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夫が原因?妻が体調不良に…その理由とは?
上沼恵美子さんといえば、大阪を代表するローカルタレントの一人。「西の女帝」とも呼ばれる影響力の大きさから、直近では「M-1グランプリ」で審査員を務めた彼女に対して暴言を吐いた若手芸人の問題がクローズアップされました。
しかし「西の女帝」と呼ばれているのは、上沼さんがドヤ顔で君臨しているためではなく、ご主人との約束で仕事の範囲を「西は姫路、東は京都まで」としぼり、在阪局中心の仕事をしてきたためです。いわゆる亭主関白だったのですが、今年3月、上沼さんは『快傑えみちゃんねる』(関西テレビ)で衝撃の告白を行いました。8年前からめまいがひどく、カウンセリングを受けると医師から「夫源病」と診断されたというのです。
石蔵医師が指摘する症状は、頭痛、めまい、耳鳴り、動悸、息切れ、胃痛、不眠など、40~60代の女性を悩ませる更年期障害の不定愁訴によく似ています。というか、これまで更年期障害と診断されてきたケースの中に夫源病が含まれている可能性は大きいといいます。「出張などで夫が不在のときには症状が出なかったり、軽くなる」「夫の言動で症状が重くなる」覚えのある女性は疑ってみたほうがいいかもしれません。
もともと更年期障害の症状は精神的ストレスによって左右されることが多いもの。これまで見過ごしてきた生活習慣、お金、家事、子育て、親戚づきあいなど、夫の何気ない言動によって小さな「イラつき」が貯まり貯まって、神経伝達物質であるセロトニンを減少させているのだと石蔵医師はいいます。
本態性高血圧、突発性頭痛、突発性難聴、メニエール病(めまい、耳鳴り、難聴)、うつ病などと診断され、通常の治療を受けてもなかなか症状が改善されない場合も、夫源病を疑う余地があるそうです。
団塊世代のリタイアがほぼ完了する2012年、電通総研では該当する夫婦300人を対象に「65歳以降(定年後)の生活は楽しみですか?」の質問をぶつけました。
夫:「とても楽しみ」12.5%、「どちらかというと楽しみのほうが大きい」31.5%、「楽しみと不安が半々くらい」38.5%、「楽しみもあるが、不安のほうが大きい」15%、「とても不安」2.5%
妻:「とても楽しみ」1%、「どちらかというと楽しみのほうが大きい」20%、「楽しみと不安が半々くらい」48%、「楽しみもあるが、不安のほうが大きい」18%、「とても不安」13%
夫と妻のギャップが一目で分かる結果です。暇なくせに家事を手伝うわけでもなく、昼食メニューに口を出してきたり、買い物や散歩に出かけようとすると「ワシも」と同行したり、つきまとう夫が多いのが、妻の大きな不安原因となっています。
「ワシも」のバリエーションとして、自分が海外旅行や温泉に行きたいから「お前も」と妻の同行を求めるパターンもあり、いずれにせよ群れで過ごしてきたサラリーマンが陥りがちな不安だといいます。
プチげんかが成立しない場合の方法として、「プチ別居」も提案されています。「プチ別居」を成立させるには、まずは妻が「夜の外出」から始めること。あくまで「医師の命令」であることを盾に取り、夫の身の回りの世話はせずに出て行くこと、外出中は電話やメールで連絡を取らないことなどがポイントとしてあげられています。
数日間の空白によって夫婦関係の再構築ができたらもうけもの。「友達と旅行」と奥様に言われたら、快く送り出してあげる度量が肝心でしょう。
石蔵医師によると、「反論を飲み込み、耐え忍ぶような妻が最も危ない」のだとか。上沼さんは、ある意味典型的な「外弁慶」で、家に入ると良妻賢母そのものだったのかもしれません。人生百年時代、我慢できないことは「できない」と声をあげるのが肝心なようです。
しかし「西の女帝」と呼ばれているのは、上沼さんがドヤ顔で君臨しているためではなく、ご主人との約束で仕事の範囲を「西は姫路、東は京都まで」としぼり、在阪局中心の仕事をしてきたためです。いわゆる亭主関白だったのですが、今年3月、上沼さんは『快傑えみちゃんねる』(関西テレビ)で衝撃の告白を行いました。8年前からめまいがひどく、カウンセリングを受けると医師から「夫源病」と診断されたというのです。
夫がいる時限定で体調不良になりませんか?
