テンミニッツTV|有識者による1話10分のオンライン講義
ログイン 会員登録 テンミニッツTVとは
社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2023.08.30

「水筒に入れてはいけないもの」とは

 エコ意識の高まりから、自分用の水筒「マイボトル」を持ち歩く人が増えてきました。お気に入りの水筒で好きな飲み物を冷たいまま、あるいは温かいまま飲めると、気分も上がって勉強や仕事の効率もアップしますよね。

 昨今はバリエーションも豊富になり万能に見える水筒ですが、何でも入れていいわけではありません。たとえ水分であっても、水筒に入れると傷む、あるいは破損する恐れがあるものもあり、注意が必要です。

 今回は、水筒(ステンレス製のもの)に入れるのはNGな飲み物と、その理由について解説します。

水筒NG【1】炭酸ガス入りの飲料・ドライアイス

 炭酸飲料、ビールといった炭酸ガスの入った飲み物は、ガスによって水筒の内圧が上がり、キャップを開けた瞬間キャップが飛んで飲み物が吹き出す、逆に全く開かない……といったような事故を起こしやすく、ケガの恐れがあります。

 同じくドライアイスも、炭酸ガスを固めたものですので水筒に入れるのはNGです。「よく冷えそう」というイメージで水筒に入れてしまわないようにしましょう。

水筒NG【2】果汁、酢など酸が含まれる飲料

 果汁入りのソフトドリンク、フレッシュジュースなど酸が含まれるものは、酸によって内部のステンレスの腐食を招き、保温・保冷力を損ないます。またそのまま放置すると腐敗によるガスが発生し、炭酸同様、内圧が上がって破損につながります。健康面への影響も心配です。

水筒NG【3】牛乳や乳飲料など乳脂肪分が含まれる飲料

 牛乳はもちろん、飲むヨーグルトやカフェオレ、ミルクティーといった、クリームやミルクを使った飲み物もNG。果汁同様に腐敗しやすく、腐敗ガスによって内圧が上がり、水筒の破損、事故のリスクがあります。もちろん健康を害することにもつながります。

水筒NG【4】アルコール飲料

 日本酒やウイスキー、焼酎といったアルコール類も厳禁です。発酵ガスが発生するため、内圧が上がり水筒の破損・ケガの可能性が高くなります。野外での宴会につい持っていってしまいそうですが、危険なので絶対にやめましょう。

水筒NG【5】味噌汁やスープなど塩分が含まれる飲料

 味噌汁やスープのように塩分が含まれるものは、ステンレスの錆び付き、変質、腐食の原因になります。水筒ではなく専用の「スープジャー」に入れましょう。

 また、同じく塩分が含まれるスポーツドリンクも原則NG。使ったその日のうちに洗えばそれほど影響はないという意見もありますが、金属劣化・腐食の恐れがある以上、できれば避けたほうが無難です。

 ただし最近はステンレスにフッ素加工がされた「スポーツドリンク対応」の水筒が登場しているので、スポーツや野外活動などで積極的に摂取する機会が多い人は、そちらを選んで使用するとよいでしょう。飲料の温度が気にならないのであれば、金属腐食を避けられるプラスチック製の水筒を選ぶという手もあります。

水筒NG【6】果肉入り、茶葉のお茶など固形物が含まれる飲料

 フルーツの果肉や茶葉のような固形物は目詰まり・漏れの原因となり、水筒の劣化を早めます。

水筒に入れてOKな飲料・お手入れ方法

 水筒OKの飲み物は、水や白湯、お茶(茶葉なし)など塩分や酸、糖分等が含まれないソフトドリンクが最適です。ただどんな飲み物でも、口をつけたり長時間放置したりすれば腐敗を招くので、水筒は使ったその日のうちに洗浄し、しっかり乾かすのが鉄則。お茶の場合は茶渋がつきやすいので、パッキンなどのお手入れはこまめに行いましょう。

 汚れが目立ってきたら、酸素系漂白剤でのつけ置き洗いがオススメ。金だわしやクレンザーといった研磨剤入りの洗剤は傷が付きやすく、また塩素系漂白剤はステンレスを腐食させるので避けましょう。

