社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
国土交通省が発表した「燃費」の良い車ランキング
車を選ぶ大きなポイントとして外せないのが燃費。ここ数年の燃費性能はかなり向上しています。裏にはメーカーの燃費向上技術に関わる熾烈な競争があるようです。ではなぜここまで燃費は向上したのでしょうか、ここでは国土交通省の発表した燃費ランキングをもとに、裏側を少し見てみましょう。
【普通・小型自動車部門】
1位:トヨタ・プリウス:39.0
2位:トヨタ・アクア:38.0
3位:ニッサン・ノート:37.2
3位:ホンダ・フィット:37.2
5位:トヨタ・カローラ:35.0
5位:トヨタ・カローラ ツーリング:35.0
7位:ホンダ・GRACE:34.8
8位:トヨタ・ヴィッツ:34.4
8位:トヨタ・カローラ アクシオ:34.4
8位:トヨタ・カローラ フィールダー:34.4
トップはハイブリッドカーの草分け、プリウスです。次はその兄弟車といっていいアクアとなりました。トヨタ以外では3位に日産ノート。ホンダからはフィットとグレイスが入りました。しかし、この3車種以外は全てトヨタ車。燃費性能についてはトヨタの強さが際立っているようです。
【軽自動車部門】
1位:スズキ・アルト:37.0
1位:マツダ・キャロル:37.0
3位:スズキ・アルト ラパン:35.6
4位:ダイハツ・ミラ イース:35.2
4位:スバル・プレオ プラス:35.2
4位:トヨタ・ピクシス エポック:35.2
7位:マツダ・フレア:33.4
8位:マツダ・フレア クロスオーバー:32.0
9位:スズキ・ワゴンR:31.0
9位:スバル・ステラ:31.0
9位:ダイハツ・ムーヴ:31.0
1位はスズキアルトとマツダキャロルとなっています。やはり軽自動車の2大巨頭、スズキとダイハツは強いです。普通車・小型車部門では入ってこなかったマツダが大健闘しています。
ここ数年も摩擦によるエネルギーロスの軽減など、技術的な細かい改善は進められているようです。しかし、もっともドラスチックな変革はやはりハイブリッド化にあった様子。その象徴的役割を果たしたプリウスは世代交代を経た今でも、燃費トップとして技術の最先端を進んでいます。また、この先トヨタは「基本的にすべてのトヨタ車にハイブリッドを設定する方針」としているようです。こうなると、ハイブリッド搭載車としてのプリウスやアクアの存在意義はやや薄れていくかもしれません。プリウスやアクアが今後どういった方向性に進むのかはまだわかりませんが、絶えず最新の燃費技術を搭載する車種としてのブランドを維持していくという道はありうるでしょう。
ランキングトップはプリウス
ここで取り上げた調査は国土交通省が省エネルギーへの関心を高め、燃費性能の優れた自動車の開発と普及を促進するために毎年発表しているものです。今回参考にするのは2020年(令和2)3月31日発表のランキング。この普通・小型車部門でのランキングは以下のとおりとなっています。右の数値は日本独自の試験方法(JC08モード)での燃費値(km/L)です。【普通・小型自動車部門】
1位:トヨタ・プリウス:39.0
2位:トヨタ・アクア:38.0
3位:ニッサン・ノート:37.2
3位:ホンダ・フィット:37.2
5位:トヨタ・カローラ:35.0
5位:トヨタ・カローラ ツーリング:35.0
7位:ホンダ・GRACE:34.8
8位:トヨタ・ヴィッツ:34.4
8位:トヨタ・カローラ アクシオ:34.4
8位:トヨタ・カローラ フィールダー:34.4
トップはハイブリッドカーの草分け、プリウスです。次はその兄弟車といっていいアクアとなりました。トヨタ以外では3位に日産ノート。ホンダからはフィットとグレイスが入りました。しかし、この3車種以外は全てトヨタ車。燃費性能についてはトヨタの強さが際立っているようです。
軽自動車でのトップはスズキアルトとマツダキャロル
日本車といえば軽自動車は外せません。次は軽自動車での燃費ランキングです。右の数値は日本独自の試験方法(JC08モード)での燃費値(km/L)です。【軽自動車部門】
1位:スズキ・アルト:37.0
1位:マツダ・キャロル:37.0
3位:スズキ・アルト ラパン:35.6
4位:ダイハツ・ミラ イース:35.2
4位:スバル・プレオ プラス:35.2
4位:トヨタ・ピクシス エポック:35.2
7位:マツダ・フレア:33.4
8位:マツダ・フレア クロスオーバー:32.0
9位:スズキ・ワゴンR:31.0
9位:スバル・ステラ:31.0
9位:ダイハツ・ムーヴ:31.0
1位はスズキアルトとマツダキャロルとなっています。やはり軽自動車の2大巨頭、スズキとダイハツは強いです。普通車・小型車部門では入ってこなかったマツダが大健闘しています。
燃費はおよそ過去25年で2倍に向上
