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DATE/ 2020.01.02

配偶者に最も「言われたくない一言」とは?

 「それを言っちゃあ、おしまいよ」という寅さんの有名なセリフもありますが、夫婦間には、思っていても決して口に出してはいけない一言があるもの。とは言え毎日一緒に居れば、配偶者が言われたくない言葉をつい口走ってしまうこともあるはずです。

 明治安田生命が実施したアンケート調査の、配偶者から「言われたくない一言」のアンケート項目では、1位「結婚しなければよかった」2位「あなたが悪い」3位「うるさい(黙ってて)」4位「老けたね」5位「なんでもいい」が男女全体のTOP5という結果に。夫側では「臭いに気を遣って」「何回も言ったのに」も上位に入り、妻側は「料理が美味しくない」の一言にも多くの回答が。このような一言を自分が配偶者から言われたと想像してみると、確かにキツいものがあります。

 逆に、配偶者から「言われたい一言」を見ると、男女全体のTOP5は1位「ありがとう」2位「お疲れさま(ご苦労さま)」3位「結婚して良かった」4位「あなたがいてくれて良かった」5位「よくやってくれて助かる」という結果に。夫側は「健康に気を付けて」「あなたのおかげ」と優しさや労いの言葉もポイントが高く、妻はとにもかくにも「感謝」に関する一言が欲しいと分析。想定内の結果ながら、相手が喜ぶ一言を口に出すのはなかなか出来ていない人も多いかもしれません。

あなたの夫や妻から「言われたくない」一言、教えてください。

 今回、上記のアンケート結果を見ていただいた既婚男女にも、その人独自の「言われたくない」一言を聞かせてもらいました。実体験から出たリアリティのある一言をご紹介します。

【夫】
「クサい!」(49歳・マスコミ系)
「臭いに気を遣って」は注意してくれてむしろ有り難いが、「クサい!」はひどい。傷つく。

「私も働かないとやっていけない」(42歳・会社員)
僕の稼ぎが少ないせいで大変、と責められている気がして落ち込む。

「〇〇ちゃんの旦那さんはこうなのに…」(37歳・公務員)
よその旦那さんを羨ましがるような一言。比べられるのは気分悪い。

「なんにもしないよね」(39歳・IT系)
ゴロゴロしていると言われる。普段は地味に家事や育児も手伝っているのに全否定しないでほしい。

【妻】
「お前はどうなんだよ!?」(32歳・会社員)
ちょっと旦那に怒ると、この一言で逆ギレされ会話もできないので腹が立つ。

「楽でいいね」(38歳・パート)
夫は家事も積極的に手伝ってくれ料理も得意ですが、そんな時にドヤ顔でこう言ってくる。アンタはたまにでしょ、とキレそうに。

「きみに任せた!」(47歳・学校職員)
法事、旅行、子どもの教育等、相談しても「任せた!」と私に丸投げ。面倒な時に出るこの言葉。

「今忙しいから」(41歳・主婦)
頼み事や相談をしても、この言葉で逃げる夫。自分だけ忙しいと思っているのがムカつく。

 夫の「言われたくない」一言は、プライドを傷つけられる内容が多数。妻に尊敬されていたい、見下されたくないという気持ちが夫には強くあるのでは。一方、妻はコミュニケーションを放棄されるような拒絶感ある一言や、夫の自分勝手な一言を「言われたくない」と感じています。無関心なのが一番辛い、という女性の真意が感じられました。

あなたの夫や妻から「言われたい」一言、教えてください。

 続いて配偶者から「言われたい」一言をご紹介。夫や妻の本音の願望を聞かせてもらいました。

【夫】
「かっこいい!」(33歳・会社員)
結婚してから言ってくれなくなった。自分は妻に「いつもキレイだね」と言っているのに。

「いつも(お仕事)お疲れさま」(44歳・会社員)
すごく疲れて帰ってきた時にこう言われると、分かってくれているなと疲れが飛ぶ。

「あなたと結婚して幸せ」(47歳・自営業)
妻が幸せでいてくれるのが自分の幸せや力量でもあるので、言葉にして言われたい。

【妻】
「料理上手な奥さんと結婚して良かった」(42歳・パート)
栄養やバランスを考えて作っている食事に、こんな言葉で褒めてもらえるとまた頑張れる。

「いつもありがとうね」(38歳・介護士)
やっぱり感謝の言葉。ちょっとしたことにもそう言ってくれる夫の一言で報われます。

「今日もきれいだね」(37歳・主婦)
おしゃれしてもダイエットしても無反応だとさみしい。夫にしか言ってもらえない言葉なのでちゃんと言ってほしいです。

 夫、妻いずれも「感謝」「評価」「異性として褒める」そんな一言が集中。夫婦になり家庭を築くと、やって当たり前のことにはつい感謝や労いの言葉を忘れがちになるものですが、その言葉を掛けてくれるのは配偶者だけ。また意外に「異性として褒める」一言が欲しいと思っている男女も多く、「たとえお世辞でもいいから言って」という回答も。結婚すると異性に褒められる機会は自ずと減りますから、夫婦間で補給する必要のある言葉なのかもしれません。

 「言われたくない」一言をうっかり言ってしまうことがあるのはお互いさま。しかし、それを許してもらえるかどうかは、日頃「言ってほしい」一言をちゃんと発しているかに掛かっています。言ってはいけない一言にビクビクして口を閉ざすよりも、言うべき一言を意識して伝えていく方が夫婦関係は円滑になるのではないでしょうか。

<参考サイト>
・明治安田生命 「いい夫婦の日」に関するアンケート調査
https://www.meijiyasuda.co.jp/profile/news/release/2019/pdf/20191115_01.pdf
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
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