何を入れるかは水筒の注意書きを読んで判断しよう

 今回は水筒でもっともメジャーなステンレス製の水筒をもとにNGな飲み物をご紹介しましたが、昨今は炭酸飲料OKの水筒や、前述したスポドリOKの水筒なども登場しています。

 水筒を選ぶ時は、普段自分はどんな生活スタイルなのか、何を入れて飲みたいのかを考え、水筒の注意書きをよく読んでから購入しましょう。

<参考サイト>
・入れてはいけない飲み物はありますか?(和平フレイズ)
https://www.wahei.co.jp/faq1/faqbottle/faq1-21/26591.html
・カフェオレやジュースもダメ?“水筒に入れてはダメ”な飲み物をメーカーが紹介…適切な水筒の使い方や手入れ方法を聞いた(FNNプライムオンライン)
https://www.fnn.jp/articles/-/555069
・水筒にスポーツドリンクはNG?正しいお手入れの方法と象印のおすすめ水筒(象印)
https://www.zojirushi.co.jp/kakushiaji/article/000024/
・マイボトル愛用者の中身は何!?定番の飲み物からNGな飲み物まで紹介(TIGER)
https://www.tiger-corporation.com/ja/jpn/static/feature/mybottle/content14.html
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
物知りもいいけど知的な教養人も“あり”だと思います。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,300本以上。 『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

55年体制は民主主義的で、野党もブレーキ役に担っていた

55年体制は民主主義的で、野党もブレーキ役に担っていた

55年体制と2012年体制(1)質的な違いと野党がなすべきこと

戦後の日本の自民党一党支配体制は、現在の安倍政権における自民党一党支配と比べて、何がどのように違うのか。「55年体制」と「2012年体制」の違いと、民主党をはじめ現在の野党がなすべきことについて、ジェラルド・カ...
収録日:2014/11/18
追加日:2014/12/09
2

5Gはなぜワールドワイドで推進されていったのか

5Gはなぜワールドワイドで推進されていったのか

5Gとローカル5G(1)5G推進の背景

第5世代移動通信システムである5Gが、日本でもいよいよ導入される。世界中で5Gが導入されている背景には、2020年代に訪れるというデータ容量の爆発的な増大に伴う、移動通信システムの刷新がある。5Gにより、高精細動画のような...
収録日:2019/11/20
追加日:2019/12/01
中尾彰宏
東京大学 大学院工学系研究科 教授
3

マスコミは本来、与野党機能を果たすべき

マスコミは本来、与野党機能を果たすべき

マスコミと政治の距離~マスコミの使命と課題を考える

政治学者・曽根泰教氏が、マスコミと政治の距離を中心に、マスコミの使命と課題について論じる。日本の新聞は各社それぞれの立場をとっており、その報道の基本姿勢は「客観報道」である。公的異議申し立てを前提とする中立的報...
収録日:2015/05/25
追加日:2015/06/29
曽根泰教
慶應義塾大学名誉教授
4

BREXITのEU首脳会議での膠着

BREXITのEU首脳会議での膠着

BREXITの経緯と課題(6)EU首脳会議における膠着

2018年10月に行われたEU首脳会議について解説する。北アイルランドの国境問題をめぐって、解決案をイギリスが見つけられなければ、北アイルランドのみ関税同盟に残す案が浮上するも、メイ首相や強硬離脱派はこれに反発している...
収録日:2018/12/04
追加日:2019/03/16
島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授
5

健康経営とは何か?取り組み方とメリット

健康経営とは何か?取り組み方とメリット

健康経営とは何か~その取り組みと期待される役割~

近年、企業における健康経営®の重要性が高まっている。少子高齢化による労働人口の減少が見込まれる中、労働力の確保と、生産性の向上は企業にとって最重要事項である。政府主導で進められている健康経営とは何か。それが提唱さ...
収録日:2021/07/29
追加日:2021/09/21
阿久津聡
一橋大学大学院経営管理研究科国際企業戦略専攻教授