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DATE/ 2022.09.19

外国人が苦手な日本の食べ物5選

 2022年9月、元K-1王者のピーター・アーツ氏が日本に定住することを視野にいれていることが話題となりました。日本に恩義があるというアーツ氏が日本定住を考える理由として挙げたのが「(日本の)食べ物が美しくて世界一美味しい」こと。確かに日本の料理は、おいしさもさることながら見た目の美しさ、ヘルシーさで、近年ますます注目を浴びています。

 レジェンド級の有名外国人が定住したくなるほどに絶賛される日本食ですが、中には外国人の舌には合わない、むしろ“食べるなんて信じられない”と感じられる食材もあるのが事実。今回は、日本人にはおなじみだけど外国人は苦手な食べ物を大きく分けて5つ、ピックアップしてご紹介します。

外国人が苦手な食べ物その1「納豆」

 外国人が苦手な食べ物の筆頭といえば、納豆でしょう。いくつかの外国人へのアンケートサイトを見てみると「においが本当に無理」「ネバネバな見た目も苦手」など、やはりあの強烈な発酵臭と見た目がこたえるようです。

 外国人で納豆にチャレンジした人の中には「驚いたけど、食べてみたら案外平気だった」という人や「ヘルシーだしクセになる!」とハマる人も。とはいえ、積極的に好んで食べる人はごく少数派。日本人でも好みがハッキリ分かれる食材ですが、外国人にとってもそれは同じなようですね。

外国人が苦手な食べ物その2「生卵」

 日本の食卓に欠かせない食材なのに、外国人が苦手とするもの。それが生卵です。

 海外には卵料理が数多く存在しますが、そのほとんどは火を通すことが大前提。外国人にとって卵はサルモネラ菌や寄生虫がいる危ない食材という認識で、加熱殺菌せず生で食べることには抵抗感があります。また、ドロッとした見た目の気持ち悪さも、生卵への拒絶感をいっそう強めているとされます。

外国人が苦手な食べ物その3「生魚・生肉」

 生卵に加え、外国人が苦手なのが生の魚。日本食がブームといはいえ、お刺身や寿司のような生魚は今でも食べられないという外国人は結構たくさんいます。生への抵抗感はもとより、魚特有の生臭さ、活け作りに見られるような「解体された魚の姿」に対してショックを受けたという人も多く、中には解体ショーがきっかけで生魚がトラウマになったという人も。同じように、白子やウニといった内臓系、タラコや明太子などの魚卵系も、そのビジュアルからショックを受けやすい不人気食材です。

 そもそもこの「生食」という食文化自体が世界では珍しく、日本特有といっても過言ではありません。島国である日本は新鮮な魚が手に入りやすく、鮮度を保つ技術が発達してきたからです。そのため日本において生魚で食あたりすることはまずありませんが、そうした衛生面への心理的なハードルは、外国人は私たちが想像する以上に高いといえるでしょう。

 特に鳥刺しや馬刺しなどの生肉は生魚以上に不人気で、「肉を生のまま食べるなんてとんでもない!」と驚く意見があちこちで見られます。

 生魚と生肉、いずれも日本で親しまれている食材ですが、「生」というだけで食べられない外国人は多いということは重々受け止めておいたほうがよさそうですね。

外国人が苦手な食べ物その4「梅干し(漬物)」

 納豆とともに日本の朝食のお供として人気の梅干しも、外国人が苦手な食材です。最も嫌われる原因は、やはりあの度を超えた酸っぱさ。疲労回復やアンチエイジングが期待できると分かっていても、味はどうしても慣れないという人が多いようです。

 梅干しと同じく、漬物も苦手な外国人は多いです。納豆とはまた違う独特のにおいと酸味に抵抗を感じるようで、納豆同様、日本食に慣れた上級者向け食材といえるかもしれません。

外国人が苦手な食べ物その5「こんにゃく」

 ここまで味やにおいが独特な食べ物が多かったですが、実は淡泊な食材の代表でもあるこんにゃくも、外国人が苦手な食べ物に挙げられやすい食材です。

 日本では煮物やおでんなど料理に大活躍、ヘルシーなダイエット食としても人気ですが、外国人から見ると、スライムのようなグニュグニュした食感、黒っぽい見た目、謎のつぶつぶが不気味で、できれば口にしたくないという意見が多数。また、ほのかに感じられる土臭さが気になるという意見も多く、こんにゃくを「美味しい」「食べたい」と思える人はあまりいないようです。

日本人が苦手な海外の食べ物といえば?

 それでは逆に、日本が苦手な海外の食べ物といえばなんでしょうか。

 思い浮かべやすいのは、いわゆる“ゲテモノ”といわれる食べ物でしょう。カエルなどの両生類やトカゲ・ワニといった爬虫類、サソリ・タランチュラなどの昆虫類は、見た目のグロさも相まって日本人は忌避する傾向があります。またゾウなど動物園で人気の哺乳類、犬や猫のような愛玩動物も、食材としてタブー視されやすいものです。

 とはいえ、そんなゲテモノ類でも、世界的にみればポピュラーな食材であることも少なくありません。カエルはアジア圏ほかフランス料理にも使われますし、カタツムリの一種であるエスカルゴは高級食材として日本に浸透しています。昆虫は牛や豚に代わるタンパク源として今非常に注目度が高まっている食材です。日本でもイナゴやコオロギなどは、郷土料理の珍味としてよく知られていますね。

 さすがに犬や猫は世界でも一部地域でしか食べられていませんが、これまでなじみのなかった野生鳥獣食「ジビエ」が食文化として浸透したように、今後も“ゲテモノ”といわれた食材がもてはやされ、定着する可能性は大いにあります。

 味も文化もグローバルな時代。みなさんは、これからどんな食材にチャレンジしますか?

<参考サイト>
・世界が認める日本食だけど外国人に嫌われているNo.1は?外国人に聞いてみた!(LIVE JAPAN)
https://livejapan.com/ja/article-a0000703/
・実際にかなりおいしい18の奇妙な日本食! (LIVE JAPAN)
https://livejapan.com/en/article-a0003703/
・10 Weirdest Japanese Foods(JAPAN WIRELESS/英語サイト)
https://jw-webmagazine.com/whats-this-in-my-dish-a283aa028328/
・外国人が嫌いな日本食7選&意外と人気な2品/文化の違いから見る食のインバウンド対応とは(訪日ラボ)
https://honichi.com/news/2020/05/28/foreignerxfood/
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一般社団法人今井むつみ教育研究所代表理事 慶應義塾大学名誉教授