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DATE/ 2024.03.27

今すぐやめた方が良い「口癖」とは

 誰かのモノマネをする時には、その人の特徴的な「口癖」を取り入れることがよくあります。そのぐらい口癖は、人の印象を大きく左右する要素となるもの。自分ではあまり気づいていなくても、周りからすれば「また言ってる…」と辟易されてしまう言葉や言い回しは、意識して直していきたいものです。

あなたも言ってない? 今すぐやめたいNG口癖

 周りの人をイラつかせたり、自分のイメージや価値を下げてしまう口癖には、以下のようなものがあります。まずはチェックしていきましょう。

・否定や言い訳の「いや」「でも」「だけど」
 相手の話を遮るように「いや、私は…」と否定したり、「でも」「だけど」と反論や言い訳からはじまる口癖で会話をする人は嫌われてしまいます。まずは人の話を最後まで聞いて受け止めてから、否定の接続詞を使わずに「私はこう思う」と伝えてみましょう。

・卑屈に聞こえる自己否定「どうせ」「自分なんか」
 謙遜を通り越し自分を卑下するように聞こえてしまうこのような口癖は、聞く方が「そんなことないよ」「そう言わずに」などフォローをしなくてはならず面倒くさい人だなあとうんざりさせてしまいます。暗くネガティブな人という印象も与えるマイナスワードです。

・聞く人の気分を下げる「疲れた」「だるい」「面倒」「ヒマ~」
 口に出すことでストレス発散しているのかもしれませんが、聞く方にはストレスを与える最悪の口癖です。一緒にいる人が聞いたら「自分のせいかも」と感じてしまうこともありますし、他人のモチベーションまで下げてしまうことも。独り言なら誰もいないところで言いましょう。

・正義を振りかざす「すべき」「それは常識」「絶対」
 自分は正しく、反論の余地を与えないような口癖は、相手の会話する気持ちを萎えさせてしまいます。「普通〇〇でしょ」とか「そんなの常識だよ」と、なんだか偉そうに聞こえてしまうのです。自分の意見が正しいと決めて掛からないことも必要です。

・主語が大きい「みんな言ってる」「女って、男って」
 よく子どもが「みんな持ってる」とおもちゃを欲しがるように、根拠なく「みんな」と主語を大きくすることで正論とする口癖もNG。また「男って浮気する生き物だよね」というように、十把一絡げに語りがちな人も要注意。いずれも幼稚な物言いに聞こえかねません。

・短く冷たく返す「は?」「で?」「え?」「さぁ」「別に」
 無駄に長い話はしたくない気持ちの表れかもしれませんが、あまりに短い言葉で会話を成立させるのも、相手を拒否しているような冷たい印象に。ラインなどのSNSツールで簡潔にトークする時はまだ良いですが、それが普段の口癖となってしまっている人は意外と多いのです。

・私推しの強い「私って~」「私なんて」「私だって」
 「私ってこういう人だから」という口癖の女性がたまにいますが、よく聞くと「私だって頑張っている」「私なんてワクチンで39℃も熱が出た」と、とにかく「私」の枕詞のオンパレード。どんなことも自分中心に話そうとする「私~」という口癖は、かまってちゃんと見られることもあります。

つい言ってしまう口癖をやめるには

 無意識で口を衝いて出てしまうのが口癖というものです。それを止めるのは簡単ではないものの、「口を衝く」というように、衝動的に言葉を発するのを少し我慢してみることで、悪い口癖と縁を切ることもできます。

・思ったことをすぐ口に出すのではなく、言い方を考える。
・心の声で済むネガティブな気持ちは、なるべく発さない。
・聞いている人の気持ちを考えてから言葉にする。
・家族や、気の置けない友人に、自分の口癖を聞いて自覚する。

 上記のようなことを一度意識してみることで、つい頻繁に言ってしまってきた言葉でも、「口癖」のレベルからは卒業できることもあるのではないでしょうか。人が発する言葉や口癖は、その人と成りを表すものでもありますし、日本には「言霊」という考えもあります。できるだけ周りに不快な思いをさせず、自分の気持ちも前向きになれるような言葉を積極的に選んでいきたいですね。
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今井むつみ
一般社団法人今井むつみ教育研究所代表理事 慶應義塾大学名誉教授