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ミレニアル世代とZ世代、その特徴や違いは?
近年、メディアで注目されている《ミレニアル世代》《Z世代》という言葉をご存知でしょうか? もともとはアメリカで提唱された世代観であり、特定の年代に生まれた人々の呼び方です。それが日本でも使われるようになり、とりわけビジネスの分野で両世代をターゲットにしたマーケティングが展開されるようになっています。
今回はコロナ禍で苦しむ世界経済を拓いていくキーになると語られている両世代の特徴を解説していきます。ただし、識者によって定義に幅があり、該当する年代も数年前後することもある点にご承知のほどをよろしくお願いします。
日本でいえばプレッシャー世代、ゆとり世代の前期がこちらに当たる年代ですね。多感な齢の頃からインターネットがあったため従来の新聞やテレビでは飽き足らず、関心のあるニュースをネットで読むようになった、新しいメディアを選択してきた世代ともいえます。ただし、日本は残念ながら少子化の真っ只中にあるため、他の国ほどミレニアル世代の影響力は強くないという指摘も出ているようです。
大手のオンラインショッピングが参入してきてクリックひとつで買い物ができる便利さに感動した世代なので、《買い物はオンライン》を愛用している傾向にあります。実店舗でなかなか利益が上がらないことに苦しむところが多いのは、ミレニアル世代が来店しないところにも一因があると推察されているそうです。思春期の頃からブランド品の流行に心躍らされて育っているため、ブランド信仰が強いのも世代の特徴のひとつと捉えられています。
同時に、情報リテラシー、プライバシーを守る意識が高いのも特徴です。ダイバーシティをはじめとした社会問題への意識も他の世代より高いといわれています。オンラインツールで様々な立場、考え方からの発信に触れる機会が多いことも一因といえるでしょう。
《合理性を重んじる》ゆえ、不合理にも敏感なようで、「会社の意向だから」「年下・新人なんだから」などのような従来の日本型組織論には反感を抱いて離職するとも報告されています。ビジネスでは「組織」と「社員」という構図で接するのでは無くて、「個人」と「個人」というスタンスをとって行くのが肝要かもしれません。
また、ミレニアル世代より貯蓄に関心があるようです。商品の品質はもちろんコストパフォーマンス、節約につながるかどうかにも関心が向いています。ミレニアル世代と異なり、人と同じブランド品を持つことより自分で納得のいく一品を探しており、性能や価値の判別しにくい買い物をする時は店舗に訪れ実際に商品を見て購入する傾向にあるようです。
もちろんミレニアル世代だから「楽観的」、Z世代だから「現実的」などとスッパリ分かれているわけではありません。しかし、育った頃の身近なツールや世の中の雰囲気がそれぞれの世代の人生観に与える影響は決して小さくはないはずです。世代間のギャップに戸惑った時は、「これだから今の若いやつは」と頭ごなしに否定するのではなく、お互いに何故そう考えるのかを理解しようとした上で対話する、そんな大人のスタンスが取れるようにありたいものですね。
今回はコロナ禍で苦しむ世界経済を拓いていくキーになると語られている両世代の特徴を解説していきます。ただし、識者によって定義に幅があり、該当する年代も数年前後することもある点にご承知のほどをよろしくお願いします。
デジタル技術の進歩とともに生きてきたミレニアル世代
《ミレニアル世代》に該当するのは1980~1995年前後に生まれている年代になります。デジタル技術の台頭とともに歩み、インターネットが家庭に普及してくるのを目の当たりにした世代ですね。そのためデジタルネイティブと呼ばれることもあり、前世代の人々よりもパソコンやインターネット、スマートフォンに馴染みがあるのが特徴のひとつです。2021年には26歳~41歳、2025年には世界の労働人口の約8割になるとされ、現代の経済活動を牽引している層ともいわれています。日本でいえばプレッシャー世代、ゆとり世代の前期がこちらに当たる年代ですね。多感な齢の頃からインターネットがあったため従来の新聞やテレビでは飽き足らず、関心のあるニュースをネットで読むようになった、新しいメディアを選択してきた世代ともいえます。ただし、日本は残念ながら少子化の真っ只中にあるため、他の国ほどミレニアル世代の影響力は強くないという指摘も出ているようです。
《ミレニアル世代》は「将来に対して楽観的」?
《ミレニアル世代》は今よりも景気の良かった頃に育っているため、《将来に対して楽観的》な傾向にあるといわれています。とはいえ日本では就職氷河期に苦しめられた層も含まれていますし、手堅く勉強し資格を身に付けるなど、より良い条件を求めて転職を試みることに抵抗がないともいわれていますので、そこは国、個人の差があるといえるでしょう。大手のオンラインショッピングが参入してきてクリックひとつで買い物ができる便利さに感動した世代なので、《買い物はオンライン》を愛用している傾向にあります。実店舗でなかなか利益が上がらないことに苦しむところが多いのは、ミレニアル世代が来店しないところにも一因があると推察されているそうです。思春期の頃からブランド品の流行に心躍らされて育っているため、ブランド信仰が強いのも世代の特徴のひとつと捉えられています。
SNSの花盛りに育ったZ世代
《Z世代》は1996~2005年前後に生まれている世代とされています。誰もがスマホを通じてインターネットに接続できるのが当たり前、FacebookなどのSNSブームと共に育ってきたためソーシャルネイティブ世代と呼ばれることもあります。2021年には26歳~37歳、今後もっとも期待される消費者層であると同時に、いずれの世代よりも長けた情報収集、発信、繋がる能力を駆使して今までになかったビジネスを立ち上げるなど起業精神旺盛でその活躍も耳目を集めています。同時に、情報リテラシー、プライバシーを守る意識が高いのも特徴です。ダイバーシティをはじめとした社会問題への意識も他の世代より高いといわれています。オンラインツールで様々な立場、考え方からの発信に触れる機会が多いことも一因といえるでしょう。
「現実的」なものの見方を体得してきた《Z世代》?
《Z世代》は不景気の中で育っているため、《現実的でシビア》な物の見方をする傾向にあると唱えられています。親世代は失業と隣り合わせ、共働きが当たり前という背中を見ているため、仕事は「安定」を信条とし、男女平等意識を強く持っているようです。《合理性を重んじる》ゆえ、不合理にも敏感なようで、「会社の意向だから」「年下・新人なんだから」などのような従来の日本型組織論には反感を抱いて離職するとも報告されています。ビジネスでは「組織」と「社員」という構図で接するのでは無くて、「個人」と「個人」というスタンスをとって行くのが肝要かもしれません。
また、ミレニアル世代より貯蓄に関心があるようです。商品の品質はもちろんコストパフォーマンス、節約につながるかどうかにも関心が向いています。ミレニアル世代と異なり、人と同じブランド品を持つことより自分で納得のいく一品を探しており、性能や価値の判別しにくい買い物をする時は店舗に訪れ実際に商品を見て購入する傾向にあるようです。
もちろんミレニアル世代だから「楽観的」、Z世代だから「現実的」などとスッパリ分かれているわけではありません。しかし、育った頃の身近なツールや世の中の雰囲気がそれぞれの世代の人生観に与える影響は決して小さくはないはずです。世代間のギャップに戸惑った時は、「これだから今の若いやつは」と頭ごなしに否定するのではなく、お互いに何故そう考えるのかを理解しようとした上で対話する、そんな大人のスタンスが取れるようにありたいものですね。
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