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一生に一度は訪れたい日本の「秘境駅」5選
昨今“映えスポット”として注目を集めているのが「秘境駅」です。乗降客数が少なく、人里離れた場所にひっそりとたたずむその光景を一目見ようと、鉄道ファンだけでなく一般の観光客も多く訪れるようになっています。
今回は、少し遠くても一生に一度は訪れてみたい秘境駅を5つピックアップして、ご紹介します!
実際に秘境駅を訪れてみると、周囲には店も民家も見当たらず、「なぜこんなところに駅が?」と思うほど“ポツンと感”を感じるでしょう。利用客があまりに少ないと普通は廃線・廃駅にされてしまいますが、他にはない「秘境駅」としての存在価値を活かすべく観光地化したことで見事存続・復活を果たした例も。
鉄道会社が秘境駅観光のために臨時運行をすることもあるほど、「秘境駅」めぐりは新たな観光ジャンルとして確立しつつあります。ガチな鉄道ファンでなくとも、比較的気軽に行きやすくなってきました。
それではここから、絶対に押さえておくべき「秘境駅」をご紹介しましょう。
険しい山を貫く2本のトンネルがごく近い間隔で並ぶ風景は、まるで迷宮へと誘われるかのよう。世間から隔絶された静けさが、さらに秘境感を増幅させます。
ここは1943年に設置された信号場が前身で、機器の操作とメンテナンスのために職員が常駐していました。また周辺には100人ほどの漁師の集落もあったため、彼らのための駅として開業することになったのです。
しかし複線化のために信号場が廃止。集落もなくなって、現在この駅を日常的に使う人はゼロに。忘れ去られたこの駅を「聖地」と崇める一部の熱狂的な鉄道ファンだけが訪れるのみでした。そのため、JRは2016年3月で駅を廃止することを発表します。
しかし聖地がなくなることを惜しんだファンが、続々とこの駅を訪問。その反響の高さを見た豊浦町が、駅を観光資源として存続させようとJRに直訴しました。そして協議の結果、町が維持費を負担することで存続が決まったのです。
今や「日本一の秘境駅」として知られるようになった小幌駅。現在も存続か否か、1年ごとにJRと町で協議の場が設けられています。
開業は小幌駅よりも20年早い、1924年。何度か修復はされているものの、木でできた駅舎は開業当時と変わらない姿をとどめており、木造駅としても日本最北となっています。これまで映画『南極物語』ほか、ドラマなどのロケ地に選ばれたことでも有名です。
日常的な利用客がほとんどいないため、一時は廃止が決定されたものの、地元住民の強い要望により、存続更新が続けられています。
春夏もよいですが、やはり一番趣深くなるのは雪が降る季節。周囲に民家がほとんどないため、雪にとけこむような、静かで幻想的な風景に魅了されること間違いなし。駅に降り立った瞬間、昭和にタイムスリップしたかのような感覚を味わえるでしょう。
2024年には開業100周年となりますが、存廃については未定ということなので、早めに見ておきたい秘境駅のひとつです。
春には菜の花、夏はヒマワリの花畑が広がる中に、西大山駅はあります。無人駅なので大変静かではありますが、周囲には障害物もなく、明るい光がさんさんと降り注ぐさまは、まさしく南国の秘境駅のイメージそのまま。駅の正面には開聞岳、そして駅の周囲は一面の花畑と、まるで風景画の中にいるような心地になれます。
駅には、幸せを運ぶという「黄色いポスト」と「幸せの鐘」があります。また隣接する商店では『JR日本最南端の駅到着証明』の発行も行っているので、旅の思い出づくりにぴったり。初心者でも行きやすい秘境駅のひとつです。
湖は、長島ダムによって大井川がせき止められたことによって生まれた人造湖。駅はその湖の奥から突き出た半島の上に立てられています。車では近くまで行くことができないため、駅へは直接、列車に乗って行くしかありません。
その最大の魅力は、ダム湖の上を走るSL(アプト式列車)と、線路と線路の橋渡しをしているかのような小島の駅という、壮大な景観。山、湖、SLの対比もまた壮大で、一度見たら忘れられない光景が広がっています。
現在は観光列車が運行しており、奥大井湖上駅をはじめ、奥大井の大自然を存分に楽しめるようになっています。2022~23年の冬には「星空列車」という名称で夜間に星空観察ができる特別列車も運行されました。
駅までの道は歩行者用の山道があるだけなので、車で乗り付けることは不可能。もちろん周囲に民家などはありません。駅から30分歩いて、やっと集落にたどり着くことができます。
坪尻駅もまた小幌駅と同じく、もともとは信号場だったのが、周辺集落の住民の利便性向上のために駅に昇格したのがはじまりです。かつては大いににぎわっていたそうですが、現在は集落の近くに車道ができたことで駅の利用客はほとんどいなくなり、陸の孤島と化しました。
何もなさ、行きづらさ、マムシの出現率の高さ、スズメバチの危険度、すべてにおいてトップクラスの上級者向けの秘境駅ですが、メディアに多数取り上げられたことから、昨今は観光列車も運行され、観光客も訪れるようになりました。日本では非常に珍しいスイッチバック式(急勾配を登るための仕組み)を搭載した駅でもあるので、鉄道ファンでなくとも一見の価値があるでしょう。
いかがでしたか。ちょっと不便で行きづらいからこその希少価値を感じられるのも、秘境駅ならでは。ぜひ訪れてみてくださいね。
今回は、少し遠くても一生に一度は訪れてみたい秘境駅を5つピックアップして、ご紹介します!
