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在宅勤務、そのメリット・デメリットは?
コロナウイルス感染拡大防止の対策として、多くの企業が在宅勤務やテレワークを実施しています。2020年夏に開催される予定だった東京オリンピックに向け交通規制や渋滞が見込まれることから時差通勤や在宅勤務を既に検討、試用していた企業もあるようですが、ここへ来て何の準備もなく「明日から在宅」とのお達しに戸惑いや混乱を体験している人も多いようです。
そこで今回は、実際に在宅勤務を導入するに至った人達が実感しているメリット・デメリットを分析し、その問題点や改善点を探ります。
【メリット】
・人材の確保がしやすく、離職率を下げ雇用の幅も広がる。
・通勤時間のストレスや疲労が軽減し、住まいの場所も限定されない。
・育児や介護と仕事を両立しやすい。
・社内で雑務に追われるロスが減り、本来の仕事に集中できる。
・交通費やオフィス賃料など経費の節減に繋がる。
【デメリット】
・社員同士のコミュニケーション不足。
・テレワークを導入する初期費用やシステム構築の負担が必要。
・社員の管理が難しく、個人間の働き方に差が生まれやすい。
・出社が必要な部署と在宅勤務の部署で不公平感が生じる。
想定されるメリットには、やはり時間や経費のロスなどを軽減できることと、柔軟な働き方を選択できるため雇用や収入が確保しやすいという点が挙げられます。デメリットは、コミュニケーションの問題や、社員全員が完全にテレワークできるわけではないという現実も。
・事務や会計業務など、事務処理やテキスト作業がメインの職種
「商社の営業事務なので、メールや電話で来る資料や数字をまとめ処理するだけなので在宅でも全く問題ない」(35歳女性)
「広告代理店で対海外クライアントの翻訳業務。自宅の方が雑音もなく静かで集中できる」(51歳女性)
・設計やSEなど、PCを使う集中力が必要な職種
「ハウスメーカーで建築設計をしていますが、在宅でも基本問題ナシ。電話応対や雑用もないのでやりやすい」(42歳男性)
「SEです。これまでも会社に行く必要ある?と思っていましたが、トラブルにもイチイチ手を止めなくていいし作業に集中できるため効率がいい」(31歳女性)
・Web運営やIT系など、インターネットメインの職種
「Webメディア編集。ライターやカメラマンとのやりとりは自宅でも会社でも変わらずオンラインなので、通勤しなくていいのは本当に楽」(43歳女性)
「通販サイトの運営。普段からテレビ会議やチャットを使って仕事をしているので、トラブル時以外は自宅でネットさえ繋がっていれば問題ないと分かった」(45歳男性)
対人業務などの少ない職種や、ネットやPCでの作業がメインの仕事、またひとりで製作する作業がベースのクリエーター系などは、集中できる環境や効率を考えると在宅勤務に向いていると感じている方が多く居ました。
「家にネット回線がなく、あわてて加入しお金が厳しい」(27歳女性/メーカー/独身)
家ではスマホしか使っていないのでwifi環境がなく、今回急遽在宅勤務となり慌てました。最初は会社のノートPCを持ってカフェに通いましたが毎日だと辛くて、結局急遽光回線に加入。会社が経費として認めてくれるのか分かりませんが、痛い出費に。
「在宅勤務を”休み”と勘違いする妻や子どもへの対処に困る」(40歳男性/金融/既婚子ども2人)
都内の狭小住宅では自分の仕事部屋はないので居間で仕事をしていると、妻から買物や家事を頼まれたり、子どもは遊んでと絡んできたり、全然集中できない。在宅勤務をするなら、独立した仕事スペースの確保がないと子持ちには難しい。
「常に問い合わせ電話に追われ、出社した方が早いかも」(48歳男性/情報システム部/既婚)
突然在宅勤務となったうちの会社は準備もろくにできていなかったので、会社のPCに入れない、ソフトが使えない、ネットが繋がらないなど、情報システム部の自分にひっきりなしに在宅社員から電話が。家でずっと電話応対しているなら、勤務時間内だけ電話に出ればいい通常業務の方が精神的に楽。
「仕事と育児と家事。寝る暇がなくなった」(38歳女性/デザイナー/既婚子ども2人)
子どもが休校になったのと同時に在宅勤務になったので子どもの心配はしなくていいので助かりますが、仕事に加え三度の食事の用意に買物などの家事もあり24時間稼働している状態。子どもがいると仕事に集中できないので、子の寝た夜中や早朝に仕事。さらに夫も在宅になり、その分料理なども手が掛かり、家にいるからといって仕事と育児家事の両立ができるわけではないと学びました。
色々な職種や立場の方の在宅勤務体験をお聞きしましたが、時間を有効に使えてムダがないという歓迎の声も多いながら、突然の在宅勤務で思ってもみなかったデメリットが浮上したという声も多々ありました。
在宅勤務をスムースに行うためには事前に環境を整える必要がありますが、今はまだ会社としての指針やシステムが未熟なまま在宅勤務に突入した企業も多く、その裁量が個人個人に任されている面も大きいという現状も。しかし、今回のコロナ対策によって多くの人が在宅勤務をされたことは、在宅勤務の制度や環境作りが整うきっかけにもなるはず。いつかの非常時にも活かされる経験値となるといいですね。
そこで今回は、実際に在宅勤務を導入するに至った人達が実感しているメリット・デメリットを分析し、その問題点や改善点を探ります。
想定される在宅勤務のメリット、デメリットとは
そもそも通常時であれば、在宅勤務にはこんなメリット、デメリットがあると考えられていました。【メリット】
・人材の確保がしやすく、離職率を下げ雇用の幅も広がる。
・通勤時間のストレスや疲労が軽減し、住まいの場所も限定されない。
・育児や介護と仕事を両立しやすい。
・社内で雑務に追われるロスが減り、本来の仕事に集中できる。
・交通費やオフィス賃料など経費の節減に繋がる。
【デメリット】
・社員同士のコミュニケーション不足。
・テレワークを導入する初期費用やシステム構築の負担が必要。
・社員の管理が難しく、個人間の働き方に差が生まれやすい。
・出社が必要な部署と在宅勤務の部署で不公平感が生じる。
想定されるメリットには、やはり時間や経費のロスなどを軽減できることと、柔軟な働き方を選択できるため雇用や収入が確保しやすいという点が挙げられます。デメリットは、コミュニケーションの問題や、社員全員が完全にテレワークできるわけではないという現実も。
「在宅歓迎!」の声で見る、在宅勤務が向いている職種って?
