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DATE/ 2020.11.01

「富裕層が多い国」ランキング、日本の順位は?

 富裕層の多い国と聞いてどこをイメージするでしょう。ここでは富裕層を、資産5,000万ドル(約50億円)以上の「超富裕層」と、「ミリオネア」と呼ばれる資産100万ドル(約1億円)以上の「富裕層」とに分けて、それぞれ住んでいる国や地域の情報などをみながら、世界の富がいまどのような状況にあるのか確認してみましょう。

●超富裕層が最も多く住んでいるのはアメリカ

 クレディ・スイスはThe Global wealth reportを毎年発表しています。最新版は2019年版では世界51億人の家系資産を分析しています。これによると、世界の資産は過去1年間で2.6%増加し、2018年半ばの水準を1.2%上回ったとのこと。大きく地域で見るとアメリカが3.8兆ドル増、中国は1.9兆ドル増、欧州は1.1兆ドル増となっています。

 同レポートでは、超富裕層を資産5,000億ドル超と定義し、この層が多く住んでいる国や地域ランキングを公開しています。これによるトップ10は以下の通り。

1位:アメリカ 8万510人
2位:中国 1万8,130人
3位:ドイツ 6,800人
4位:イギリス 4,640人
5位:インド 4,460人
6位:フランス 3,700人
7位:カナダ 3,530人
8位:日本 3,350人
9位:ロシア 3,120人
10位:香港特別行政区(中国) 3,100人

 1位は断トツでアメリカとなっています。しかし、特に驚きはないとも言えます。ITにおける世界の中心地はアメリカです。GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)とよばれるような超巨大IT企業群は全てアメリカの企業です。IT企業だけでなく、そこに投資する著名な投資家もアメリカに居住している人は多いです。まさに富が富を生む状況といえるでしょう。ちなみにアメリカのこの層は2018年から7000人増加しています。日本は8位で、3,350人が5,000万ドル(約50億円以上)を持っています。ヨーロッパの国にもまだまだ富豪が住んでいることがわかります。

ミリオネアの数だと日本は世界3位

 さらに、ミリオネア(資産総額100万ドル超の富裕層)まで裾野を広げてランキングを見てみましょう。

1位:アメリカ 1,861万4000 人
2位:中国 444万7000人
3位:日本 302万5000人
4位:イギリス 246万人
5位:ドイツ 218万7000人
6位:フランス 207万1000人
7位:イタリア 149万6000人
8位:カナダ 132万2000人
9位:オーストラリア 118万人
10位:スペイン 97万9000人

 ここでも最も多いのはアメリカの約1,861万4,000人。世界の約40%を占めています。2位は中国。444万7,000人で約9.5%を占めています。日本は302万5,000人で3位。日本のミリオネア層は世界のおよそ6.5%を占めています。

上位1%が世界の資産の44%を持っている

 世界全体で見ると、成人のおよそ半数以上は資産1万ドル未満です。その一方、世界の総資産の約44%は1%の上位富裕層が所有しています。貧富の差は相変わらずかなり激しいといえるでしょう。しかし、資料によるとこの割合は2016年をピークに、徐々に緩和されているようです。また、2000年以降は新興国が躍進したことにより、資産1万ドルから10万ドルの層での人数が最も増加しているとのことです。

<参考サイト>
・The Global wealth report 2019│Credit Suisse
https://www.credit-suisse.com/about-us/en/reports-research/global-wealth-report.html

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今井むつみ
一般社団法人今井むつみ教育研究所代表理事 慶應義塾大学名誉教授