唯一無二の景観!秘境駅の魅力
秘境駅といえば、風光明媚な大自然と鉄道のコラボレーションの美しさを思い出す人が多いでしょう。しかし利用客が極端に少ないがために、時が止まったように古びていたり、どこかわびしさ、懐かしさを感じられたりするところも、また大きな魅力です。実際に秘境駅を訪れてみると、周囲には店も民家も見当たらず、「なぜこんなところに駅が?」と思うほど“ポツンと感”を感じるでしょう。利用客があまりに少ないと普通は廃線・廃駅にされてしまいますが、他にはない「秘境駅」としての存在価値を活かすべく観光地化したことで見事存続・復活を果たした例も。
鉄道会社が秘境駅観光のために臨時運行をすることもあるほど、「秘境駅」めぐりは新たな観光ジャンルとして確立しつつあります。ガチな鉄道ファンでなくとも、比較的気軽に行きやすくなってきました。
それではここから、絶対に押さえておくべき「秘境駅」をご紹介しましょう。
日本一の秘境駅:JR室蘭本線「小幌駅」(北海道豊浦町)
民家もない、車道もない。あるのは保線用の小屋とトイレ、そして獣道のみ――――そんなあまりにも秘境すぎる立地から、鉄道ファンから「日本一の秘境駅」と呼ばれているのが北海道豊浦町にある「小幌(こぼろ)駅」です。険しい山を貫く2本のトンネルがごく近い間隔で並ぶ風景は、まるで迷宮へと誘われるかのよう。世間から隔絶された静けさが、さらに秘境感を増幅させます。
ここは1943年に設置された信号場が前身で、機器の操作とメンテナンスのために職員が常駐していました。また周辺には100人ほどの漁師の集落もあったため、彼らのための駅として開業することになったのです。
しかし複線化のために信号場が廃止。集落もなくなって、現在この駅を日常的に使う人はゼロに。忘れ去られたこの駅を「聖地」と崇める一部の熱狂的な鉄道ファンだけが訪れるのみでした。そのため、JRは2016年3月で駅を廃止することを発表します。
しかし聖地がなくなることを惜しんだファンが、続々とこの駅を訪問。その反響の高さを見た豊浦町が、駅を観光資源として存続させようとJRに直訴しました。そして協議の結果、町が維持費を負担することで存続が決まったのです。
今や「日本一の秘境駅」として知られるようになった小幌駅。現在も存続か否か、1年ごとにJRと町で協議の場が設けられています。
日本最北の秘境駅:JR宗谷線「抜海駅」(北海道稚内市)
北海道の稚内市には、日本最北の無人駅「抜海(ばっかい)駅」があります。開業は小幌駅よりも20年早い、1924年。何度か修復はされているものの、木でできた駅舎は開業当時と変わらない姿をとどめており、木造駅としても日本最北となっています。これまで映画『南極物語』ほか、ドラマなどのロケ地に選ばれたことでも有名です。
日常的な利用客がほとんどいないため、一時は廃止が決定されたものの、地元住民の強い要望により、存続更新が続けられています。
春夏もよいですが、やはり一番趣深くなるのは雪が降る季節。周囲に民家がほとんどないため、雪にとけこむような、静かで幻想的な風景に魅了されること間違いなし。駅に降り立った瞬間、昭和にタイムスリップしたかのような感覚を味わえるでしょう。
2024年には開業100周年となりますが、存廃については未定ということなので、早めに見ておきたい秘境駅のひとつです。
日本最南端の無人駅:JR指宿枕崎線「西大山駅」(鹿児島県指宿市)
日本最北とともに、日本最南端の秘境駅も押さえておきましょう。日本最南端の秘境駅は、鹿児島県指宿市にある西大山駅です。春には菜の花、夏はヒマワリの花畑が広がる中に、西大山駅はあります。無人駅なので大変静かではありますが、周囲には障害物もなく、明るい光がさんさんと降り注ぐさまは、まさしく南国の秘境駅のイメージそのまま。駅の正面には開聞岳、そして駅の周囲は一面の花畑と、まるで風景画の中にいるような心地になれます。