今回のコロナ対策が在宅勤務のきっかけとなった方々に、「在宅勤務が向いている」と実感した、その職種やポイントを聞いてみました。・事務や会計業務など、事務処理やテキスト作業がメインの職種
「商社の営業事務なので、メールや電話で来る資料や数字をまとめ処理するだけなので在宅でも全く問題ない」(35歳女性)
「広告代理店で対海外クライアントの翻訳業務。自宅の方が雑音もなく静かで集中できる」(51歳女性)
・設計やSEなど、PCを使う集中力が必要な職種
「ハウスメーカーで建築設計をしていますが、在宅でも基本問題ナシ。電話応対や雑用もないのでやりやすい」(42歳男性)
「SEです。これまでも会社に行く必要ある?と思っていましたが、トラブルにもイチイチ手を止めなくていいし作業に集中できるため効率がいい」(31歳女性)
・Web運営やIT系など、インターネットメインの職種
「Webメディア編集。ライターやカメラマンとのやりとりは自宅でも会社でも変わらずオンラインなので、通勤しなくていいのは本当に楽」(43歳女性)
「通販サイトの運営。普段からテレビ会議やチャットを使って仕事をしているので、トラブル時以外は自宅でネットさえ繋がっていれば問題ないと分かった」(45歳男性)
対人業務などの少ない職種や、ネットやPCでの作業がメインの仕事、またひとりで製作する作業がベースのクリエーター系などは、集中できる環境や効率を考えると在宅勤務に向いていると感じている方が多く居ました。
現実は甘くない。在宅勤務のこんなはずじゃなかった体験。
一方で、在宅勤務となったはいいが、想定外のデメリットを感じ対処に困っている方達もいるようです。「家にネット回線がなく、あわてて加入しお金が厳しい」(27歳女性/メーカー/独身)
家ではスマホしか使っていないのでwifi環境がなく、今回急遽在宅勤務となり慌てました。最初は会社のノートPCを持ってカフェに通いましたが毎日だと辛くて、結局急遽光回線に加入。会社が経費として認めてくれるのか分かりませんが、痛い出費に。
「在宅勤務を”休み”と勘違いする妻や子どもへの対処に困る」(40歳男性/金融/既婚子ども2人)
都内の狭小住宅では自分の仕事部屋はないので居間で仕事をしていると、妻から買物や家事を頼まれたり、子どもは遊んでと絡んできたり、全然集中できない。在宅勤務をするなら、独立した仕事スペースの確保がないと子持ちには難しい。
「常に問い合わせ電話に追われ、出社した方が早いかも」(48歳男性/情報システム部/既婚)
突然在宅勤務となったうちの会社は準備もろくにできていなかったので、会社のPCに入れない、ソフトが使えない、ネットが繋がらないなど、情報システム部の自分にひっきりなしに在宅社員から電話が。家でずっと電話応対しているなら、勤務時間内だけ電話に出ればいい通常業務の方が精神的に楽。
「仕事と育児と家事。寝る暇がなくなった」(38歳女性/デザイナー/既婚子ども2人)
子どもが休校になったのと同時に在宅勤務になったので子どもの心配はしなくていいので助かりますが、仕事に加え三度の食事の用意に買物などの家事もあり24時間稼働している状態。子どもがいると仕事に集中できないので、子の寝た夜中や早朝に仕事。さらに夫も在宅になり、その分料理なども手が掛かり、家にいるからといって仕事と育児家事の両立ができるわけではないと学びました。
色々な職種や立場の方の在宅勤務体験をお聞きしましたが、時間を有効に使えてムダがないという歓迎の声も多いながら、突然の在宅勤務で思ってもみなかったデメリットが浮上したという声も多々ありました。
在宅勤務をスムースに行うためには事前に環境を整える必要がありますが、今はまだ会社としての指針やシステムが未熟なまま在宅勤務に突入した企業も多く、その裁量が個人個人に任されている面も大きいという現状も。しかし、今回のコロナ対策によって多くの人が在宅勤務をされたことは、在宅勤務の制度や環境作りが整うきっかけにもなるはず。いつかの非常時にも活かされる経験値となるといいですね。
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