テンミニッツTV|有識者による1話10分のオンライン講義
ログイン 会員登録 テンミニッツTVとは
社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2021.06.11

車の防犯ブザーが誤作動する原因とは

 防犯意識の高まりもあり、車の盗難件数は少しずつ減少しているようです。今後もクルマの盗難防止対策はしっかり意識していきましょう。一方で、駐車場でクラクションが鳴り続けている車に遭遇することもあるかもしれません。また、駐車していたクルマの鍵を開けた瞬間、防犯ブザーを鳴り響かせてしまったという経験がある人もいるのではないでしょうか。また、台風の日などは誤作動が起きたりもするようです。このような防犯ブザーの誤操作や誤作動はよくあること。いったいどのような操作ミスや誤作動が原因なのでしょうか。

セキュリティアラーム(防犯ブザー)が働く状況3つ

 セキュリティアラーム(防犯ブザー)が反応する状況はいくつかありますが、大きく分けると、「鍵穴を使って解錠した場合」、「施錠後に車内から解錠した場合」、「誤作動」の3つです。それぞれに少し詳しく状況を見てみましょう。

 一つ目の「鍵穴を使って解錠した場合」は、「スマートエントリーやキーレスエントリーで鍵を閉めた後」という条件が付きます。防犯システムは、キーレスで施錠したのだから解錠もキーレスになるはずという照応関係を想定しています。この関係が崩れるので、誰か所有者以外の他者が物理的にこじ開けたのではないか、と推測してアラームを鳴らすようです。これは所有者が正しい鍵を用いていても同じです。

 二つ目の「施錠後に車内から解錠した場合」も、「スマートエントリーやキーレスエントリーで鍵を閉めた後」という前提があります。セキュリティシステムは、一旦鍵を閉めたのだからクルマの外にいるはず、という状況を想定しています。これが内側から開けられるということはおかしい、と判断し、アラームを鳴らします。

 三つ目の「誤作動」は、誰かが操作することによってではなく、車体への衝撃や揺れ、バッテリーの電圧不足、ボンネット開閉用スイッチの接触不良などによって起こる誤作動です。セキュリティアラームは部品盗難などにも備えて、ボンネットの開閉も監視しています。こういった誤作動は台風や豪雨、地震などによって車が大きく揺れたりする時に起こりやすいようです。

アラームを止める方法

 アラームを止める方法は車種によって異なるので、正確なところは取扱説明書にしっかり目を通す必要はあります。ただ、大きくは以下のとおり。まずは「スマートエントリーやキーレスエントリーをつかった正規の開錠手順で解錠し直す」ことです。また、もしリモコンの電池が切れていた場合「エンジンをかける」ことでも止まります。リモコンの電池が切れていた場合、エンジンをかけるにはシフトがPの状態でブレーキを踏み、スマートキーのエンブレム部分でエンジンスイッチに触れ、スイッチやインジケーターが点滅したらエンジンスイッチを押すという操作が一例です。アラームはけたたましい音で鳴り続けるので、焦るかもしれませんが、ここは冷静に。

 セキュリティアラームをオフにすることも可能ですが、もちろんオフにすれば盗難リスクは高まります。実際に、地震や台風、豪雨の時などは窃盗犯も格好のチャンスと捉えているようです。セキュリティアラームがオフになっていたり、音がかき消されたりして犯行がばれにくいという理由もあるようです。普段から貴重品を車に置かない、物理的なタイヤ(ハンドル)ロックも使うなどといった対策の必要はありそうです。

<参考サイト>
車から警告音が!セキュリティアラームの仕組みや音の止め方を解説|カーネクスト
https://carnext.jp/magazine/article/car_alarm_sound/
【くるま問答】盗難防止装置の警報音が突然鳴り出した! まわりからは白い眼で見られ、さてどうする?|webモーターマガジン
https://web.motormagazine.co.jp/_ct/17342876
地震の後は自動車盗難や車上荒らしが増加!? とくに気をつけるべき地域とは|くるまのニュース
https://kuruma-news.jp/post/269676/2

~最後までコラムを読んでくれた方へ~
より深い大人の教養が身に付く 『テンミニッツTV』 をオススメします。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,100本以上。 『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

歴史における「運」とは?ソクラテスの「運」から考える

歴史における「運」とは?ソクラテスの「運」から考える

運と歴史~人は運で決まるか(1)ソクラテスが見舞われた「運」

歴史における「運」とはどういうものだろうか。例えば、富裕と貧困という問題について、「運」で決まるのか、あるいは「運」とは異なる努力、教養、道徳などの要素で決まるのかという点でも、思想家たちの考え方は分かれる。第1...
収録日:2024/03/06
追加日:2024/04/18
山内昌之
東京大学名誉教授
2

多神教の日本と民主主義…議論の強化と予備選挙の導入を

多神教の日本と民主主義…議論の強化と予備選挙の導入を

民主主義の本質(4)日本の民主主義をいかに強化するか

民主主義の発展において、キリスト教のような一神教的な宗教の営みがその礎にあった。では、そうした宗教的背景をもたない日本で、民主主義を育てるにはどうしたらいいのか。人数が多ければ正しいというのは「ポピュリズム」の...
収録日:2024/02/05
追加日:2024/04/16
橋爪大三郎
社会学者
3

急成長するインドネシアとトルコ、その理由と歴史的背景

急成長するインドネシアとトルコ、その理由と歴史的背景

グローバル・サウスは世界をどう変えるか(3)インドネシアの成長とトルコの外交力

グローバル・サウスの中でも高度経済成長を遂げているのがインドネシアだ。長期のスカルノ時代とスハルト時代を経てその後に民主化が進んだ、東南アジアで最大のイスラム教国である。また、トルコは多国間に接する地理的特性と...
収録日:2024/02/14
追加日:2024/04/17
島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授
4

ロシアによるウクライナ侵略で国際政治はどう変わったのか

ロシアによるウクライナ侵略で国際政治はどう変わったのか

ウクライナ侵略で一変した国際政治(1)歴史的経緯とNATOの存在

ロシアによるウクライナ侵略によって、国際政治は一変したといわれる。だが、具体的には何がどう変化したのか。この問題について大事なのは、両国のみならずヨーロッパとロシア、さらにアメリカも含めた各国の関係、その歴史的...
収録日:2022/05/10
追加日:2022/05/27
小原雅博
東京大学名誉教授
5

なぜ今「心理的安全性」なのか、注目を集める背景に迫る

なぜ今「心理的安全性」なのか、注目を集める背景に迫る

チームパフォーマンスを高める心理的安全性(1)心理的安全性が注目される理由

「心理的安全性」は近年もっとも注目されるビジネスバズワードの一つともいわれている。その背景には、コロナ禍におけるリモートワークの増大、社会全体が未来予測の難しい「VUCAの時代」に入ったことがある。職場環境が多様に...
収録日:2022/04/26
追加日:2022/07/23
青島未佳
一般社団法人チーム力開発研究所 理事