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8割が不正解!東京タワーの色は何色?
2018年9月30日、放送大学の地上波放送が終了したことで、テレビ電波塔としての歴史に幕を下ろした東京タワー。今後も変わらず東京のシンボルとしてその姿をとどめていくということですが、あの独特のカラーリング、実は「赤と白」ではないということをご存じでしょうか?
ではなぜあのような配色なのでしょうか。それは航空法と航空法施行規則に定められているからです。黄赤と白が交互に帯状に塗装される配色を「昼間障害標識」といい、飛行機から認識しやすい色として採用されています。
高さ150メートルの大展望台より上の部分の一部の鉄骨には、アメリカ軍が朝鮮戦争で使用した戦車を再利用しているといわれています。その確たる証拠は残されていないものの、タワー建設当時、日本は良質な鋼鉄に恵まれていなかったこと、戦車などの軍需品は非常に頑丈で、アメリカとしてもスクラップにして捨てるより売ったほうがメリットがあったことから、可能性は高いと考えられています。
・電卓なしで描いた設計図は1万枚!?
無骨な鉄塔ながら末広がりの美しさに魅せられる人は多いでしょう。東京タワーを設計した内藤多仲(たちゅう)氏は、特段美しさにこだわったわけではなく、徹底的にシンプルかつ安全で安定した塔を目指した結果であり、あのフォルムは「数字のつくった美しさ」だと語っています。タワーづくりのために描かれた設計図は、なんと1万枚。しかも当時は電卓がなく、すべて手計算ではじきだされているのです。
・当時のとび職の給料は大卒初任給の3.3倍!?
当時、東京タワーの建設には日本でも腕の立つとび職人たちが携わりました。その給料は大卒の初任給が当時12,000円であるのに対し、東京タワーのとび職人は40,000円。約3.3倍の差が。とはいえ工期はたったの1年半、組み立てはすべて手作業という難工事。しかも工事中に職人1名が落下し、命を落とす事故も発生しています。タワー建設はまさに命がけだったのです。
・ライトアップにかかる電気代はわずか21,000円!?
夜の東京を彩るライトアップ(ランドマークライト)を日没から24時まで(現在は工事の関係上明け方まで)点灯した場合の金額は約21,000円程度だといいます。何十万円もかかっているのでは……と考えていた人も多いのでは。
ちなみに、ライトアップは「夏バージョン」と「冬バージョン」があるのに加え、毎週土曜日の20時~22時の2時間限定で行われるライトアップや、ワールドカップの応援などイベントに合わせたライトアップも行われています。
それは、東京スカイツリーは日中も航空障害灯を点灯しているため、航空において安全面が保証されているからです。航空法では「高光度航空障害灯」または「中光度白色航空障害灯」の設置があれば、あの黄赤・白の「昼間障害標識」は省略できるとあるのです。
オリンピック開催の前に、皆さんも真新しい「オレンジと白」の装いを一度、間近で見てみてはいかがでしょうか。
正確には「オレンジと白」
赤っぽい部分は、実は「黄赤(インターナショナルオレンジ)」と呼ばれる色。つまり赤ではなくオレンジ色です。東京タワーを運営する日本電波塔株式会社が実施した「東京タワーに関する認識調査」によると、8割の人が東京タワーを「赤」または「朱」と答えたそう。景色の一部として遠くから見ているとわかりづらいですが、晴れの日に近くで見ると、確かに赤よりもオレンジに近い色合いをしているのが分かるでしょう。ではなぜあのような配色なのでしょうか。それは航空法と航空法施行規則に定められているからです。黄赤と白が交互に帯状に塗装される配色を「昼間障害標識」といい、飛行機から認識しやすい色として採用されています。
思わず「へぇ~」となる東京タワートリビア
・鉄骨の一部は戦車でできている!?高さ150メートルの大展望台より上の部分の一部の鉄骨には、アメリカ軍が朝鮮戦争で使用した戦車を再利用しているといわれています。その確たる証拠は残されていないものの、タワー建設当時、日本は良質な鋼鉄に恵まれていなかったこと、戦車などの軍需品は非常に頑丈で、アメリカとしてもスクラップにして捨てるより売ったほうがメリットがあったことから、可能性は高いと考えられています。
・電卓なしで描いた設計図は1万枚!?
