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世界の最強特殊部隊3選
ある国が他の国に影響を及ぼす「力」の代表は「経済力」と「軍事力」だと言えます。もちろん他にも「技術力」「外交力」「資源力」「文化伝達力」などなどさまざまな力はあると思われますが、これらはやはり「経済力」や「軍事力」に裏打ちされてこそ力を発揮する、とも言えそうです。ここでは「軍事力」に絞って、世界の状況を見てみます。また「軍事力」と一言でいっても、軍隊の人数や装備、軍事費などなどさまざまなものがあります。今回は「特殊部隊」と「武器の輸出入および軍事費」といった側面から世界の軍事力を見てみましょう。
まずは、「特殊部隊」です。世界の多くの軍隊では、エリートを選抜した特殊部隊が設けられています。大規模軍隊で対処しにくいテロリストとの戦いや人質救出作戦など、確実性と機動性が求められる際に特殊部隊は活躍すると考えていいでしょう。個人の体力や運動能力などの資質も大事になることから、厳しい選抜と過酷な訓練を経て選抜がおこなわれているようです。以下、いくつかのサイトで紹介されている世界の特殊部隊から、比較的多く紹介されているトップ3を取り出します。
入隊テストの一例としては、460メートルを12分以内で泳ぐ、2分以内に腕立て伏せ50回以上、2分以内に腹筋50回以上、10分半以内で2.4キロ完走など、かなりの運動能力が求められます。さらに訓練もかなり過酷です。基礎訓練7週間をクリアして初めて水中訓練に進み、またそこから数週間かけてさまざまな実践的な訓練を行います。全訓練課程での脱落率は80%までのぼる場合もあるそうです。また訓練の過酷さだけでなく、装備も世界最高水準のものとなっています。各国の特殊部隊が模範としている部隊です。
この部隊には真っ黒なガスマスクのイメージを持っている人も多いようです。これは1980年のイラン大使館占拠事件で彼らが装着していたときのイメージとのこと。実際には、イギリス要人警護、北アイルランドなどのテロに対する治安維持、捕虜救出作戦など幅広くさまざまな活動を行っています。
たとえば、2002年に起こったモスクワ劇場占拠事件(チェチェン人武装勢力が人質をとって立て籠った事件)では、武装勢力を成達するために化学兵器を使用し、人質120人以上が死亡しています。またその後2004年の北オセチア共和国、ベスラン学校占拠事件でも人質330人以上が死亡しているとのこと。隊員は全員が将校で、スペツナズの最高峰とされているようです。
1位 米国 778,232
2位 中国 252,304(政府公式予算に含まれない軍事支出の推計を含む)
3位 インド 72,887
4位 ロシア 61,713
5位 イギリス 59,238
6位 サウジアラビア 57,519(予算ベース)
7位 ドイツ 52,765
8位 フランス 52,747
9位 日本 49,149(軍人恩給を含まない)
10位 韓国 45,735
1位は断トツでアメリカ、約7780億ドル。金額は2位中国の3倍超となり、世界の軍事支出の約4割を占めています。2位は中国。中国の軍事費はこの10年で76%増えているそうです。ここに挙げた上位10カ国で世界の軍事費の4分の3を占めています。
1位 米国 9,372
2位 ロシア3,203
3位 フランス 1,995
4位 ドイツ 1,232
5位 スペイン 1,201
6位 韓国 827
7位 イタリア 806
8位 中国 760
9位 オランダ 488
10位 イギリス 429
1位は軍事費と同様アメリカで約93億ドルです。アメリカは金額にして2位ロシアの約3倍の武器を輸出しています。アメリカの主な武器輸出先としては、サウジアラビアやアラブ首長国連邦などの割合が大きいようです。一方で、武器輸入国ランキングは以下の通り。
1位 インド 2,799
2位 サウジアラビア 2,466
3位 オーストラリア 1,658
4位 韓国 1,317
5位 エジプト 1,311
6位 中国 811
7位 カタール 783
8位 イギリス 764
9位 パキスタン 759
10位 日本 724
1位はインド。インドの武器はおおよそ60%程度がロシア・ソ連製とのこと。武器の輸入に関してインドとロシアは関係が深いようです。しかし、ここ10年ほどは少しずつロシア以外の国からの輸入が増え、2019年にはロシアからの年間輸入シェアの40%を切っています。その分、米英仏イスラエルなどからの輸入額が増えているとのこと。この先、人口で中国を抜くと言われているインドですが、軍事的にもかなり強大な国となっていくかもしれません。実際に2022年中には初の国産空母も就役する予定です。
