社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2024.10.04

「スマホ結露」症状と対処法とは

 寒い日の住宅事情でのお悩みのひとつに窓の結露がありますよね。実はこの結露、窓だけでなくスマホでも起こることをご存じですか? スマホの故障の原因にもなりかねないスマホ結露について、正しい知識をつけてきちんと対処できるようにしておきましょう。

スマホも結露するの?

 そもそも結露とは、急激な温度変化によって空気中の水分が水滴になってしまう現象のこと。窓の結露は外気温と室内気温の差が激しいことから起こるのですが、スマホでも同じ現象が起こってしまうのです。精密機械であるスマホは水分に弱く、スマホ結露が故障の原因になってしまうこともあります。

 ただ厄介なことに、窓の結露とは違いスマホの結露は見た目で判断することが難しい場合がほとんど。スマホが結露してしまうとカメラで撮影した写真がぼけてしまう、正しく音が出ない、スマホの挙動がおかしくなるなどの不具合が出てしまい、最悪の場合にはデータが飛んでしまうこともあります。冬場に身に覚えのない故障が起こった際にはスマホ結露が原因かもしれない、ということを覚えておきましょう。

スマホが結露してしまったら

 もしカメラ内部に水滴がついているなど明らかにスマホ結露が起こっていることがわかった場合には、精密機械の大敵となる水分をなるべく早く取り除くことが大切です。このとき、水分を飛ばすためにドライヤーを使ったり、スマホを気温になじませるために冷蔵庫に入れたりすることは絶対にやめてください。急激な温度変化はスマホにさらなるダメージを与えてしまうため、故障の原因にもなりかねません。

 スマホ結露の正しい対処法は、除湿剤であるシリカゲルとスマホをジップロックなどの密閉容器に入れて、スマホの水分を除湿することです。目安として一晩ほど入れておくとスマホ内部の水分をとることができるといわれています。それでも治らない場合にはすでに故障してしまった可能性があるので、修理に出すことも検討する必要があるかもしれません。

スマホを結露させないためにできること

 外から見えにくいスマホ結露は厄介なので、そもそも結露させないようにすること、つまりスマホを急激な温度差にさらさないことが大切です。寒い日に外で持ち歩く際にはポケットやカバンに入れるだけでも効果がありますし、スマホケースに入れることで温度変化をやわらげることもできます。また、寝る時に充電している人は、スマホを布団の中に入れるようにしましょう。充電による発熱と冷やされた部屋の気温差で結露してしまうことがあるので、スマホを冷やさないようにすることで結露を防ぐことができます。

 とはいえ、スマホを持ち運んでいて気温差が激しい場所に持ち込むこともありますよね。そんな時はスマホの操作による発熱が余計に気温差を引き起こしてしまうこともあるので、環境に温度が馴染むまでスマホを操作しないようにしましょう。

 普段はあまり意識しないスマホ結露。正しい対策と対処法を知って、スマホ結露で故障させないよう気を付けるようにしましょう。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
物知りもいいけど知的な教養人も“あり”だと思います。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。 『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

なぜ伝わらない?理解の壁の正体を今井むつみ先生に学ぶ

なぜ伝わらない?理解の壁の正体を今井むつみ先生に学ぶ

編集部ラジオ2025(27)なぜ何回説明しても伝わらない?

「何回説明しても伝わらない」「こちらの意図とまったく違うように理解されてしまった」……。そんなことは、日常茶飯事です。しかしだからといって、相手を責めるのは大間違いでは? いやむしろ、わが身を振り返って考えないと...
収録日:2025/10/17
追加日:2025/11/13
2

なぜ空海が現代社会に重要か――新しい社会の創造のために

なぜ空海が現代社会に重要か――新しい社会の創造のために

エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(1)サイバー・フィジカル融合と心身一如

現代社会にとって空海の思想がいかに重要か。AIが仕事の仕組みを変え、超高齢社会が医療の仕組みを変え、高度化する情報・通信ネットワークが生活の仕組みを変えたが、それらによって急激な変化を遂げた現代社会に将来不安が増...
収録日:2025/03/03
追加日:2025/11/12
3

デカルトが注目した心と体の条件づけのメカニズム

デカルトが注目した心と体の条件づけのメカニズム

デカルトの感情論に学ぶ(1)愛に現れる身体のメカニズム

初めて会った人なのになぜか好意を抱いてしまうことがある。だが、なぜそうした衝動が生じるのかは疑問である。デカルトが友人シャニュに宛てた「愛についての書簡」から話を起こし、愛をめぐる精神と身体の関係について論じる...
収録日:2018/09/27
追加日:2019/03/31
津崎良典
筑波大学人文社会系 教授
4

『100万回死んだねこ』って…!?記憶の限界とバイアスの役割

『100万回死んだねこ』って…!?記憶の限界とバイアスの役割

何回説明しても伝わらない問題と認知科学(2)バイアスの正体と情報の抑制

「バイアスがかかる」と聞くと、つい「ないほうが望ましい」という印象を抱いてしまうが、実は人間が生きていく上でバイアスは必要不可欠な存在である。それを今井氏は「マイワールドバイアス」と呼んでいるが、いったいどうい...
収録日:2025/05/12
追加日:2025/11/09
今井むつみ
一般社団法人今井むつみ教育研究所代表理事 慶應義塾大学名誉教授
5

偉大だったアメリカを全否定…世界が驚いたトランプの言動

偉大だったアメリカを全否定…世界が驚いたトランプの言動

内側から見たアメリカと日本(2)アメリカの大転換とトランプの誤解

アメリカの大転換はトランプ政権以前に起こっていた。1980~1990年代、情報機器と金融手法の発達、それに伴う法問題の煩雑化により、アメリカは「ラストベルト化」に向かう変貌を果たしていた。そこにトランプの誤解の背景があ...
収録日:2025/09/02
追加日:2025/11/11