夫源病というのは、正式な医学用語ではありません。阪大准教授(当時)で「男性更年期外来」を立ち上げた石蔵文信医師が2011年に考案した造語です。「誰が食わしてやってるんだ」というような高圧的で無神経な言動が習慣化している夫は夫源病を招きやすく、我慢強い妻ほど夫源病にかかりやすいといいます。石蔵医師が指摘する症状は、頭痛、めまい、耳鳴り、動悸、息切れ、胃痛、不眠など、40~60代の女性を悩ませる更年期障害の不定愁訴によく似ています。というか、これまで更年期障害と診断されてきたケースの中に夫源病が含まれている可能性は大きいといいます。「出張などで夫が不在のときには症状が出なかったり、軽くなる」「夫の言動で症状が重くなる」覚えのある女性は疑ってみたほうがいいかもしれません。
もともと更年期障害の症状は精神的ストレスによって左右されることが多いもの。これまで見過ごしてきた生活習慣、お金、家事、子育て、親戚づきあいなど、夫の何気ない言動によって小さな「イラつき」が貯まり貯まって、神経伝達物質であるセロトニンを減少させているのだと石蔵医師はいいます。
本態性高血圧、突発性頭痛、突発性難聴、メニエール病(めまい、耳鳴り、難聴)、うつ病などと診断され、通常の治療を受けてもなかなか症状が改善されない場合も、夫源病を疑う余地があるそうです。
夫のリタイアが「夫源病」を誘発する!?
上沼さんのケースは、ご主人が定年退職してから表面化しましたが、この時期は夫源病にとって最大の危機だとされます。夫が現役のころは、どんなに不満を抱いていようとも、家で顔を合わせる時間は、せいぜい平日の夜と休日ぐらい。長い結婚生活の中、妻たちは「亭主元気で留守がいい」を合言葉に、自分なりの生活ペースを築いてきました。団塊世代のリタイアがほぼ完了する2012年、電通総研では該当する夫婦300人を対象に「65歳以降(定年後)の生活は楽しみですか?」の質問をぶつけました。
夫:「とても楽しみ」12.5%、「どちらかというと楽しみのほうが大きい」31.5%、「楽しみと不安が半々くらい」38.5%、「楽しみもあるが、不安のほうが大きい」15%、「とても不安」2.5%
妻:「とても楽しみ」1%、「どちらかというと楽しみのほうが大きい」20%、「楽しみと不安が半々くらい」48%、「楽しみもあるが、不安のほうが大きい」18%、「とても不安」13%
夫と妻のギャップが一目で分かる結果です。暇なくせに家事を手伝うわけでもなく、昼食メニューに口を出してきたり、買い物や散歩に出かけようとすると「ワシも」と同行したり、つきまとう夫が多いのが、妻の大きな不安原因となっています。
「ワシも」のバリエーションとして、自分が海外旅行や温泉に行きたいから「お前も」と妻の同行を求めるパターンもあり、いずれにせよ群れで過ごしてきたサラリーマンが陥りがちな不安だといいます。
夫源病の改善法は、妻がワガママになること?
夫源病の女性の大半は、カウンセリングや「プチげんか」などの治療を受けると3か月以内に症状が改善するといいます。それまでお互いに本音を言い合っていなかったのが主な要因ですから、きちんと向き合っていくと夫源病は治るのです。プチげんかが成立しない場合の方法として、「プチ別居」も提案されています。「プチ別居」を成立させるには、まずは妻が「夜の外出」から始めること。あくまで「医師の命令」であることを盾に取り、夫の身の回りの世話はせずに出て行くこと、外出中は電話やメールで連絡を取らないことなどがポイントとしてあげられています。
数日間の空白によって夫婦関係の再構築ができたらもうけもの。「友達と旅行」と奥様に言われたら、快く送り出してあげる度量が肝心でしょう。
石蔵医師によると、「反論を飲み込み、耐え忍ぶような妻が最も危ない」のだとか。上沼さんは、ある意味典型的な「外弁慶」で、家に入ると良妻賢母そのものだったのかもしれません。人生百年時代、我慢できないことは「できない」と声をあげるのが肝心なようです。
<参考サイト>
・電通総研:「退職リアルライフ調査~団塊ファーストランナーの65歳からの暮らし~」を実施
http://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2012060-0529.pdf
・電通総研:「退職リアルライフ調査~団塊ファーストランナーの65歳からの暮らし~」を実施
http://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2012060-0529.pdf
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