まずは、「特殊部隊」です。世界の多くの軍隊では、エリートを選抜した特殊部隊が設けられています。大規模軍隊で対処しにくいテロリストとの戦いや人質救出作戦など、確実性と機動性が求められる際に特殊部隊は活躍すると考えていいでしょう。個人の体力や運動能力などの資質も大事になることから、厳しい選抜と過酷な訓練を経て選抜がおこなわれているようです。以下、いくつかのサイトで紹介されている世界の特殊部隊から、比較的多く紹介されているトップ3を取り出します。
1位 ネイビーシールズ(アメリカ)
アメリカにはさまざまな特殊部隊があります。1962年に創設されたネイビーシールズはアメリカ海軍の特殊部隊です。映画にもたびたび登場しているようですが、もともとは第二次世界大戦時の水中破壊工作部隊(UDT)が前身とのこと。潜水や水上での任務を得意としていますが、実際には、陸海空問わず特殊作戦に対応しています。入隊テストの一例としては、460メートルを12分以内で泳ぐ、2分以内に腕立て伏せ50回以上、2分以内に腹筋50回以上、10分半以内で2.4キロ完走など、かなりの運動能力が求められます。さらに訓練もかなり過酷です。基礎訓練7週間をクリアして初めて水中訓練に進み、またそこから数週間かけてさまざまな実践的な訓練を行います。全訓練課程での脱落率は80%までのぼる場合もあるそうです。また訓練の過酷さだけでなく、装備も世界最高水準のものとなっています。各国の特殊部隊が模範としている部隊です。
2位 SAS特殊空挺部隊(イギリス)
イギリス陸軍の特殊部隊で、もともとは1941年の第二次対戦時に発足した組織が母体です。アメリカのネイビーシールズやデルタフォース(米陸軍・米軍特殊作戦軍の特殊部隊)、ドイツ軍のKSKなど多くの特殊部隊が設立の参考としています。偵察、テロ対策、人質救助をはじめとしたさまざまな活躍をする部隊で、海艇部隊(水中)、空挺部隊(パラシュート)、機動・偵察部隊(車両・砂漠)、山岳部隊(スキー・山岳)の4つの実行部隊に分かれています。この部隊には真っ黒なガスマスクのイメージを持っている人も多いようです。これは1980年のイラン大使館占拠事件で彼らが装着していたときのイメージとのこと。実際には、イギリス要人警護、北アイルランドなどのテロに対する治安維持、捕虜救出作戦など幅広くさまざまな活動を行っています。
3位 アルファ部隊(ロシア)
ロシアでの特殊部隊は、総称として「スペツナズ」と呼ばれていますが、なかでもロシアの精鋭が集められているのがアルファ部隊です。テロ事件や人質解放などに対応する部隊として1974年に設立され、旧ソ連のKGB(現FSB=連邦保安庁)に所属しています。手段を選ばない強硬な姿勢で知られています。たとえば、2002年に起こったモスクワ劇場占拠事件(チェチェン人武装勢力が人質をとって立て籠った事件)では、武装勢力を成達するために化学兵器を使用し、人質120人以上が死亡しています。またその後2004年の北オセチア共和国、ベスラン学校占拠事件でも人質330人以上が死亡しているとのこと。隊員は全員が将校で、スペツナズの最高峰とされているようです。
軍事費ランキングトップは米国
特殊精鋭部隊は、それぞれの作戦に特化した能力をもとに、細かく動いて確実に解決する部隊です。これに対して国全体の「軍事力」も見てみましょう。軍事費が多い国はどのような国でしょうか。以下世界銀行の資料に基づく2020年による世界の軍事費ランキングからトップ10です。右の数字は軍事費で単位は100万米ドルです。1位 米国 778,232
2位 中国 252,304(政府公式予算に含まれない軍事支出の推計を含む)
3位 インド 72,887
4位 ロシア 61,713
5位 イギリス 59,238
6位 サウジアラビア 57,519(予算ベース)
7位 ドイツ 52,765
8位 フランス 52,747
9位 日本 49,149(軍人恩給を含まない)
10位 韓国 45,735
1位は断トツでアメリカ、約7780億ドル。金額は2位中国の3倍超となり、世界の軍事支出の約4割を占めています。2位は中国。中国の軍事費はこの10年で76%増えているそうです。ここに挙げた上位10カ国で世界の軍事費の4分の3を占めています。
2020年武器輸出トップは米国、輸入トップはインド
