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首都圏エリアで外食単価が高い街・低い街は?
2019年9月25日、「ホットペッパーグルメ外食総研」による「外食&中食タウンランキング」が発表されました。【首都圏版】【東海圏版】【関西圏版】と地域別に分かれ、町の外食規模がどのくらい大きいのか、また単価が高い(低い)のはどの町か、などがランキング形式で分かるようになっています。では、早速内容を見ていきましょう(調査は2018年度の外食市場調査2018年4月~2019年3月、毎月首都圏・東海圏・関西圏の男女約1万人を対象とし、「商圏」の概念で独自で設定した「タウン」単位を採用)。

ざっと見て「納得!」の項目が多かったでしょうか。外食市場規模の大きなタウンの中でも、デパ地下の充実した「池袋・大塚」「新宿・代々木」「東京・日本橋」などは、外で買ってきたものを食べる「中食」(出前や宅配も含む)のためのポイントとしても機能しているのが分かります。
「ホットペッパーグルメ外食総研」上席研究員の稲垣昌宏氏は「職場の飲み会が減り、家族での外食が増える傾向」であるため、居住地近辺の外食動向が注目される、と語っています。
一方、外食単価の安さでは、越谷レイクタウン(埼玉)1,815円、多摩センター(東京都下)1,828円、橋本(神奈川)1,842円、大和(神奈川)駅周辺1,877円、上尾(埼玉)駅周辺1,907円などが一人2,000円以下で外食のできる優秀なタウン。飲酒率の低さでも「橋本」2位、「越谷レイクタウン」3位、「多摩センター」4位となっているため、飲酒が外食単価を押し上げる事実から、もう逃げることができません。
お一人様率が高いワンツーは、中央線沿線の「荻窪(西荻窪・阿佐ヶ谷)」「中野・高円寺(東中野)」。いずれも首都圏では「物価が比較的安く、ひとり暮らしがしやすい街」としてイメージが定着。また、一人暮らしの男性の利用率が順位を上げているのでは、との分析もなされています。ただし、「ジモティ率」が高いのは、お一人様率3位の「小岩・新小岩」のみですから、荻窪や中野を勤務先としている人も多い感触です。
同日に発表された【東海圏版】【関西圏版】と比較すると、「首都圏の外食は高い」という地方人の悲鳴も納得できます。関西圏で最も単価の高い「本町・心斎橋・淀屋橋」が3,800円、2位の「四条(烏丸)・河原町(祇園四条)」が3,703円。ただし、外食の市場規模においては、「梅田・大阪・北新地」が1,713億円と「新宿(代々木)」をも引き離しての全国1位。きっと安くて気軽に入れるお店が、愛されているのでしょう。東海圏では単価ランキングは発表されておらず、外食市場規模1位の「名古屋JR・近鉄・名鉄名古屋」周辺が629億円を売り上げるのは、首都圏でいうと「神田・秋葉原・御茶ノ水・神保町」の649億円(7位)に相当します。
自分の暮らす町は、何がどのあたりにランキングされているのか。交通費を使っても「あの町」まで外食に訪れる理由など、意外な発見ができるかもしれませんね。
外食規模の最も大きいのは新宿(代々木)、その単価は?
首都圏で、最も外食の多いタウンはどこなのか。中(なか)食との関係は?また、その単価や利用形態は、などを簡単な表にまとめてみました(外食という言葉は、このランキングの中では「夕方以降」、飲酒のみや喫茶のみの場合も含まれます)。ざっと見て「納得!」の項目が多かったでしょうか。外食市場規模の大きなタウンの中でも、デパ地下の充実した「池袋・大塚」「新宿・代々木」「東京・日本橋」などは、外で買ってきたものを食べる「中食」(出前や宅配も含む)のためのポイントとしても機能しているのが分かります。
「ホットペッパーグルメ外食総研」上席研究員の稲垣昌宏氏は「職場の飲み会が減り、家族での外食が増える傾向」であるため、居住地近辺の外食動向が注目される、と語っています。
お酒を飲むとお金には羽が生えて飛んでいく
各項目について見ていくと、単価が最も高い1位・2位は「六本木(赤坂・青山一丁目)」「銀座・有楽町」で、6年連続のワンツーぶりを発揮しています。それにしても平均利用単価が5,000円台を記録したのは今期(2018年4月~2019年3月)が初めてのこと。表には反映しなかったものの、「飲み屋街を連想する」ランキングにおいても「六本木(赤坂・青山一丁目)」2位(69.6%)、「銀座・有楽町」4位(67.3%)となっており、お酒を飲むとお金が飛んでいくことが実感できます。一方、外食単価の安さでは、越谷レイクタウン(埼玉)1,815円、多摩センター(東京都下)1,828円、橋本(神奈川)1,842円、大和(神奈川)駅周辺1,877円、上尾(埼玉)駅周辺1,907円などが一人2,000円以下で外食のできる優秀なタウン。飲酒率の低さでも「橋本」2位、「越谷レイクタウン」3位、「多摩センター」4位となっているため、飲酒が外食単価を押し上げる事実から、もう逃げることができません。
お一人様率が高いワンツーは、中央線沿線の「荻窪(西荻窪・阿佐ヶ谷)」「中野・高円寺(東中野)」。いずれも首都圏では「物価が比較的安く、ひとり暮らしがしやすい街」としてイメージが定着。また、一人暮らしの男性の利用率が順位を上げているのでは、との分析もなされています。ただし、「ジモティ率」が高いのは、お一人様率3位の「小岩・新小岩」のみですから、荻窪や中野を勤務先としている人も多い感触です。
外食デートは減ったのか?他地域との比較は?
さて、デートと言えば外食を連想する人も多いでしょうが、カップル率が高いのは「恵比寿・目黒(中目黒)」「下北沢」「上野・御徒町」となっています。3位の「上野・御徒町」は動物園や美術館・博物館見物がてら、2位の「下北沢」は劇場帰りと行動パターンが読めますが、「恵比寿・目黒(中目黒)」はどうなのでしょう。街をブラブラするだけでもおしゃれ気分が盛り上がり、気がつけばディナー・タイムということかもしれませんね。同日に発表された【東海圏版】【関西圏版】と比較すると、「首都圏の外食は高い」という地方人の悲鳴も納得できます。関西圏で最も単価の高い「本町・心斎橋・淀屋橋」が3,800円、2位の「四条(烏丸)・河原町(祇園四条)」が3,703円。ただし、外食の市場規模においては、「梅田・大阪・北新地」が1,713億円と「新宿(代々木)」をも引き離しての全国1位。きっと安くて気軽に入れるお店が、愛されているのでしょう。東海圏では単価ランキングは発表されておらず、外食市場規模1位の「名古屋JR・近鉄・名鉄名古屋」周辺が629億円を売り上げるのは、首都圏でいうと「神田・秋葉原・御茶ノ水・神保町」の649億円(7位)に相当します。
自分の暮らす町は、何がどのあたりにランキングされているのか。交通費を使っても「あの町」まで外食に訪れる理由など、意外な発見ができるかもしれませんね。
<参考サイト>
・HOT PEPPERグルメ外食総研:外食&中食タウンランキング2018【首都圏版】【東海圏版】【関西圏版】
https://www.hotpepper.jp/ggs/research/article/column/20190925
・HOT PEPPERグルメ外食総研:外食&中食タウンランキング2018【首都圏版】【東海圏版】【関西圏版】
https://www.hotpepper.jp/ggs/research/article/column/20190925
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