社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
日本人に最も人気のある海外観光スポットは?
いま海外旅行の計画を立てるとしたら、あなたはどこへ行きたいですか。国や都市といった漠然としたイメージではなく、具体的な観光スポットを想像してみてください。
これから紹介する「日本人に人気の海外観光スポット 2019」(TripAdvisor LLC)は、「ここに行きたい!」という観光スポットがまだ具体的に思い浮かばなかった人も思い浮かんだ人も必見。日本人の好みにマッチする観光のトレンドをサクッと知ることができます。
2019年版の特徴は、26位にラオスのクアンシー滝、49位にウズベキスタンのシャーヒ・ズィンダ廟群、50位にマレーシアのスルタン サラフディン アブドゥル アジズ シャー モスクなど、アジアから7か所が初めてトップ50にランクインしたことです。アジアへの注目度が上昇していることをうかがい知ることができます。
第10位はメトロポリタン美術館(アメリカ)。ニューヨークのマンハッタンにあり、ルーヴル美術館(フランス)やエルミタージュ美術館(ロシア)とともに、世界最大級の美術館として知られていますね。
美術館・博物館でいうと、6位に秦始皇兵馬俑博物館(中国)、4位にオルセー美術館(フランス)がランクインしました。ルーヴルと同じパリに位置するオルセー美術館は、日本人に人気のモネやルノワール、ゴッホやゴーギャンらの19世紀芸術に特化した美術館です。
似たような歴史遺産では、第9位のタージ・マハル(インド)、第8位にカルナック神殿(エジプト)、そして第1位にアンコール遺跡群(カンボジア)、が選ばれました。
タージ・マハルといえば、あの真っ白なドーム型の屋根のお城のような建物です。なぜ、この建物が秦始皇兵馬俑博物館と類似するのかと言うと、実はタージ・マハルもお墓なのです。ムガル帝国の皇帝シャー・ジャハーンが愛妃のために建造しました。インド・イスラーム建築を代表する建築物とされています。
カルナック神殿は、あまり名前は知られていませんが、エジプトはもちろん、世界最大の古代神殿です。紀元前27~25世紀に創建されたと言われています。今回が初めてのランクインでした。
アンコールワットはもはや説明不要でしょう。12世紀前半のクメール王朝時代に建てられた寺院です。2年連続でトップを獲得しました。
サント・シャペル、サグラダ・ファミリア教会、サン・ピエトロ大聖堂は教会です。サント・シャペルはステンドグラスが美しい代表的なゴシック建築です。サグラダ・ファミリア教会は、同じくゴシック様式で、亡きアントニ・ガウディが設計しました。現在にいたるまで100年以上も工事中であるため、
未完の傑作として有名です。
サン・ピエトロ大聖堂はイタリア・バロック様式の代表的な建築物です。バロックとは「歪んだ真珠」を意味し、その様式は楕円形がモチーフ。芸術家のミケランジェロやベルニーニが設計しました。
実は、エアーズロックへの登山は、このランキングが発表された1か月前の2019年10月26日から禁止されています。禁止の直前には駆け込みで観光客が急増し、登山者の大渋滞が発生。違法なキャンプやゴミの放置など問題視されました。
そもそも登山が禁止された理由は、アボリジニの聖地である場所に対して観光客の配慮がないからでした。まさに憂慮していた事態が、登山禁止の直前に起こってしまったのは残念なことです。
登山は禁止されましたが、登山は観光資源の一つであって、今回の登山禁止が今後のウルルの観光産業に大きく影響することはあまりないようです。
最後にあらためてトップ10を順番に掲載します。海外旅行で行ってみたい場所は見つかりましたか。
1位 アンコール遺跡群(カンボジア)
2位 サン・ピエトロ大聖堂(バチカン市国)
3位 サグラダ・ファミリア教会(スペイン)
4位 オルセー美術館(フランス)
5位 ウルル(オーストラリア)
6位 秦始皇兵馬俑博物館(中国)
7位 サント・シャペル(フランス)
8位 カルナック神殿(エジプト)
9位 タージ・マハル(インド)
10位 メトロポリタン美術館(アメリカ)
これから紹介する「日本人に人気の海外観光スポット 2019」(TripAdvisor LLC)は、「ここに行きたい!」という観光スポットがまだ具体的に思い浮かばなかった人も思い浮かんだ人も必見。日本人の好みにマッチする観光のトレンドをサクッと知ることができます。
