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DATE/ 2020.03.19

ネットのデマ、嘘を嘘だと見抜く方法は?

 トイレットペーパーがなくなる、花こう岩がウイルスの分解に役立つ、「26~27℃のお湯が効果がある」など、コロナウイルスにまつわるデマが日々飛び交っています。トイレットペーパーの原材料は基本的に国内で調達されているため、コロナウイルスの影響で供給に影響が出ることはないのですが、一時はドラッグストアやスーパーの店頭から消える事態にまでなりました。

 最近のデマの多くはネットから生まれています。そうしたデマにおどらされず、嘘を嘘と見抜くためにはどうすれば良いのでしょうか?

ネット空間で発生しがちなエコーチェンバー

 ネットと言っても情報摂取の手段は数多くあります。新聞社やテレビ局によるネットニュースや、政府や公的機関による発表などに簡単にアクセスすることができますし、一方でツイッターやフェイスブックを始めとしたSNSも情報摂取の大きな手段でしょう。SNSは誰でも発信できるため、中には記者よりもずっと詳しい専門家がいて正しい情報を発信している一方、自称専門家が間違った情報をまき散らしていたり、わざと嘘を垂れ流しているようなユーザーもいます。

 世に多く情報がある中で、どうしてデマに引っかかってしまうのでしょうか。人は信じたいことだけを信じるという傾向があり、自分にとって都合のいい情報を目にすると、それが不合理なものであってもついつい信じたくなってしまうものなのです。これをエコーチェンバーとも言いますが、特にネット空間で発生しがちです。なぜなら、ツイッターでもフェイスブックでも知らず知らずのうちに同じような考えも持つ人たち同士でコミュニティを作ってしまいがちだからです。

 例えば昨今のコロナウイルス騒動の中で、新たな予防策をあなたの友人がツイートしていたとしましょう。その友人が信頼のおける人であればあるほど、つい信じてしまいがちなのです。たまたま知らない人のツイートを目にしただけだったら特に気にならないかもしれない情報でも、知り合いが言っていることなら…信じてしまうこともあるでしょう。もちろん疑問があればその情報の真偽を調べることもあるかもしれませんが、これだけ情報が満ち溢れた社会ですので、触れる情報すべての真偽を確認していたら何もできなくなってしまうでしょう。

まずは情報源をチェックせよ スクショには注意

 真偽を確認するのは難しくても、情報源が何なのかを調べてみるのはデマに引っかからないようにするための有効な手段です。冒頭に挙げた政府などの公的機関、新聞社やテレビ局の情報であれば、比較的信頼度が高いと言えます。情報に記事などのURLがついていれば、元記事の内容を確認して判断できます。ただし、最近は記事のURLをつけず、当該部分のスクリーンショットだけを載せて拡散される情報も数多くあります。こうした場合は前後の文脈が見えず、誤読しかねないこともあるので注意が必要です。できればスクリーンショットの文面から、元の情報となる記事やサイトなどにあたってみたいところです。

 情報源がない=デマとは言い切れなくても、情報源がなかったり、あやふやなソースであれば鵜呑みにしないで一拍置いてみましょう。100%信じていいかどうかはわからないけれど、これは知り合いに伝えなくては…そうした思いでリツイートなど拡散することで、あらたなデマの“被害者”があなたの周りに発生します。

 その一方で悩ましいのは、デマに踊らされないのが常に正解とは限らないということです。例えば先日もコロナウイルスに関連してトイレットペーパーがなくなるというデマが流れましたが、デマを信じた人が少なからずいたため、一時期店頭からトイレットペーパーがなくなるという事態が発生しました。結果的には1週間もたてば品薄状態は解消されましたが、デマに踊らされず入荷を待っていたら、家にあるトイレットペーパーが切れてしまうかもしれない。であれば、デマはデマであるとわかっていても、トイレットペーパーを確保しておいた方が安全だ、その考え方も合理的ではあるでしょう。

 簡単に情報が摂取でき、発信できる時代だからこそ、リテラシーが求められる世の中になったとも言えます。新聞やテレビは信用できない、“マスゴミ”だ、なんて声も聞かれますが、トータルで見れば新聞やテレビは比較的正しい情報を発信しています。もちろん時には誤った情報を出してしまうこともありますが、まだまだオールドメディアの底力を信じてもいいはずです。

<参考サイト>
・パックンが徹底解説! ネット空間に広まる病的集団行動「エコーチェンバー」とは?
https://wpb.shueisha.co.jp/news/society/2017/06/15/86362/
(10MTV編集部)

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