社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2019.05.22

間違えてたら効果なし?正しい保湿の仕方とは

 目立つ毛穴や肌の乾燥、治りにくいにきびなど、女性にとって肌の悩みは尽きないもの。そんなさまざまな肌トラブルの原因としてあげられるのが、「保湿不足」だということをご存知ですか? 「保湿には気を使っているんだけど肌のトラブルが絶えない」という方は、もしかしたら間違った保湿をしているのかもしれません。今回は正しい保湿の方法を紹介していきましょう。

そもそも保湿は何のためにするの?

 保湿不足が肌トラブルを引き起こしてしまうメカニズムには、私たちの肌を構成する一部である「角層」が関係しています。私たちの肌は表皮・真皮・皮下組織から成っていますが、その一番外側にある角層は、ほこりやウイルスなど外部からの刺激を防ぐ機能や、体内の水分が蒸発しすぎるのを防ぐ機能を持っています。

 しかし、角層がダメージを受けてしまうとその機能が低下してしまって、肌はトラブルを引き起こしやすい状態になってしまうのです。つまり、きちんと角層をケアして機能を低下させないことで、肌は健やかに保つことができるということなのです。

実は保湿できていないNG保湿ケア

 気を付けなければならないのは、正しい保湿ケアをしているつもりが逆効果になってしまう場合もあるということ。やってしまいがちな例を紹介しましょう。

 「肌が潤うように化粧水はたっぷりつける」のは、逆に乾燥を招いてしまうのでNGケア。たっぷり水分を含ませたつもりでも、肌に浸透する水分量には限界があります。限界を超えた水分は肌表面の水分とともに蒸発してしまうので、逆に肌を乾燥させてしまうのです。

 「ベタつくから乳液やクリームを塗らない」のも、せっかく化粧水や美容液で潤った肌の水分を蒸発させてしまう原因に。化粧水や美容液で水分を補ったら、すぐに乳液やクリームなどの油分でフタをするのが保湿の基本です。

 「コットンや手でたたいて、しっかり化粧水を浸透させる」のも、刺激によって角層を傷つける原因になるので好ましくありません。同じく強い摩擦も肌を傷つけるのでNGです。肌に触れるときはやさしく、を心がけるようにしましょう。

正しい保湿をするためには

 効果的な保湿のために抑えるべき大きなポイントは大きく2点あげられます。ひとつめは「洗顔・入浴直後のタイミングを逃さないこと」。洗顔や入浴のあとは肌が無防備で水分が蒸発しやすい状態になっているので、速やかに水分を閉じ込める必要があります。

 このとき、強くこすったりたたいたりするのはNG。化粧水は適量を手にとって温め、肌に浸透させるイメージで優しく押しつけるようにして顔につけましょう。また、化粧水をつけすぎてしまうと水分の蒸発を引き起こしますし、そのあとにつけるクリームや乳液の効果も半減してしまうので、あくまで適量使用を守ることが大切です。

 ふたつめは「化粧水をつけるだけでなく蒸発を防ぐケアまですること」。化粧水をつけることで角層は潤いますが、その水分を蒸発させないように乳液やクリームなどの油分を含んだアイテムで潤いを閉じ込めることが大切です。

 しかし、乳液やクリームも塗りすぎてしまうと毛穴のつまりを招いてしまう可能性があるので、使用する量には注意が必要です。表記にある通りの量を、肌表面に薄く膜を張るように塗るようにしましょう。

健やかな肌に欠かせない保湿

 いかがでしたか? 肌の調子が悪いからとあれこれスキンケアを試すよりも、保湿を見直すだけでも肌は大きく変わってくるもの。正しい保湿ケアで健やかな肌を手に入れましょう。

<参考サイト>
・正しい保湿とは?肌の保湿力が低下する原因と対処法
http://medical.shiseido.co.jp/ihada-lab/article/ih05.html
・あなたのケアは大丈夫?正しい保湿ケアの方法とおすすめジェル美容液とは
https://tocohanalogy-official.jp/moisturizing-care/
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
自分を豊かにする“教養の自己投資”始めてみませんか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。 『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

日本でも中国でもない…ラストベルトをつくった張本人は?

日本でも中国でもない…ラストベルトをつくった張本人は?

内側から見たアメリカと日本(1)ラストベルトをつくったのは誰か

アメリカは一体どうなってしまったのか。今後どうなるのか。重要な同盟国として緊密な関係を結んできた日本にとって、避けては通れない問題である。このシリーズ講義では、ほぼ1世紀にわたるアメリカ近現代史の中で大きな結節点...
収録日:2025/09/02
追加日:2025/11/10
2

近代医学はもはや賞味期限…日本が担うべき新しい医療へ

近代医学はもはや賞味期限…日本が担うべき新しい医療へ

エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(3)医療の大転換と日本の可能性

ますます進む高齢化社会において医療を根本的に転換する必要があると言う長谷川氏。高齢者を支援する医療はもちろん、悪い箇所を見つけて除去・修理する近代医学から統合医療への転換が求められる中、今後世界の医学をリードす...
収録日:2025/03/03
追加日:2025/11/19
3

知ってるつもり、過大評価…バイアス解決の鍵は「謙虚さ」

知ってるつもり、過大評価…バイアス解決の鍵は「謙虚さ」

何回説明しても伝わらない問題と認知科学(3)認知バイアスとの正しい向き合い方

人間がこの世界を生きていく上で、バイアスは避けられない。しかし、そこに居直って自分を過大評価してしまうと、それは傲慢になる。よって、どんな仕事においてももっとも大切なことは「謙虚さ」だと言う今井氏。ただそれは、...
収録日:2025/05/12
追加日:2025/11/16
今井むつみ
一般社団法人今井むつみ教育研究所代表理事 慶應義塾大学名誉教授
4

「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ

「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ

「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造

宇宙とは何かを考えるうえで中国の古典である『荘子』・『淮南子(えなんじ)』に由来する「宇宙」という言葉が意味から考えてみたい。続いて、地球から始まり、太陽系、天の川銀河(銀河系)、局所銀河群、超銀河団、そして大...
収録日:2020/08/25
追加日:2020/12/13
岡朋治
慶應義塾大学理工学部物理学科教授
5

宇宙の理法――松下幸之助からの命題が50年後に解けた理由

宇宙の理法――松下幸之助からの命題が50年後に解けた理由

徳と仏教の人生論(1)経営者の条件と50年間悩み続けた命題

半世紀ほど前、松下幸之助に経営者の条件について尋ねた田口氏は、「運と徳」、そして「人間の把握」と「宇宙の理法」という命題を受けた。その後50年間、その本質を東洋思想の観点から探究し続けてきた。その中で後藤新平の思...
収録日:2025/05/21
追加日:2025/10/24