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「世界繁栄指数」日本の順位は?
かつて「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と言われた時代がありながら、失われた20年、30年とも評される経済低迷を経験した日本。2019年の1人当たりGDPでは世界26位ですが、一方でGDPだけでは表せない豊かさもあるはずです。果たして日本は豊かさは世界で何番目なのでしょうか。イギリスのシンクタンク、レガタム研究所(Legatum Institute)が発表している「レガタム繁栄指数」では、複数の指標から各国を評価しており、そこでの指標別の順位を見ると日本の現状が見えてくるかもしれません。
分野ごとの順位を見ていくと、おおむね9つの分野は10~31位に収まっており、どれもそこそこ高水準に位置していると言えそうです。極端な順位になったのは社会資本、健康、教育です。この中で2つはトップ10入り、1つは167か国中132位でした。先に順位が低い方からお伝えすると、社会資本が132位でした。社会資本と言っても何を指しているのかぱっとわかりづらいかもしれませんが、個人と社会のかかわりの強さや市民活動などを評価したものです。
日本でも都会と地方で状況は違うかとは思いますが、隣近所との関係の薄さなどが反映されたものかもしれません。
一方で高評価だったのは7位の教育、そして2位の健康。教育はトップ10にシンガポール(1位)、韓国(2位)、香港(4位)そして日本と、アジアの教育熱心ぶりが反映されています。健康も同じ4か国がトップ10入りしているのですが、日本は過去11年分を振り返っても1位5回、2位が6回と世界一の健康国と言っても過言ではありません。国民の健康さに加えて、医療アクセスなども評価基準に入っているため、世界一の長寿国であることや、国民皆保険のシステムも高評価の対象となったことでしょう。
新型コロナウイルスの感染拡大については各国の健康に関する問題だけでなく、地理的環境や政治判断などもかかわってくるためイコールではありませんが、もともと持っていた“健康力”が基礎的体力として対コロナの局面で現れていることは確かでしょう。今後どのようにコロナ禍が収束していくのかまだまだ予断を許しませんが、少なくとも日本の健康指標が高く評価していることは自信を持って良いはず。集中治療のベッド数が海外に比べ少ないなどもちろん日本の医療体制も完璧でない部分は多々ありますが、卑下することはない、そう言いたいのです。
日本が高く評価された分野、100位以下に沈んだ分野は
改めて「レガタム繁栄指数」の詳細を解説すると、治安と安全、個人の自由、政治、社会資本、投資環境、起業しやすさ、市場インフラ、経済的な質、住環境、教育、健康、自然環境の12つの分野で各国を評価し、世界で最も繁栄している国がどこか、をランク付けしたものです。最新の2019年データだと日本は19位。2018年に続き、過去11年では最高位につけました。アジアでは15位の香港、16位のシンガポールに続いて3番目、世界のトップ3は上からデンマーク、ノルウェー、スイスでした。分野ごとの順位を見ていくと、おおむね9つの分野は10~31位に収まっており、どれもそこそこ高水準に位置していると言えそうです。極端な順位になったのは社会資本、健康、教育です。この中で2つはトップ10入り、1つは167か国中132位でした。先に順位が低い方からお伝えすると、社会資本が132位でした。社会資本と言っても何を指しているのかぱっとわかりづらいかもしれませんが、個人と社会のかかわりの強さや市民活動などを評価したものです。
日本でも都会と地方で状況は違うかとは思いますが、隣近所との関係の薄さなどが反映されたものかもしれません。
一方で高評価だったのは7位の教育、そして2位の健康。教育はトップ10にシンガポール(1位)、韓国(2位)、香港(4位)そして日本と、アジアの教育熱心ぶりが反映されています。健康も同じ4か国がトップ10入りしているのですが、日本は過去11年分を振り返っても1位5回、2位が6回と世界一の健康国と言っても過言ではありません。国民の健康さに加えて、医療アクセスなども評価基準に入っているため、世界一の長寿国であることや、国民皆保険のシステムも高評価の対象となったことでしょう。
健康ランキング上位国のコロナ対応は…
興味深いのは、健康ランキングと新型コロナウイルス感染者数の相関関係です。1位のシンガポールは5月6日時点で19410人と、人口564万人のわりに感染が拡大してしまっていますが、死亡者は18人に押さえ込んでいます。(もちろんこれだけ感染者が多いと今後死亡者が増加する可能性はありますが)。日本や4位の韓国、6位の香港は世界で見れば感染抑制に成功した国として評価されていますし、3位のスイスも感染者は3万人に迫っているものの、死亡者数は1482人で、10万人当たりの死亡率で見ても近隣のヨーロッパ諸国に比べて低く抑えられています。新型コロナウイルスの感染拡大については各国の健康に関する問題だけでなく、地理的環境や政治判断などもかかわってくるためイコールではありませんが、もともと持っていた“健康力”が基礎的体力として対コロナの局面で現れていることは確かでしょう。今後どのようにコロナ禍が収束していくのかまだまだ予断を許しませんが、少なくとも日本の健康指標が高く評価していることは自信を持って良いはず。集中治療のベッド数が海外に比べ少ないなどもちろん日本の医療体制も完璧でない部分は多々ありますが、卑下することはない、そう言いたいのです。
<参考サイト>
・世界の1人当たり名目GDP 国別ランキング・推移(IMF) ― Global Note
https://www.globalnote.jp/post-1339.html
・Rankings :: Legatum Prosperity Index 2019
https://www.prosperity.com/rankings
・新型コロナウイルス感染症の現在の状況について(令和2年5月6日版)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_11178.html
・新型コロナ1カ月 図で見るスイスの感染状況 - SWI swissinfo.ch https://www.swissinfo.ch/jpn/politics/45648818
・医療崩壊の危機迫る 新型コロナ対応のベッド数と入院患者数データ|特設サイト 新型コロナウイルス|NHK NEWS WEB
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/medical/
・世界の1人当たり名目GDP 国別ランキング・推移(IMF) ― Global Note
https://www.globalnote.jp/post-1339.html
・Rankings :: Legatum Prosperity Index 2019
https://www.prosperity.com/rankings
・新型コロナウイルス感染症の現在の状況について(令和2年5月6日版)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_11178.html
・新型コロナ1カ月 図で見るスイスの感染状況 - SWI swissinfo.ch https://www.swissinfo.ch/jpn/politics/45648818
・医療崩壊の危機迫る 新型コロナ対応のベッド数と入院患者数データ|特設サイト 新型コロナウイルス|NHK NEWS WEB
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/medical/
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