ラオスやウズベキスタンが注目株
世界最大の旅行プラットフォームのトリップアドバイザーは、「日本人に人気の海外観光スポット ランキング」を毎年発表しています。今回参照する2019年版(2019年11月27日)をもって9回目を迎えました。2019年版の特徴は、26位にラオスのクアンシー滝、49位にウズベキスタンのシャーヒ・ズィンダ廟群、50位にマレーシアのスルタン サラフディン アブドゥル アジズ シャー モスクなど、アジアから7か所が初めてトップ50にランクインしたことです。アジアへの注目度が上昇していることをうかがい知ることができます。
日本人好みはルーヴルよりもパリのあの美術館
トップ10にはおなじみの人気スポットが名を連ねました。では、まずは第10位から。第10位はメトロポリタン美術館(アメリカ)。ニューヨークのマンハッタンにあり、ルーヴル美術館(フランス)やエルミタージュ美術館(ロシア)とともに、世界最大級の美術館として知られていますね。
美術館・博物館でいうと、6位に秦始皇兵馬俑博物館(中国)、4位にオルセー美術館(フランス)がランクインしました。ルーヴルと同じパリに位置するオルセー美術館は、日本人に人気のモネやルノワール、ゴッホやゴーギャンらの19世紀芸術に特化した美術館です。
2年連続トップはあの遺跡
西安にある秦始皇兵馬俑博物館では、秦の始皇帝の陵墓とともに、陵墓を守る副葬品として作られた「兵馬俑」(へいばよう)を見ることができます。かの始皇帝の陵墓というだけあってさすがに壮大なスケールです。名前は博物館ですが、いわゆる博物館というよりも歴史遺跡と言った方が伝わりやすいかもしれません。似たような歴史遺産では、第9位のタージ・マハル(インド)、第8位にカルナック神殿(エジプト)、そして第1位にアンコール遺跡群(カンボジア)、が選ばれました。
タージ・マハルといえば、あの真っ白なドーム型の屋根のお城のような建物です。なぜ、この建物が秦始皇兵馬俑博物館と類似するのかと言うと、実はタージ・マハルもお墓なのです。ムガル帝国の皇帝シャー・ジャハーンが愛妃のために建造しました。インド・イスラーム建築を代表する建築物とされています。
カルナック神殿は、あまり名前は知られていませんが、エジプトはもちろん、世界最大の古代神殿です。紀元前27~25世紀に創建されたと言われています。今回が初めてのランクインでした。
アンコールワットはもはや説明不要でしょう。12世紀前半のクメール王朝時代に建てられた寺院です。2年連続でトップを獲得しました。
欧州の人気の教会ベスト3
トップ10であと残るは、7位サント・シャペル(フランス)、5位ウルル(オーストラリア)、3位サグラダ・ファミリア教会(スペイン)、2位サン・ピエトロ大聖堂(バチカン市国)。サント・シャペル、サグラダ・ファミリア教会、サン・ピエトロ大聖堂は教会です。サント・シャペルはステンドグラスが美しい代表的なゴシック建築です。サグラダ・ファミリア教会は、同じくゴシック様式で、亡きアントニ・ガウディが設計しました。現在にいたるまで100年以上も工事中であるため、
未完の傑作として有名です。
サン・ピエトロ大聖堂はイタリア・バロック様式の代表的な建築物です。バロックとは「歪んだ真珠」を意味し、その様式は楕円形がモチーフ。芸術家のミケランジェロやベルニーニが設計しました。
エアーズロックは2019年10月から登山禁止
オーストラリアのウルルという名称は、先住民のアボリジニの言葉です。「エアーズロック」と言い換えた方が伝わりやすいでしょうか。アボリジニの聖地であり、世界最大級の一枚岩です。実は、エアーズロックへの登山は、このランキングが発表された1か月前の2019年10月26日から禁止されています。禁止の直前には駆け込みで観光客が急増し、登山者の大渋滞が発生。違法なキャンプやゴミの放置など問題視されました。
そもそも登山が禁止された理由は、アボリジニの聖地である場所に対して観光客の配慮がないからでした。まさに憂慮していた事態が、登山禁止の直前に起こってしまったのは残念なことです。
登山は禁止されましたが、登山は観光資源の一つであって、今回の登山禁止が今後のウルルの観光産業に大きく影響することはあまりないようです。
