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DATE/ 2022.05.09

運転中、同乗者に言われるとイラっとする言葉

 車の運転中、同乗者の一言にイラッとした経験はありませんか。逆に、良かれと思ってつい運転に口出しやアドバイスをしてドライバーにうっとうしがられたり、かえって危険な状況を招いてしまったことのある人もいるのではないでしょうか。暖かくなり、これからドライブや旅行など、車での遠出も増える季節です。安全で心地良いドライブになるように、運転中に言ってはいけない言葉についてご紹介します。

運転中に言われたくないのは、こんな言葉。

 多くのドライバーの皆さんが「分かる分かる」と大きく頷いてしまう、言われたくない言葉をピックアップしました。

「まだ着かないの?」「まだ掛かる?」

 長時間の乗車や渋滞ともなれば、誰もが少なからずイライラしてしまうもの。車での移動は楽な一方、時間が読めないという弱点も。しかし、混んでいるのも時間が掛かるのも運転手のせいではありません。まるで責められているかのように聞こえるこんな言葉を発するのは我慢しましょう。

「あっ!!」「あぶないっ!」

 運転とは関係のないことで「あっ!」「え!?」など、声を上げるのはびっくりするからやめてとの意見をよく聞きます。危険な状況に咄嗟に「危ない!」と言ってしまうこともありますが、その声に驚きハンドル操作を誤ったり急ブレーキを踏んでしまうことも。驚かせないことを意識しましょう。

「疲れた」「眠い」

 長時間ドライブになると、運転をしていなくても疲れてくるもの。しかし運転している方が疲れて当然、「乗っているだけなのに」とドライバーはイラっとしてしまいます。「眠い」を連発されるのも同様です。「眠い眠いと言われ続けるより、黙って寝てくれた方が楽」という人もいました。

「車線変更して」「もっと車間距離取って」

 まるで教習所の教官気取りで、運転の指示出しをしてくる言葉にもイラつくドライバーは多いです。乗せてもらっている立場なのに、偉そうに聞こえてしまうのがこんな言葉。思わず運転手は「わかってるよ」「いちいちウザい」と腹が立つので、車内の雰囲気も悪くなります。

「もっと近道がある」「何でこのルートなの」

 道や地理に詳しいことになぜかプライドを持っている人も多く、つい運転手にこんな言葉を言ってしまうことも。「ルートを指定したいなら最初から言って」というドライバー側の声も聞かれ、物知り顔で常時ナビをされたり、後からあっちなら混まなかったなどと言われるのはイライラの原因に。

「赤だよ/青だよ」「前動いたよ」

 運転手は機械ではなく自分のタイミングで運転をしています。安全重視で発進したい、赤なのは分かっているが車間を詰めているだけ、などその人のペースや配分がありますから、本当に危険な時以外は口出し不要。信号のたびに言われるストレスは相当レベルになってしまいます。

運転に口出ししてしまう人の心理とは。

 自分も言われたくないはずなのに、なぜ車に乗せてもらっている側は運転に口出ししてしまうのでしょうか。その理由としては以下のようなことが考えられます。

・運転経験者として自信があり、「自分ならこうする」と自分の運転のやり方と比較してしまう。
・助手席はドライバー同様に視野が広く、運転していない分、色々なことが目についてしまう。
・免許のない人や普段あまり運転をしない人は、ドライバーは集中力が必要なことや、運転が疲れることを理解できていない。
・慎重で怖がりな人や運転経験のない人は、自分の危険レベルを相手に押し付けてしまう。
・密閉空間というパーソナルなスペースなので、ストレスを感じたりワガママが出やすくなるタイプもいる。

 「車の運転中は人が変わる」と言われるドライバーもいるように、同乗者も車内では独特な心理になったり、いつもと違う自分になってしまう場合もあるのかも知れませんね。

口出しされた時にはこんな対処を。

 何を言われても気にしないで自分の運転に集中できる人はそう多くありません。困った同乗者にイライラする時には、危険やストレス回避のためにも、できる範囲で以下のような対処をしましょう。

・助手席ではなく、なるべく後ろに乗ってもらう。
・「色々言われると逆に危ない」と伝える。
・聞こえないふりをして「集中している」アピールをする。
・「運転を変わる?」と聞く。
・口出しやアドバイスで危ない目に遭った経験を話す。

 イライラするだけならまだしも、同乗者の言葉に振り回されて事故に発展したり、運転に慣れていない人ならパニックに陥ることも少なくありません。ドライバーも同乗者も、相手の発言や運転にイライラしたら、一旦停車をする、トイレ休憩を挟むなど、お互いに気持ちを落ち着かせることが必要ですね。
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今井むつみ
一般社団法人今井むつみ教育研究所代表理事 慶應義塾大学名誉教授