では武器は世界中でどう取引されているのでしょうか。以下、2020年に販売・援助・贈与によって供給された武器輸出額のトップ10です。ライセンス契約で生産された武器も含みます。ここでの武器は小火器や弾薬、トラックなどは含まず、航空機、装甲車両、火砲、ミサイル、レーダーシステム、軍艦など主要な通常兵器を指しています。ここも上記と同様のデータから見てみましょう。右の数字の単位は100万米ドルです。1位 米国 9,372
2位 ロシア3,203
3位 フランス 1,995
4位 ドイツ 1,232
5位 スペイン 1,201
6位 韓国 827
7位 イタリア 806
8位 中国 760
9位 オランダ 488
10位 イギリス 429
1位は軍事費と同様アメリカで約93億ドルです。アメリカは金額にして2位ロシアの約3倍の武器を輸出しています。アメリカの主な武器輸出先としては、サウジアラビアやアラブ首長国連邦などの割合が大きいようです。一方で、武器輸入国ランキングは以下の通り。
1位 インド 2,799
2位 サウジアラビア 2,466
3位 オーストラリア 1,658
4位 韓国 1,317
5位 エジプト 1,311
6位 中国 811
7位 カタール 783
8位 イギリス 764
9位 パキスタン 759
10位 日本 724
1位はインド。インドの武器はおおよそ60%程度がロシア・ソ連製とのこと。武器の輸入に関してインドとロシアは関係が深いようです。しかし、ここ10年ほどは少しずつロシア以外の国からの輸入が増え、2019年にはロシアからの年間輸入シェアの40%を切っています。その分、米英仏イスラエルなどからの輸入額が増えているとのこと。この先、人口で中国を抜くと言われているインドですが、軍事的にもかなり強大な国となっていくかもしれません。実際に2022年中には初の国産空母も就役する予定です。
<参考サイト>
対テロ名目で弾圧強化と批判も ロシア国内の脅威は低下―「9.11」から20年・プーチン政権|JIJI.com
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021090800774
2020年の軍事費支出、2.6%増の約2兆ドル|日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR2080E0Q1A420C2000000/
世界ランキング…軍事費、武器輸出額・輸入額から「軍事力」をみる|資産形成ゴールドオンライン
https://gentosha-go.com/articles/-/40675
世界の武器輸出額 国別ランキング・推移|GLOBAL NOTE
https://www.globalnote.jp/post-3865.html
世界の武器輸入額 国別ランキング・推移|GLOBAL NOTE
https://www.globalnote.jp/post-3868.html
排水量4万トン超 インド初の国産空母「ヴィクラント」就役予定は2022年中|乗り物ニュース
https://trafficnews.jp/post/114341
対テロ名目で弾圧強化と批判も ロシア国内の脅威は低下―「9.11」から20年・プーチン政権|JIJI.com
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021090800774
2020年の軍事費支出、2.6%増の約2兆ドル|日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR2080E0Q1A420C2000000/
世界ランキング…軍事費、武器輸出額・輸入額から「軍事力」をみる|資産形成ゴールドオンライン
https://gentosha-go.com/articles/-/40675
世界の武器輸出額 国別ランキング・推移|GLOBAL NOTE
https://www.globalnote.jp/post-3865.html
世界の武器輸入額 国別ランキング・推移|GLOBAL NOTE
https://www.globalnote.jp/post-3868.html
排水量4万トン超 インド初の国産空母「ヴィクラント」就役予定は2022年中|乗り物ニュース
https://trafficnews.jp/post/114341
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