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上司に使える会話テクニック「さしすせそ」
料理の基本テクニックの語呂合わせとして有名な「さしすせそ」は、和風の煮物などでまずは砂糖から加え、次いで塩、酢、しょうゆ、みその順に加えることをさしていますが、“基本テクニック×語呂合わせ”としての「さしすせそ」は料理にとどまらず一般化され、近年では“使える会話テクニック”としてもひろまっています。
【会話テクニック「さしすせそ」の一例】
「さ」= 最高! さすが! さえてる!
「し」= 信頼してる! 信じています! 知らなかった!
「す」= すごい! ステキ! すばらしい!
「せ」= センスいい! 世界一! 絶対成功ですね!
「そ」= そうなんですか! 尊敬します! そのとおりですね!
会話テクニックとしての「さしすせそ」は、いわゆる男性受けが良い言葉であり、主に合コンなどで女性側から男性側に使える言葉などとも言われています。
しかし、基本は相手を立てるポジティブな言葉であるため、本来、使用場面や使用者の性別は限定されません。もちろん語尾などの言い方のアレンジは必要ですが、例えば仕事の場面で男性から女性に使ったとしても、効果的な場合もあるでしょう。
ただし大前提として、TPOに応じた使い分けが必要となります。またわざとらしかったり露骨だったりすると、かえって使われた方が馬鹿にされていると感じる場合もあるため、注意が必要です。
では、会話テクニックとしての「さしすせそ」が“男脳的”な会話に役立つテクニックだとすれば、“女脳的”な会話に効果的なテクニックはあるのでしょうか。
ここでは“女脳的”な会話に効果的なテクニックの一例として、異性間コミュニケーション協会代表理事・佐藤律子氏が推奨する、「褒め会話の4ステップ」を紹介したいと思います。
【褒め会話の4ステップ】
ステップ1)外見・持ち物を褒める
髪型や服装が似合うことや持ち物のセンスなどを言葉にして褒めることで、コミュニケーションの入口とする。
ステップ2)変化を褒める
ステップ1)からの変化に注目して言葉にして褒めることで、相手に「(私のことをちゃんと)見てくれている♪」と感じてもらうことにつなげ、コミュニケーションを一歩進める。
ステップ3)行動・動作を褒める
ステップ1)~2)のように単に見た目や表面的なことだけでなく、相手の良い行動や素晴らしい動作にこそ配慮しねぎらいや感謝を伝えることで、コミュニケーションをさらに進める。
ステップ4)考え方を褒める
ステップ3)を考え方や思考といった内面まで考慮し、またそうしていることを的確に伝えることによって、相手に「理解してくれている!」と感じてもらうことにつなげ、コミュニケーションを深化させる。
男女の別や能力の優劣ではなく、ましてや会話テクニックの有無などではなく、会話の相手がどういう人なのか、例えば理論的に説明した方がよいのか、それとも情感をこめて話した方がよいのかなど、会話である以上一般的なテクニックより、まずは会話の相手をよりよく捉えて、会話の場を一緒に作り上げていこうとするポジティブな試みが、意識的・無意識的にかかわらず大切になってきます。
そして誰しも、理論的・システム的な会話を必要とする時もあれば、情緒的・共感的な会話を楽しむ時もあるといえます。
精神医学者のユングが、男性の無意識の中にある女性的なものを「アニマ」と、女性の無意識の中にある男性的なものを「アニムス」と表現しているように、誰にでも「アニマ」「アニムス」な側面はあるといえ、割合であったり場に応じての表現方法の違いであったりするだけなのかもしれません。
フリーアナウンサーでアナウンスオフィスの代表取締役兼講師の橋本美穂氏は、「会話をつなぐことは、縁をつなぐこと」と述べています。
一人ひとりが個性的であるからこそ、誰かと会話をすることや会話によって人と人との縁がつながっていくことに楽しみや意義の多様なひろがりがあるといえます。そのためにこそ、使える会話テクニックを効果的に使ってほしいと思います。
会話テクニック「さしすせそ」の一例
では早速、使える会話テクニックとしての「さしすせそ」の一例をみていきましょう。【会話テクニック「さしすせそ」の一例】
「さ」= 最高! さすが! さえてる!
「し」= 信頼してる! 信じています! 知らなかった!
「す」= すごい! ステキ! すばらしい!
「せ」= センスいい! 世界一! 絶対成功ですね!
「そ」= そうなんですか! 尊敬します! そのとおりですね!
