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世界で最も高価な「絵画」ランキング
絵画は作品そのもののクオリティはもちろん、その希少性や画家の知名度などから値段が上がっていくので、昨今では投資目的として購入する人も多くなっています。ではこれまでの絵画の中で、最も高い値段がつけられた絵画とは、どんな作品なのでしょうか。
落札年:2017年
価格:約4億5000万ドル(約486億円)
ルネサンス最大の巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチの作品です。肖像の青いローブの男性はイエス・キリストで、タイトルは「世界の救世主」の意味です。正面を見すえた神々しいたたずまいから「男性版モナ・リザ」と呼ばれています。オークションで落札されたのち作品はしばらく行方不明となっていましたが、2021年にサウジアラビアの皇太子が所有していたことが判明し、話題となりました。
購入年:2015年
価格:約3億ドル(約324億円)
オランダ人画家のデ・クーニングは抽象表現主義の先駆者として知られ、第二次世界大戦の爪痕が色濃く残る20世紀半ばに活躍しました。描く行為そのものをキャンバスに表現する「アクション・ペインティング」を得意とし、筆を叩きつけたような荒々しいタッチが特徴です。本作品は2015年当時、最も高額な油彩画として記録を更新しました。
購入年:2014年
価格:約3億ドル(約324億円)
株の仲買人から画家に転向したゴーガン(ゴーギャン)は、母国フランスからタヒチに移住して現地の人々の日常を描きました。二人の女性が描かれたこの作品は、ゴーガンが初めてタヒチに赴いた時に描いたものといわれています。手前の女性の髪に挿されている白い花は「お相手募集中」のシンボルで、作品タイトルは後ろの女性が手前の女性に向けて発しているものと考えられています。
購入年:2011年
価格:約2億5000万~3億ドル(約270~324億円)
フランスの印象派画家で「近代絵画の父」と呼ばれたセザンヌが、晩年に描いた同テーマの5連作のうちのひとつです。2011年にカタール王室が購入しました。5つの作品はそれぞれサイズや構図などが異なっていますが、いずれもカードゲームに興じ、勝負に没頭しているプロヴァンスの男性の姿が描かれています。
購入年:2015年
価格:約2億ドル(約216億円)
ポロックはデ・クーニングと並ぶ抽象表現主義のアメリカ人画家です。床にキャンバスを置いて絵具をしたたらせて描く「ドリッピング」という技法で唯一無二の世界観を生み出しました。この作品はドリッピングシリーズの中でも初期のもので、2位のデ・クーニング『インターチェンジ』とともにケネス・グリフィン氏が購入しました。
購入年:2014年
価格:約1億8600万ドル(約200億円)
ポロックと同じくアメリカの抽象表現主義画家として知られるロスコの作品は、大きなキャンバスに単色または少数の色のみで塗り分けた色彩で深い情感を表現する「カラー・フィールド・ペインティング」が特徴です。極貧の中描かれたという当作品は、その時のロスコの心情を示すかのように薄暗く陰鬱な表情を見せています。
購入年:2013年
価格:約1億8400万ドル(約198億円)
『接吻』をはじめ、きらびやかで官能的な作品が印象的なオーストリア画家クリムトの最盛期に制作された絵画です。タイトル通り水蛇を女性に見立て、水流をただよう妖艶な姿を描いています。ロシアの実業家がスイスの画商から手に入れたもので、個人蔵となっています。
購入年:2015年
価格:約1億8000万ドル(約194億円)
『夜警』でおなじみのオランダの巨匠レンブラントの手による2枚で1対の巨大な肖像画で、レンブラントの作品の中で最高額となっています。マールテン・ソールマンスとオーペン・コーピットの婚礼のために描かれました。ルーヴル美術館・アムステルダム国立美術館が共同購入し、各美術館に収蔵されています。
落札年:2015年
価格:約1億7900万ドル(約193億円)
スペイン出身のピカソが描いた「A」から「O」までの連作のうちのひとつで、ドラクロワの同名作品をオマージュしたものといわれています。1954年に死去したピカソの友人であるフランスの印象派画家マティスへの追悼作品として描かれました。
落札年:2015年
価格:約1億7000万ドル(約183億円)
パリで活動したイタリア人画家モディリアーニが描いた裸婦像です。画題はルネサンス期に活躍したティツィアーノの『ウルビーノのヴィーナス』に影響されたものと考えられています。落札したのは中国の実業家です。
いかがでしたか。神出鬼没のアーティスト・バンクシーや、水玉模様の作品で知られる草間彌生など、新進気鋭の現代画家が世間を賑わせている昨今。コロナ禍においてもなお活況を見せるアート業界に、今後も目が離せません。
※本文中の補足:
・カッコ内の日本円は2021年4月現在のレート(1ドル=108円)での計算となります。
・個人間取引では金額は公表されていないことが多いため、個人間取引のものは推定金額として表記しています。
1位:レオナルド・ダ・ヴィンチ『サルバトール・ムンディ』
オークション落札年:2017年
価格:約4億5000万ドル(約486億円)
ルネサンス最大の巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチの作品です。肖像の青いローブの男性はイエス・キリストで、タイトルは「世界の救世主」の意味です。正面を見すえた神々しいたたずまいから「男性版モナ・リザ」と呼ばれています。オークションで落札されたのち作品はしばらく行方不明となっていましたが、2021年にサウジアラビアの皇太子が所有していたことが判明し、話題となりました。
2位:デ・クーニング『インターチェンジ』
個人間取引購入年:2015年
価格:約3億ドル(約324億円)