駅には、幸せを運ぶという「黄色いポスト」と「幸せの鐘」があります。また隣接する商店では『JR日本最南端の駅到着証明』の発行も行っているので、旅の思い出づくりにぴったり。初心者でも行きやすい秘境駅のひとつです。
美しすぎる絶景秘境駅:大井川鐵道井川線「奥大井湖上駅」(静岡県根本町)
その名の通り湖の上という珍しい立地で、日本屈指の美しさを誇る秘境駅です。世界各国の外国人が審査する『COOL JAPAN AWARD 2019』を受賞したことで多数のメディアで取り上げられ、知名度が高まりました。湖は、長島ダムによって大井川がせき止められたことによって生まれた人造湖。駅はその湖の奥から突き出た半島の上に立てられています。車では近くまで行くことができないため、駅へは直接、列車に乗って行くしかありません。
その最大の魅力は、ダム湖の上を走るSL(アプト式列車)と、線路と線路の橋渡しをしているかのような小島の駅という、壮大な景観。山、湖、SLの対比もまた壮大で、一度見たら忘れられない光景が広がっています。
現在は観光列車が運行しており、奥大井湖上駅をはじめ、奥大井の大自然を存分に楽しめるようになっています。2022~23年の冬には「星空列車」という名称で夜間に星空観察ができる特別列車も運行されました。
四国イチの秘境駅:JR土讃線「坪尻駅」(徳島県三好市)
四国最大の秘境駅ともいわれるのが、徳島県三好市にある坪尻駅です。先述の小幌駅と同様、秘境駅ブームになる以前から鉄道ファンには知られた存在で、断崖絶壁に囲まれた秘境中の秘境駅となっています。駅までの道は歩行者用の山道があるだけなので、車で乗り付けることは不可能。もちろん周囲に民家などはありません。駅から30分歩いて、やっと集落にたどり着くことができます。
坪尻駅もまた小幌駅と同じく、もともとは信号場だったのが、周辺集落の住民の利便性向上のために駅に昇格したのがはじまりです。かつては大いににぎわっていたそうですが、現在は集落の近くに車道ができたことで駅の利用客はほとんどいなくなり、陸の孤島と化しました。
何もなさ、行きづらさ、マムシの出現率の高さ、スズメバチの危険度、すべてにおいてトップクラスの上級者向けの秘境駅ですが、メディアに多数取り上げられたことから、昨今は観光列車も運行され、観光客も訪れるようになりました。日本では非常に珍しいスイッチバック式(急勾配を登るための仕組み)を搭載した駅でもあるので、鉄道ファンでなくとも一見の価値があるでしょう。
いかがでしたか。ちょっと不便で行きづらいからこその希少価値を感じられるのも、秘境駅ならでは。ぜひ訪れてみてくださいね。
<参考サイト>
・秘境駅の取り組みについて(北海道幌延町)
https://www.town.horonobe.lg.jp/www4/section/kikakuseisaku/le009f000001b71l.html
・日本一の秘境駅 小幌駅について(豊浦町)
https://www.town.toyoura.hokkaido.jp/hotnews/detail_sp/00002331.html
・「日本一の秘境駅」小幌はいま 存続決定から2年、カギは「雰囲気の維持」(乗りものニュース)
https://trafficnews.jp/post/81691
・秘境駅の取り組みについて(北海道幌延町)
https://www.town.horonobe.lg.jp/www4/section/kikakuseisaku/le009f000001b71l.html
・日本一の秘境駅 小幌駅について(豊浦町)
https://www.town.toyoura.hokkaido.jp/hotnews/detail_sp/00002331.html
・「日本一の秘境駅」小幌はいま 存続決定から2年、カギは「雰囲気の維持」(乗りものニュース)
https://trafficnews.jp/post/81691
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