最後にあらためてトップ10を順番に掲載します。海外旅行で行ってみたい場所は見つかりましたか。
1位 アンコール遺跡群(カンボジア)
2位 サン・ピエトロ大聖堂(バチカン市国)
3位 サグラダ・ファミリア教会(スペイン)
4位 オルセー美術館(フランス)
5位 ウルル(オーストラリア)
6位 秦始皇兵馬俑博物館(中国)
7位 サント・シャペル(フランス)
8位 カルナック神殿(エジプト)
9位 タージ・マハル(インド)
10位 メトロポリタン美術館(アメリカ)
<参考サイト>
・日本人に人気の海外観光スポット 2019
https://tg.tripadvisor.jp/news/ranking/best-oversea-attractions/
・金輪際お断り「リスペクト無き旅行者」豪エアーズロック
https://honichi.com/news/2020/02/04/ayersrock/
・豪ウルルに観光客が殺到、登山禁止目前に駆け込み
https://www.bbc.com/japanese/50178174
・日本人に人気の海外観光スポット 2019
https://tg.tripadvisor.jp/news/ranking/best-oversea-attractions/
・金輪際お断り「リスペクト無き旅行者」豪エアーズロック
https://honichi.com/news/2020/02/04/ayersrock/
・豪ウルルに観光客が殺到、登山禁止目前に駆け込み
https://www.bbc.com/japanese/50178174
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
自分を豊かにする“教養の自己投資”始めてみませんか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。
『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
相互依存で平和は保てるか…EUの深化・拡大の難題とは
地政学入門 ヨーロッパ編(9)EUの深化・拡大とトルコの問題
国際政治の理論として国同士の経済交流、相互依存が安全保障、つまり平和を維持できると伝統的に考えられてきたが、今般の国際政治ではそれは必ずしも当てはまらないようだ。そこでEUの問題である。国の垣根を越えて世界国家に...
収録日:2025/02/28
追加日:2025/06/30
最悪のシナリオは?…しかしなぜ日本は報復すべきでないか
第2次トランプ政権の危険性と本質(8)反エリート主義と最悪のシナリオ
反エリート主義を基本線とするトランプ大統領は、金融政策の要であるFRBですらも敵対視し、圧力をかけている。このまま専門家軽視による経済政策が進めば、コロナ禍に匹敵する経済ショックが世界的に起こる可能性がある。最終話...
収録日:2025/04/07
追加日:2025/06/28
江藤淳と加藤典洋――AI時代を生きる鍵は文芸評論家の仕事
AI時代に甦る文芸評論~江藤淳と加藤典洋(1)AIに代わられない仕事とは何か
昨今、生成AIに代表されるようにAIの進化が目覚ましく、「AIに代わられる仕事、代わられない仕事」といったテーマが巷で非常に話題となっている。では、AIに代わられない事とは何であろうか。そこで、『江藤淳と加藤典洋』(文...
収録日:2025/04/10
追加日:2025/06/25
遍歴とアバター…多様な仏、多様な菩薩が変容する面白さ
おもしろき『法華経』の世界(5)遍歴するアバター
『銀河鉄道の夜』の著者・宮沢賢治にとってもそうだが、『法華経』の重要なテーマは「遍歴」であると考えられる。遍歴や修行の旅は、仏教的には方便を用いて悟りに向かうことだが、『大日経』住心品には悟りと大悲こそが究境と...
収録日:2025/01/27
追加日:2025/06/29
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
「重要思考」で考え、伝え、聴き、そして会話・議論する――三谷宏治氏が著書『一瞬で大切なことを伝える技術』の中で提唱した「重要思考」は、大事な論理思考の一つである。近年、「ロジカルシンキング」の重要性が叫ばれるよう...
収録日:2023/10/06
追加日:2024/01/24