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なぜペットボトル入りの牛乳はないのか?
私たちの生活に身近な存在であるペットボトル。お茶やジュース、ミネラルウォーターや清涼飲料水を入れる印象が強いですが、近年では日本酒やワイン、ビールなどのお酒をペットボトルに入れて販売しているケースもあり、その用途は広がりを見せています。しかし、飲み物のなかでもペットボトル入りの牛乳は見かけませんよね。瓶や紙パックに詰められることが一般的な牛乳、なぜペットボトル入りがないのでしょうか?
実際にペットボトル入りの牛乳の販売はされているのですが、10年以上経った現在もペットボトル入り牛乳を目にすることはほぼありません。せっかく2007年に緩和されたにもかかわらず、いまだに瓶や紙パックが主流であることは変わっていないのです。
また、牛乳は保存方法に気を配る必要があることはすでに上述していますが、メーカー側がどれだけ注意を喚起しても、常温の中で持ち歩いてしまう人が出てしまう可能性をなくすことはできません。その結果で健康被害が出てしまうリスクを恐れてペットボトル入り牛乳の販売に踏み出せないという事情もあるでしょう。
その他にも「牛乳なら紙パック、または瓶、ペットボトルは違和感がある」という消費者の意識があることも要因のひとつといえるかもしれません。もし今後、ペットボトル入り牛乳を飲む機会があればパッケージに書かれた注意事項をよく読んで、安全に飲むようにしてください。
2007年までは規制されていた
実は2007年まで、牛乳をペットボトルに入れて販売すること自体、法律で禁止されていました。というのも、ペットボトルは一度口をつけたあとでも常温で持ち歩くことができてしまうため、栄養価が高く冷蔵保存しないと雑菌が増殖してしまう牛乳を入れるのは適していないと判断されていたのです。しかし、2007年に乳及び乳製品の成分規格等に関する省令の改正で規制が緩和され、容量やパッケージへの表示など一定の条件をクリアすればペットボトルに牛乳を入れることが可能になりました。実際にペットボトル入りの牛乳の販売はされているのですが、10年以上経った現在もペットボトル入り牛乳を目にすることはほぼありません。せっかく2007年に緩和されたにもかかわらず、いまだに瓶や紙パックが主流であることは変わっていないのです。
なぜペットボトル入り牛乳が普及しないのか?
大きな理由としてコスト面の問題があります。通常のペットボトルに牛乳を入れられれば良いのですが、飲みきりサイズ(350ml以下)か口をつけて飲むことのないとされる量(720ml以上)という容量の制限や、空気を遮断しなければならないという品質の問題から牛乳用のペットボトルを新たに作る必要があります。そのために莫大な費用がかかってしまうと、牛乳の値段に上乗せするために価格が高騰してしまうのです。消費者の牛乳離れにもつながりかねないため、このことが障壁になっていると考えられます。また、牛乳は保存方法に気を配る必要があることはすでに上述していますが、メーカー側がどれだけ注意を喚起しても、常温の中で持ち歩いてしまう人が出てしまう可能性をなくすことはできません。その結果で健康被害が出てしまうリスクを恐れてペットボトル入り牛乳の販売に踏み出せないという事情もあるでしょう。
その他にも「牛乳なら紙パック、または瓶、ペットボトルは違和感がある」という消費者の意識があることも要因のひとつといえるかもしれません。もし今後、ペットボトル入り牛乳を飲む機会があればパッケージに書かれた注意事項をよく読んで、安全に飲むようにしてください。
<参考サイト>
・ペットボトル入りの牛乳は無いのでしょうか? | 乳と乳製品のQ&A | 一般社団法人日本乳業協会
https://nyukyou.jp/dairyqa/2107_081_264/
・なぜ牛乳はペットボトルで売られない?雑菌繁殖しやすく危険、専用ボトル開発で事業圧迫
https://biz-journal.jp/2015/04/post_9712.html
・なぜ牛乳はペットボトルで売られないのか? - ニッポン放送 NEWS ONLINE
https://news.1242.com/article/162172
・ペットボトル入りの牛乳は無いのでしょうか? | 乳と乳製品のQ&A | 一般社団法人日本乳業協会
https://nyukyou.jp/dairyqa/2107_081_264/
・なぜ牛乳はペットボトルで売られない?雑菌繁殖しやすく危険、専用ボトル開発で事業圧迫
https://biz-journal.jp/2015/04/post_9712.html
・なぜ牛乳はペットボトルで売られないのか? - ニッポン放送 NEWS ONLINE
https://news.1242.com/article/162172
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