社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
車が通れないのに国道!?ユニークな国道12選
いわゆる「国道」の正式な名称は「一般国道」といい、2022年現在、全国の国道は1号から507号(うち48路線が欠番)の459路線が存在しています。全国的な幹線道路網を構成する道路である国道は、政令によって指定されたのち、国が営造し、管理をしています(なお、一般国道以外の国道は「高速自動車国道」)。
国道の指定は国家の理想(グランドデザイン)を構築し示すことにつながっているため、多くの国道は国や地域の幹線道路や全国を繋ぐ大動脈として、人々のネットワークや具体的な物流の根幹を担っています。
しかしながら、中には国道でありながら車が通れないといった、一般的な国道のイメージを覆すようなユニークな国道もあるようです。
・「階段国道」国道339号
青森県弘前市から津軽半島先端の外ヶ浜町を結ぶ国道339号の一部、龍飛(たっぴ)岬から龍飛埼灯台までの延長約388m・標高差約70mの区間は、362段の階段となっています。この区間は歩行者のみが通れる歩道で、全国で唯一の「階段国道」と称されています。
・「海上国道」国道58号
「海上国道」とは、海上区間のある国道のうちの海上区間を指します。海の上に路線が指定されているため、当然ながら車の通行はできません。鹿児島県鹿児島市から種子島、奄美大島を経て沖縄県那覇市へ至る国道58号も「海上国道」の一つ。総延長は879.6kmの「日本一(総延長が)長い国道」でもあります。ただし、海上区間が約610kmと全体の約7割が海上区間となっています。
・「点線国道」国道152号
「点線国道」とは、国土地理院の地形図で幅員が1.5m未満の道を点線で表記した区間と、国道の表記が重なっている区間を指します。全国に数箇所ある「点線国道」は、登山道に近く、場合によっては杣道(細くけわしい山道)のような区間もあります。長野県上田市から静岡県浜松市を結ぶ国道152号は、静岡県と長野県の境にある青崩峠と長野県の地蔵峠の2箇所が「点線国道」となっています。
・「アーケード国道」国道324号
「アーケード国道」とは、アーケード街が含まれている国道を指します。全国に二つしかない「アーケード国道」のうち、国道324号は長崎県にある商店街・浜町アーケードを突っ切っています。浜町アーケードは終日歩行者専用道路となるため、車と原付の通行は午前5時~午前10時の1日5時間のみとなっています。
・「エース酷道」国道439号
徳島県徳島市から高知県四万十市を結ぶ国道439号は、「ヨサク(与作)」の愛称で国道(酷道)マニアに親しまれています。対向車とのすれ違いが難しい林道か山道のような狭路、舗装がはがれた跡、崩落を応急処置しただけと思しき箇所など、数々の酷道たる所以から「酷道のエース」と呼ばれています。
・「非名阪酷道」国道25号
国道25号は御堂筋も含む関西地方の大幹線です。しかし、三重県亀山市から奈良県天理市を結ぶ国道25号バイパス道である名阪国道に並走する区間近辺は、特に道幅が狭く路面状態も悪い酷道であるため、名阪国道をもじって「非名阪国道(酷道)」と揶揄されています。
・「酷道の王者」国道418号
福井県大野市から長野県飯田市を結ぶ国道418号は、国道(酷道)マニアに「酷道の王者」とも称されています。起伏の激しい陶芸が続くルートのうち、特に岐阜県加茂郡八百津町笠置ダム付近の路面状況は酷く、落石が放置され雑草が生い茂ったまま、長らく通行不能区間となっています。
・「最強酷道」国道157号
「最強酷道」とも恐れられる国道157号。石川県金沢市から岐阜県岐阜市を結ぶ道中のうち、特に岐阜県と福井県の県境にある温見(ぬくみ)峠には、「危険 落ちたら死ぬ!!」と書かれた看板や「洗い越し」と呼ばれる常時路上にじゃぶじゃぶと水が流れる箇所があるなど、ハイライトとなっています。
・「海の上に架かる国道」国道6号
国道6号バイパス(茨城県日立市)は、全国的にも珍しい「海の上に架かる国道」です。通称「日立シーサイドロード」とも呼ばれ、晴天の日は真っ青な海を見渡せる最高のロケーションとなっています。
・「圧巻のループ橋国道」国道414号
国道414号には、半径40m・高低差45m・二重ループの「河津七滝(かわづななだる)ループ橋」(静岡県河津町)が架かっています。伊豆大島近海地震の復旧防災工事として1981年に竣工され、新名所となっています。
・「ロータリーのある国道」国道40号
国道40号は、全国的にも数少ない「ロータリーのある国道」です。中央部にはシンボルタワーが立つ旭川常盤ロータリー(北海道旭川市)では、国道40号を含む6本の道路が分岐しています。
・「日本一短い国道」国道174号