会話テクニックとしての「さしすせそ」は、いわゆる男性受けが良い言葉であり、主に合コンなどで女性側から男性側に使える言葉などとも言われています。
しかし、基本は相手を立てるポジティブな言葉であるため、本来、使用場面や使用者の性別は限定されません。もちろん語尾などの言い方のアレンジは必要ですが、例えば仕事の場面で男性から女性に使ったとしても、効果的な場合もあるでしょう。
ただし大前提として、TPOに応じた使い分けが必要となります。またわざとらしかったり露骨だったりすると、かえって使われた方が馬鹿にされていると感じる場合もあるため、注意が必要です。
“男脳的”な会話・“女脳的”な会話
以上から、会話テクニック「さしすせそ」を使う場面や使い手・使われ手は、男性・女性といった分類よりは、“男脳的”な会話=「理論的・システム的な会話」と、“女脳的”な会話=「情緒的・共感的な会話」と捉え、必要とする場面や相手の特性によって効果的に使えるとよいと考えることができます。では、会話テクニックとしての「さしすせそ」が“男脳的”な会話に役立つテクニックだとすれば、“女脳的”な会話に効果的なテクニックはあるのでしょうか。
ここでは“女脳的”な会話に効果的なテクニックの一例として、異性間コミュニケーション協会代表理事・佐藤律子氏が推奨する、「褒め会話の4ステップ」を紹介したいと思います。
【褒め会話の4ステップ】
ステップ1)外見・持ち物を褒める
髪型や服装が似合うことや持ち物のセンスなどを言葉にして褒めることで、コミュニケーションの入口とする。
ステップ2)変化を褒める
ステップ1)からの変化に注目して言葉にして褒めることで、相手に「(私のことをちゃんと)見てくれている♪」と感じてもらうことにつなげ、コミュニケーションを一歩進める。
ステップ3)行動・動作を褒める
ステップ1)~2)のように単に見た目や表面的なことだけでなく、相手の良い行動や素晴らしい動作にこそ配慮しねぎらいや感謝を伝えることで、コミュニケーションをさらに進める。
ステップ4)考え方を褒める
ステップ3)を考え方や思考といった内面まで考慮し、またそうしていることを的確に伝えることによって、相手に「理解してくれている!」と感じてもらうことにつなげ、コミュニケーションを深化させる。
会話をつなぐ=縁をつなぐ
ここまでで、“男脳的”な会話・“女脳的”な会話に即した2パターンの会話テクニックを紹介してきました。もちろん会話テクニックを身に付けることによって役に立つ場面も多いといえますが、とはいえやはり、会話は内容ありき、さらにいえば相手があって成り立つ行為です。男女の別や能力の優劣ではなく、ましてや会話テクニックの有無などではなく、会話の相手がどういう人なのか、例えば理論的に説明した方がよいのか、それとも情感をこめて話した方がよいのかなど、会話である以上一般的なテクニックより、まずは会話の相手をよりよく捉えて、会話の場を一緒に作り上げていこうとするポジティブな試みが、意識的・無意識的にかかわらず大切になってきます。
そして誰しも、理論的・システム的な会話を必要とする時もあれば、情緒的・共感的な会話を楽しむ時もあるといえます。
精神医学者のユングが、男性の無意識の中にある女性的なものを「アニマ」と、女性の無意識の中にある男性的なものを「アニムス」と表現しているように、誰にでも「アニマ」「アニムス」な側面はあるといえ、割合であったり場に応じての表現方法の違いであったりするだけなのかもしれません。
フリーアナウンサーでアナウンスオフィスの代表取締役兼講師の橋本美穂氏は、「会話をつなぐことは、縁をつなぐこと」と述べています。
一人ひとりが個性的であるからこそ、誰かと会話をすることや会話によって人と人との縁がつながっていくことに楽しみや意義の多様なひろがりがあるといえます。そのためにこそ、使える会話テクニックを効果的に使ってほしいと思います。
<参考文献>
・『理屈で動く男と感情で動く女のもっとわかり合える会話術』(佐藤律子著、かんき出版)
・『いつも「感じがいい」と言われる女性の話し方のルール』(橋本美穂著、同文舘出版)
・『理屈で動く男と感情で動く女のもっとわかり合える会話術』(佐藤律子著、かんき出版)
・『いつも「感じがいい」と言われる女性の話し方のルール』(橋本美穂著、同文舘出版)
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