/08/06
追加日:2021/10/23
渡部玄一
チェロ奏者
2

逆境に対峙する哲学カフェ…西洋哲学×東洋哲学で問う矛盾

逆境に対峙する哲学カフェ…西洋哲学×東洋哲学で問う矛盾

逆境に対峙する哲学(1)日常性が「破れ」て思考が始まる

「逆境とは何に逆らうことなのか」「人はそもそも逆境でしか思考しないのではないか」――哲学者鼎談のテーマは「逆境に対峙する哲学」だったが、冒頭からまさに根源的な問いが続いていく。ヨーロッパ近世、ヨーロッパ現代、日本...
収録日:2025/07/24
追加日:2025/12/19
3

豊臣兄弟の謎…明らかになった秀吉政権での秀長の役割

豊臣兄弟の謎…明らかになった秀吉政権での秀長の役割

豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(1)史実としての豊臣兄弟と秀長の役割

豊臣と羽柴…二つの名前で語られる秀吉と秀長だが、その違いは何なのか。また、これまで秀長には秀吉の「補佐役」というイメージがあったが、史実ではどうなのか。実はこれまで伝えられてきた羽柴(豊臣)兄弟のエピソードにはか...
収録日:2025/10/20
追加日:2025/12/18
黒田基樹
駿河台大学法学部教授 日本史学博士
4

「キリスト教は知らない」ではアメリカ市民はつとまらない

「キリスト教は知らない」ではアメリカ市民はつとまらない

「アメリカの教会」でわかる米国の本質(1)アメリカはそもそも分断社会

アメリカが日本の運命を左右する国であることは、安全保障を考えても、経済を考えても、否定する人は少ないだろう。だが、そのような国であるにもかかわらず、日本人は、本当に「アメリカ」のことを理解できているだろうか。日...
収録日:2022/11/04
追加日:2023/01/06
橋爪大三郎
社会学者 東京科学大学名誉教授 大学院大学至善館教授
5

キリスト教とは?…他の一神教との違いは神様と法律の関係

キリスト教とは?…他の一神教との違いは神様と法律の関係

宗教で読み解く世界(1)キリスト教の世界

キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教、儒教、そして日本宗教の、それぞれの特徴を「ひと言」で分析すると? 橋爪大三郎先生が一刀両断に分析。宗教の特徴を知れば、世界の各地域のあり方や文化もよくわかるようになる。「教...
収録日:2019/01/21
追加日:2019/05/18
橋爪大三郎
社会学者 東京科学大学名誉教授 大学院大学至善館教授