国道174号(兵庫県神戸市)は、「日本一短い国道」として有名です。港湾・飛行場と一般国道を結ぶいわゆる「港国道」で、総延長わずか187.1m。「日本で一番短い国道です」と書かれた標識もあります。
いかがでしたでしょうか。気になる国道が見つかった方は、ぜひ一度訪れてみてください。
国道の指定は国家の理想(グランドデザイン)を構築し示すことにつながっているため、多くの国道は国や地域の幹線道路や全国を繋ぐ大動脈として、人々のネットワークや具体的な物流の根幹を担っています。
しかしながら、中には国道でありながら車が通れないといった、一般的な国道のイメージを覆すようなユニークな国道もあるようです。
車が通れない国道!? 4選
まず、車が通れなかったり制限されたりしている、ユニークな国道4選を紹介しましょう。・「階段国道」国道339号
青森県弘前市から津軽半島先端の外ヶ浜町を結ぶ国道339号の一部、龍飛(たっぴ)岬から龍飛埼灯台までの延長約388m・標高差約70mの区間は、362段の階段となっています。この区間は歩行者のみが通れる歩道で、全国で唯一の「階段国道」と称されています。
・「海上国道」国道58号
「海上国道」とは、海上区間のある国道のうちの海上区間を指します。海の上に路線が指定されているため、当然ながら車の通行はできません。鹿児島県鹿児島市から種子島、奄美大島を経て沖縄県那覇市へ至る国道58号も「海上国道」の一つ。総延長は879.6kmの「日本一(総延長が)長い国道」でもあります。ただし、海上区間が約610kmと全体の約7割が海上区間となっています。
・「点線国道」国道152号
「点線国道」とは、国土地理院の地形図で幅員が1.5m未満の道を点線で表記した区間と、国道の表記が重なっている区間を指します。全国に数箇所ある「点線国道」は、登山道に近く、場合によっては杣道(細くけわしい山道)のような区間もあります。長野県上田市から静岡県浜松市を結ぶ国道152号は、静岡県と長野県の境にある青崩峠と長野県の地蔵峠の2箇所が「点線国道」となっています。
・「アーケード国道」国道324号
「アーケード国道」とは、アーケード街が含まれている国道を指します。全国に二つしかない「アーケード国道」のうち、国道324号は長崎県にある商店街・浜町アーケードを突っ切っています。浜町アーケードは終日歩行者専用道路となるため、車と原付の通行は午前5時~午前10時の1日5時間のみとなっています。
国道ではなく「酷道」!? 4選
次に紹介する4選は、国道マニアに「酷道」と呼ばれる、車が通れないもしくは通りにくいユニークな国道です。・「エース酷道」国道439号
徳島県徳島市から高知県四万十市を結ぶ国道439号は、「ヨサク(与作)」の愛称で国道(酷道)マニアに親しまれています。対向車とのすれ違いが難しい林道か山道のような狭路、舗装がはがれた跡、崩落を応急処置しただけと思しき箇所など、数々の酷道たる所以から「酷道のエース」と呼ばれています。
・「非名阪酷道」国道25号
国道25号は御堂筋も含む関西地方の大幹線です。しかし、三重県亀山市から奈良県天理市を結ぶ国道25号バイパス道である名阪国道に並走する区間近辺は、特に道幅が狭く路面状態も悪い酷道であるため、名阪国道をもじって「非名阪国道(酷道)」と揶揄されています。
・「酷道の王者」国道418号
福井県大野市から長野県飯田市を結ぶ国道418号は、国道(酷道)マニアに「酷道の王者」とも称されています。起伏の激しい陶芸が続くルートのうち、特に岐阜県加茂郡八百津町笠置ダム付近の路面状況は酷く、落石が放置され雑草が生い茂ったまま、長らく通行不能区間となっています。
・「最強酷道」国道157号
「最強酷道」とも恐れられる国道157号。石川県金沢市から岐阜県岐阜市を結ぶ道中のうち、特に岐阜県と福井県の県境にある温見(ぬくみ)峠には、「危険 落ちたら死ぬ!!」と書かれた看板や「洗い越し」と呼ばれる常時路上にじゃぶじゃぶと水が流れる箇所があるなど、ハイライトとなっています。
フォトジェニックな国道!? 4選
最後に、車で通れるフォトジェニックでユニークな国道4選を紹介します。・「海の上に架かる国道」国道6号
国道6号バイパス(茨城県日立市)は、全国的にも珍しい「海の上に架かる国道」です。通称「日立シーサイドロード」とも呼ばれ、晴天の日は真っ青な海を見渡せる最高のロケーションとなっています。
・「圧巻のループ橋国道」国道414号
国道414号には、半径40m・高低差45m・二重ループの「河津七滝(かわづななだる)ループ橋」(静岡県河津町)が架かっています。伊豆大島近海地震の復旧防災工事として1981年に竣工され、新名所となっています。
・「ロータリーのある国道」国道40号