オランダ人画家のデ・クーニングは抽象表現主義の先駆者として知られ、第二次世界大戦の爪痕が色濃く残る20世紀半ばに活躍しました。描く行為そのものをキャンバスに表現する「アクション・ペインティング」を得意とし、筆を叩きつけたような荒々しいタッチが特徴です。本作品は2015年当時、最も高額な油彩画として記録を更新しました。
3位:ゴーガン『いつ結婚するの?』
個人間取引購入年:2014年
価格:約3億ドル(約324億円)
株の仲買人から画家に転向したゴーガン(ゴーギャン)は、母国フランスからタヒチに移住して現地の人々の日常を描きました。二人の女性が描かれたこの作品は、ゴーガンが初めてタヒチに赴いた時に描いたものといわれています。手前の女性の髪に挿されている白い花は「お相手募集中」のシンボルで、作品タイトルは後ろの女性が手前の女性に向けて発しているものと考えられています。
4位:セザンヌ『カード遊びをする人々』
個人間取引購入年:2011年
価格:約2億5000万~3億ドル(約270~324億円)
フランスの印象派画家で「近代絵画の父」と呼ばれたセザンヌが、晩年に描いた同テーマの5連作のうちのひとつです。2011年にカタール王室が購入しました。5つの作品はそれぞれサイズや構図などが異なっていますが、いずれもカードゲームに興じ、勝負に没頭しているプロヴァンスの男性の姿が描かれています。
5位:ポロック『Number 17A』
個人間取引購入年:2015年
価格:約2億ドル(約216億円)
ポロックはデ・クーニングと並ぶ抽象表現主義のアメリカ人画家です。床にキャンバスを置いて絵具をしたたらせて描く「ドリッピング」という技法で唯一無二の世界観を生み出しました。この作品はドリッピングシリーズの中でも初期のもので、2位のデ・クーニング『インターチェンジ』とともにケネス・グリフィン氏が購入しました。
6位:ロスコ『No.6(すみれ、緑、赤)』
個人間取引購入年:2014年
価格:約1億8600万ドル(約200億円)
ポロックと同じくアメリカの抽象表現主義画家として知られるロスコの作品は、大きなキャンバスに単色または少数の色のみで塗り分けた色彩で深い情感を表現する「カラー・フィールド・ペインティング」が特徴です。極貧の中描かれたという当作品は、その時のロスコの心情を示すかのように薄暗く陰鬱な表情を見せています。
7位:クリムト『水蛇Ⅱ』
個人間取引購入年:2013年
価格:約1億8400万ドル(約198億円)
『接吻』をはじめ、きらびやかで官能的な作品が印象的なオーストリア画家クリムトの最盛期に制作された絵画です。タイトル通り水蛇を女性に見立て、水流をただよう妖艶な姿を描いています。ロシアの実業家がスイスの画商から手に入れたもので、個人蔵となっています。
8位:レンブラント『マールテン・ソールマンスとオーペン・コーピットの肖像』
個人間取引購入年:2015年
価格:約1億8000万ドル(約194億円)
『夜警』でおなじみのオランダの巨匠レンブラントの手による2枚で1対の巨大な肖像画で、レンブラントの作品の中で最高額となっています。マールテン・ソールマンスとオーペン・コーピットの婚礼のために描かれました。ルーヴル美術館・アムステルダム国立美術館が共同購入し、各美術館に収蔵されています。
9位:ピカソ『アルジェの女たち(バージョンO)』
オークション落札年:2015年
価格:約1億7900万ドル(約193億円)
スペイン出身のピカソが描いた「A」から「O」までの連作のうちのひとつで、ドラクロワの同名作品をオマージュしたものといわれています。1954年に死去したピカソの友人であるフランスの印象派画家マティスへの追悼作品として描かれました。
10位;モディリアーニ『横たわる裸婦(赤いヌード)』
オークション落札年:2015年
価格:約1億7000万ドル(約183億円)
パリで活動したイタリア人画家モディリアーニが描いた裸婦像です。画題はルネサンス期に活躍したティツィアーノの『ウルビーノのヴィーナス』に影響されたものと考えられています。落札したのは中国の実業家です。
いかがでしたか。神出鬼没のアーティスト・バンクシーや、水玉模様の作品で知られる草間彌生など、新進気鋭の現代画家が世間を賑わせている昨今。コロナ禍においてもなお活況を見せるアート業界に、今後も目が離せません。
※本文中の補足:
・カッコ内の日本円は2021年4月現在のレート(1ドル=108円)での計算となります。
・個人間取引では金額は公表されていないことが多いため、個人間取引のものは推定金額として表記しています。
<参考サイト・参考文献>
世界で一番高い絵のランキング【2021年版】│翠波画廊
https://www.suiha.co.jp/column/sekaideitibantakaienoranking2021/
絵画オークション落札額 TOP10【2020年最新ランキング】│骨董品買取の福助
https://antique-kaitori.com/painting/column-painting/auction/
『この絵、誰の絵?』(佐藤晃子、美術出版社)
『西洋・日本 美術史の基本』(美術検定実行委員会 編、美術出版社)
世界で一番高い絵のランキング【2021年版】│翠波画廊
https://www.suiha.co.jp/column/sekaideitibantakaienoranking2021/
絵画オークション落札額 TOP10【2020年最新ランキング】│骨董品買取の福助
https://antique-kaitori.com/painting/column-painting/auction/
『この絵、誰の絵?』(佐藤晃子、美術出版社)
『西洋・日本 美術史の基本』(美術検定実行委員会 編、美術出版社)
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収録日:2019/01/21
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