無骨な鉄塔ながら末広がりの美しさに魅せられる人は多いでしょう。東京タワーを設計した内藤多仲(たちゅう)氏は、特段美しさにこだわったわけではなく、徹底的にシンプルかつ安全で安定した塔を目指した結果であり、あのフォルムは「数字のつくった美しさ」だと語っています。タワーづくりのために描かれた設計図は、なんと1万枚。しかも当時は電卓がなく、すべて手計算ではじきだされているのです。
・当時のとび職の給料は大卒初任給の3.3倍!?
当時、東京タワーの建設には日本でも腕の立つとび職人たちが携わりました。その給料は大卒の初任給が当時12,000円であるのに対し、東京タワーのとび職人は40,000円。約3.3倍の差が。とはいえ工期はたったの1年半、組み立てはすべて手作業という難工事。しかも工事中に職人1名が落下し、命を落とす事故も発生しています。タワー建設はまさに命がけだったのです。
・ライトアップにかかる電気代はわずか21,000円!?
夜の東京を彩るライトアップ(ランドマークライト)を日没から24時まで(現在は工事の関係上明け方まで)点灯した場合の金額は約21,000円程度だといいます。何十万円もかかっているのでは……と考えていた人も多いのでは。
ちなみに、ライトアップは「夏バージョン」と「冬バージョン」があるのに加え、毎週土曜日の20時~22時の2時間限定で行われるライトアップや、ワールドカップの応援などイベントに合わせたライトアップも行われています。
東京スカイツリーが白でOKな理由
さて、それでは新しい東京のランドマークとなっている東京スカイツリーは、なぜ白(正確にはスカイツリーホワイト)一色なのでしょうか。それは、東京スカイツリーは日中も航空障害灯を点灯しているため、航空において安全面が保証されているからです。航空法では「高光度航空障害灯」または「中光度白色航空障害灯」の設置があれば、あの黄赤・白の「昼間障害標識」は省略できるとあるのです。
開業60周年、現在塗装工事中
東京タワーは、2018年12月23日で開業60周年を迎えます。塗装は基本的に職人さんによる手塗りで5年に1度(塗料の向上により次回から7年に1度)塗り直されており、今年も3月から塗装工事が進められ、2019年夏に終了する見込みだそうです。オリンピック開催の前に、皆さんも真新しい「オレンジと白」の装いを一度、間近で見てみてはいかがでしょうか。
<参考サイト>
・東京タワーWEBサイト
https://www.tokyotower.co.jp/index.html
・東京スカイツリーWEBサイト
http://www.tokyo-skytree.jp
・東京タワーがテレビ電波塔の役目を終えた。水族館も閉館、今後の予定は?
https://www.huffingtonpost.jp/2018/10/01/tokyotower-syuryou_a_23546851/
・東京タワーの色は「赤」ではなかった! 還暦を迎える東京タワーの秘密8選!
https://getnavi.jp/life/223115/
・東京タワーはどうしてあの色なの? - デザイン・設計のヒミツを広報さんに聞いてみた
https://news.mynavi.jp/article/20130916-k01/
・東京タワーWEBサイト
https://www.tokyotower.co.jp/index.html
・東京スカイツリーWEBサイト
http://www.tokyo-skytree.jp
・東京タワーがテレビ電波塔の役目を終えた。水族館も閉館、今後の予定は?
https://www.huffingtonpost.jp/2018/10/01/tokyotower-syuryou_a_23546851/
・東京タワーの色は「赤」ではなかった! 還暦を迎える東京タワーの秘密8選!
https://getnavi.jp/life/223115/
・東京タワーはどうしてあの色なの? - デザイン・設計のヒミツを広報さんに聞いてみた
https://news.mynavi.jp/article/20130916-k01/
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