国道40号は、全国的にも数少ない「ロータリーのある国道」です。中央部にはシンボルタワーが立つ旭川常盤ロータリー(北海道旭川市)では、国道40号を含む6本の道路が分岐しています。
・「日本一短い国道」国道174号
国道174号(兵庫県神戸市)は、「日本一短い国道」として有名です。港湾・飛行場と一般国道を結ぶいわゆる「港国道」で、総延長わずか187.1m。「日本で一番短い国道です」と書かれた標識もあります。
いかがでしたでしょうか。気になる国道が見つかった方は、ぜひ一度訪れてみてください。
<参考文献・参考サイト>
・『知られざる国道の世界』(佐藤健太郎監修、宝島社)
・『ふしぎな国道』(佐藤健太郎著、講談社現代新書)
・『大研究日本の道路120万キロ』(平沼義之著、じっぴコンパクト新書)
・『国道の謎』(松波成行/著、祥伝社新書)
・『日本大百科全書』(小学館)
・路面はボロボロ、対向車が来たら終わり…総延長348キロの「酷すぎる国道」を全線走破してみた│文春オンライン
https://bunshun.jp/articles/-/40266
・「落ちたら死ぬ!!」初ドライブに選んだ国道157号が恐怖の“酷道”だった話│文春オンライン
https://bunshun.jp/articles/-/38230
・『知られざる国道の世界』(佐藤健太郎監修、宝島社)
・『ふしぎな国道』(佐藤健太郎著、講談社現代新書)
・『大研究日本の道路120万キロ』(平沼義之著、じっぴコンパクト新書)
・『国道の謎』(松波成行/著、祥伝社新書)
・『日本大百科全書』(小学館)
・路面はボロボロ、対向車が来たら終わり…総延長348キロの「酷すぎる国道」を全線走破してみた│文春オンライン
https://bunshun.jp/articles/-/40266
・「落ちたら死ぬ!!」初ドライブに選んだ国道157号が恐怖の“酷道”だった話│文春オンライン
https://bunshun.jp/articles/-/38230
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
雑学から一段上の「大人の教養」はいかがですか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,500本以上。
『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
分断進む世界でつなげていく力――ジェトロ「3つの役割」
グローバル環境の変化と日本の課題(5)ジェトロが取り組む企業支援
グローバル経済の中で日本企業がプレゼンスを高めていくための支援を、ジェトロ(日本貿易振興機構)は積極的に行っている。「攻めの経営」の機運が出始めた今、その好循環を促進していくための取り組みの数々を紹介する。(全6...
収録日:2025/01/17
追加日:2025/04/01
最悪10メートル以上海面上昇…将来に禍根残す温暖化の影響
水から考える「持続可能」な未来(1)気候変動の現在地
今や世界共通の喫緊の課題となっている地球温暖化。さらに、日本国内の上下水道など、インフラの問題も、これから大きな問題になっていく。地球環境からインフラまで、「持続可能」な未来をどうつくっていくのかについて、「水...
収録日:2024/09/14
追加日:2025/03/06
なぜやる気が出ないのか…『それから』の主人公の謎に迫る
いま夏目漱石の前期三部作を読む(5)『それから』の謎と偶然の明治維新
前期三部作の2作目『それから』は、裕福な家に生まれ東大を卒業しながらも無気力に生きる主人公の長井代助を描いたものである。代助は友人の妻である三千代への思いを語るが、それが明かされるのは物語の終盤である。そこが『そ...
収録日:2024/12/02
追加日:2025/03/30
イーロン・マスクは何がすごい?生い立ちと経歴
イーロン・マスクの成功哲学(1)マスクが「世界一」になるまで
2022年、フォーブス誌が発表した世界長者番付の一位となったイーロン・マスク。テスラの電気自動車やスペースXのロケット開発などを通じ、革新的なイノベーションを実現してきたことで知られるマスクは、いかにして現在のような...
収録日:2022/06/22
追加日:2022/08/23
このように投資にお金を回せば、社会課題も解決できる
お金の回し方…日本の死蔵マネー活用法(6)日本の課題解決にお金を回す
国内でいかにお金を生み、循環させるべきか。既存の大量資金を社会課題解決に向けて循環させるための方策はあるのか。日本の財政・金融政策を振り返りつつ、産業育成や教育投資、助け合う金融の再構築を通した、バランスの取れ...
収録日:2024/12/04
追加日:2025/03/29