同サイトには添付資料として平成5年度(1993年度)から平成30年度(2018年度)までの燃費の推移が示されています。これを見ると、平成9年度(1997年度)まではおよそ11km/L程度だった燃費値が、その後急速に向上し、平成25年度(2013年度)にはおよそ22km/L程度まで達しています。その後5年間はほぼ横ばいです。起点となった1997年に何があったのでしょうか。調べて見ると、この年、初代プリウスが発売されています。プリウスは1993年から開発検討が始まり、当初はガソリン直噴エンジンが想定されていました。しかし1994年にハイブリッド車とすることになり、ゼロから計画を再スタート。その後、前倒しで開発され「21世紀に間に合いました」のキャッチコピーで1997年に発売されています。ここ数年も摩擦によるエネルギーロスの軽減など、技術的な細かい改善は進められているようです。しかし、もっともドラスチックな変革はやはりハイブリッド化にあった様子。その象徴的役割を果たしたプリウスは世代交代を経た今でも、燃費トップとして技術の最先端を進んでいます。また、この先トヨタは「基本的にすべてのトヨタ車にハイブリッドを設定する方針」としているようです。こうなると、ハイブリッド搭載車としてのプリウスやアクアの存在意義はやや薄れていくかもしれません。プリウスやアクアが今後どういった方向性に進むのかはまだわかりませんが、絶えず最新の燃費技術を搭載する車種としてのブランドを維持していくという道はありうるでしょう。
<参考サイト>
・自動車の燃費ランキングを公表します!|国土交通省
http://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha10_hh_000230.html
・自動車の燃費ランキングを公表します!|国土交通省
http://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha10_hh_000230.html
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
自分を豊かにする“教養の自己投資”始めてみませんか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。
『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
印象派を世に広めたモネ《印象、日の出》、当時の評価額は
作風と評論からみた印象派の画期性と発展(2)モネ《印象、日の出》の価値
第1回印象派展で話題となっていたセザンヌ。そのセザンヌと双璧をなすインパクトを与えた作品があった。それがモネの《印象、日の出》である。印象派の発展において重要な役割を果たした本作品をめぐる歴史的議論や当時の市況を...
収録日:2023/12/28
追加日:2025/07/17
「信頼できない語り手」とは?村上春樹の謎に迫る文芸批評
AI時代に甦る文芸評論~江藤淳と加藤典洋(4)村上春樹の謎と信頼できない語り手
加藤典洋氏の代表作の1つに、村上春樹の作品を詳細に分析した『村上春樹イエローページ』がある。加藤氏は当時まだ評価が高くなかった村上作品を初期から高く評価していたが、それはなぜか。そこには文芸批評の用語である「信頼...
収録日:2025/04/10
追加日:2025/07/16
胆のう結石、胆のうポリープ…胆のうの仕組みと治療の実際
胆のうの病気~続・がんと治療の基礎知識(1)胆のうの役割と胆石治療
消化にとって重要な臓器「胆のう」。この胆のうにはどのような仕組みがあり、どのような病気になる可能性があるのだろうか。その機能、役割についてあまり知る機会のない胆のう。「サイレントストーン」とも呼ばれる、見つけづ...
収録日:2024/07/19
追加日:2025/07/14
青春期は脳のお試し期間!?社会的ニッチェと信頼の形成へ
今どきの若者たちのからだ、心、社会(2)思春期の成長、青春の脳
思春期にからだが急激に成長することを「思春期のスパート」と呼ぶ。先行して大きくなった脳にからだを追いつかせるための戦略である。脳はそれ以上大きくならないが、脳内の配線が変化する。そうした青春期の脳の実態を知るた...
収録日:2024/11/27
追加日:2025/07/12
アベノマスク、ワクチン調達の決算は?驚きの会計検査結果
会計検査から見えてくる日本政治の実態(1)コロナ禍の会計検査
日本の財政をくまなく検査し、その収入と支出を把握する会計検査院。日本のメディア報道などでは、予算の決定や補助金などの政策決定については詳しく報じられるが、それがどのように実際に使われたかは、ほとんど言及がない。...
収録日:2025/04/14
追加日:2025/07/11