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DATE/ 2020.10.04

「借りて住みたい街」コロナ禍でどう変わった?

 新型コロナウイルスの影響により、一躍注目を浴びるようになった在宅ワーク。出勤する必要がなくなったり、出勤の頻度が下がったりすると、住環境において職場へのアクセス面への優先度が下がってもおかしくないのではないでしょうか。そんな疑問に答えてくれる調査を不動産・住宅情報サイトの「LIFULL HOME'S」が実施しました。

栄えある1位は人気急上昇中の本厚木

 「緊急実施! コロナ禍での借りて住みたい街ランキング(首都圏版)」と題し、2020年2月に発表した「2020年LIFULL HOME’S借りて住みたい街ランキング」と今年4~8月を対象期間とした調査を比較。賃貸物件のうち、問合せの多かった駅名をそれぞれ集計したもので、ビフォーコロナ、アフターコロナの差が見て取れます。

 この調査で栄えある1位に輝いたのは、前回比3ランクアップの本厚木駅。2月の調査でも4位につけていた人気のエリアですが、前回上位につけていた池袋、葛西、川崎に比べると相場では控えめでありながら、新宿まで乗り換え無しでアクセス(約50分)できるという便利さが評価されたものと思われます。他にもランクアップした地域を見てみると、3位の大宮(2ランクアップ)、4位の千葉(10ランクアップ)、10位の町田(12ランクアップ)、13位の船橋(8ランクアップ)など。本厚木と同じく都心まで少し時間はかかるものの乗り換え無しでアクセスできるうえ、郊外のターミナル駅で地元の利便性が高いエリアが人気を集めています。

 では逆にアフターコロナで大きくランクを落としたエリアに共通点はあるのでしょうか?11位の三軒茶屋(5ランクダウン)、21位の吉祥寺(12ランクダウン)、22位の中の(10ランクダウン)、24位の北千住(14ランクダウン)など。吉祥寺を除き23区内で生活のしやすさに定評のある街で、吉祥寺も準都心と言えるエリア。都心からやや離れた地域の人気が高まったことで、相対的にランクを落とす結果となりました。

問い合わせ増減率では“東京都離れ”

 問い合わせ増加率では、八街(JR総武本線)、姉ケ崎(JR内房線)、大網(JR外房線ほか)、相模原(JR横浜線)、小田原(JR東海道新幹線ほか)がトップ5。こちらは前出のランキング以上に「郊外志向」が現れる結果となっています。

 逆に問い合わせ減少率は、秋葉原(JR山手線ほか)、仙川(京王線)、西日暮里(JR山手線ほか)、笹塚(京王線)、菊川(都営新宿線)がトップ5。どれも交通アクセスの利便性が売りの駅ですが、コロナ禍においてそこを重視するユーザーが減ったと考えられるでしょう。

 また、増加率ではトップ15に東京都内の駅は1つもなく、減少率ではトップ15のうち12位の山手駅(神奈川県)を除く14駅が都内と、この一面においては“東京都離れ”ともいえる現象が起きていました。

 コロナの影響が収まればまた傾向が戻るのか、それとも郊外志向は続くのか。今回は借りるという観点でのビフォーアフター比較でしたが、買うという見方だとどうなるのか。「コロナを克服した」と言える日がいつ頃来るかにもよりますが、不動産の分野でも大きな影響を残すことは間違いないでしょう。

<参考サイト>
・【ホームズ】緊急実施! コロナ禍での借りて住みたい街ランキング(首都圏版) | 住まいのお役立ち情報
https://www.homes.co.jp/cont/data/corona_s_ranking_shutoken/
・【ホームズ】〈首都圏版/関東〉2020年LIFULL HOME’S住みたい街ランキング | 住まいのお役立ち情報
https://www.homes.co.jp/cont/s_ranking/shutoken/

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