社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
生ビールの「生」って?お店以外でも飲める?
仕事終わりにキューッと一杯、飲みたくなる生ビール。お店に入って「生ください!」と言う瞬間の高揚感、冷たいジョッキでグビグビと飲み干す幸福感、たまらないですよね。
ビールはビールでも生ビール、というと、このようにお店で飲むものというイメージが定着していますが、そもそもこの生ビールの「生」は、いったい何を指すのでしょうか。
しかし実のところ、お店で飲むから「生」というわけではありません。生ビールとは、製造段階で「熱処理をしていない」ビールすべてのことを指します。
ビールは「モルト(麦芽)」「ホップ」「イースト(酵母)」「水」が材料として使われています。ビール特有のあの苦みと旨みは麦芽とホップによるものですが、アルコールと炭酸ガスは、イーストを使った発酵によって生まれます。
発酵によって十分なアルコール濃度と炭酸ガスができたら、これ以上発酵が進まないよう「熱処理」してイーストの働きを止めるか、あるいは余分に残ったイーストを「濾過して」取り除く必要があります。
お気づきのように、この時に熱を加えず濾過しただけのビールは、ビール本来の旨みがそのまま残されるため、フレッシュで軽やかな風味が味わえます。これを「生」と表現しているのです。
日本では濾過技術、流通技術が進化したことにより、安全で一定の品質を保った状態の生ビールを、お店に限らず全国どこでも、手軽に楽しむことができるようになりました。現在スーパーやコンビニ等で売られている缶ビールも、実はそのほとんどが生ビールです。
つまり、樽であれ瓶であれ缶であれ、熱処理していないビールはすべて生ビールなのです。店で注がれるかどうかではなく、作られる段階で中身が決まっているんですね。
お店のメニューでは「生ビール」と「瓶ビール」とで分けて記載しているところが多いですが、樽から注いでジョッキで飲むか、瓶入りかで区別しているだけで、中身は一緒です。
熱処理といってもグラグラ沸騰させるわけではなく、60度程度の温度で20分加熱する低温殺菌法、または70度以上で20秒ほど加熱後に急冷するといった方法がとられています。
味わいとしては、生ビールがスッキリとして軽いのに対し、熱処理ビールは苦みがきいた、重厚感のある飲み応えが特徴です。銘柄でいえば、キリンビールの「キリンクラシックラガー」、そしてサッポロビールの「サッポロラガービール(赤星)」がその代表。いずれも、コアなビール党から今も熱烈な支持を得ているロングセラー商品です。
生ビールの「生」の意味、お分かりいただけたでしょうか。生ビールと熱処理ビール、ぜひ違いを味わってみてくださいね。
ビールはビールでも生ビール、というと、このようにお店で飲むものというイメージが定着していますが、そもそもこの生ビールの「生」は、いったい何を指すのでしょうか。
生ビールの「生」の本当の意味
生卵、生野菜、生チョコなど、「生」がつくと何となく素材そのものを味わうもの、鮮度の高い食べ物という印象ですよね。お店だと樽からジョッキへ直接ビールをついでいるところも多く、それができたてのように見えることから「生ビール=店で飲むもの=新鮮」というイメージにつながっていると思われます。しかし実のところ、お店で飲むから「生」というわけではありません。生ビールとは、製造段階で「熱処理をしていない」ビールすべてのことを指します。
ビールは「モルト(麦芽)」「ホップ」「イースト(酵母)」「水」が材料として使われています。ビール特有のあの苦みと旨みは麦芽とホップによるものですが、アルコールと炭酸ガスは、イーストを使った発酵によって生まれます。
発酵によって十分なアルコール濃度と炭酸ガスができたら、これ以上発酵が進まないよう「熱処理」してイーストの働きを止めるか、あるいは余分に残ったイーストを「濾過して」取り除く必要があります。
お気づきのように、この時に熱を加えず濾過しただけのビールは、ビール本来の旨みがそのまま残されるため、フレッシュで軽やかな風味が味わえます。これを「生」と表現しているのです。
日本では濾過技術、流通技術が進化したことにより、安全で一定の品質を保った状態の生ビールを、お店に限らず全国どこでも、手軽に楽しむことができるようになりました。現在スーパーやコンビニ等で売られている缶ビールも、実はそのほとんどが生ビールです。
つまり、樽であれ瓶であれ缶であれ、熱処理していないビールはすべて生ビールなのです。店で注がれるかどうかではなく、作られる段階で中身が決まっているんですね。
お店のメニューでは「生ビール」と「瓶ビール」とで分けて記載しているところが多いですが、樽から注いでジョッキで飲むか、瓶入りかで区別しているだけで、中身は一緒です。
熱処理ビールの味は?
日本酒に「火入れ」という工程があるように、今も酒造りにおいて熱処理は伝統的かつ必要不可欠な手法として残っています。今でこそ生ビールが主流ですが、昔は熱処理ビールが一般的でした。現在もわずかながら製造されています。熱処理といってもグラグラ沸騰させるわけではなく、60度程度の温度で20分加熱する低温殺菌法、または70度以上で20秒ほど加熱後に急冷するといった方法がとられています。
味わいとしては、生ビールがスッキリとして軽いのに対し、熱処理ビールは苦みがきいた、重厚感のある飲み応えが特徴です。銘柄でいえば、キリンビールの「キリンクラシックラガー」、そしてサッポロビールの「サッポロラガービール(赤星)」がその代表。いずれも、コアなビール党から今も熱烈な支持を得ているロングセラー商品です。
生ビールの「生」の意味、お分かりいただけたでしょうか。生ビールと熱処理ビール、ぜひ違いを味わってみてくださいね。
<参考サイト>
・「生ビール」とはなんですか?(SUNTORY)
https://www.suntory.co.jp/customer/faq/001695.html
・「生ビール」はお店でしか飲めないという大誤解(東洋経済オンライン)
https://toyokeizai.net/articles/-/350441?display=b
・「生ビール」とはなんですか?(SUNTORY)
https://www.suntory.co.jp/customer/faq/001695.html
・「生ビール」はお店でしか飲めないという大誤解(東洋経済オンライン)
https://toyokeizai.net/articles/-/350441?display=b
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
“社会人学習”できていますか? 『テンミニッツTV』 なら手軽に始められます。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,300本以上。
『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
実物大のガンダムを動かせ!困難を乗り越えて夢の実現へ
「動くガンダム」に学ぶロボット工学と未来(2)「動くガンダム」で新たな夢の実現へ
人々が夢見てきた技術は現在、その多くが実現されてしまった。そんな技術開発に夢を持ちづらい時代だからこそ、「動くガンダム」の実現によって次の夢の叩き台をつくることが必要なのである。大事なのは夢をいかに高く掲げるか...
収録日:2024/02/18
追加日:2024/12/04
超深刻化する労働力不足、解消する方策はあるのか
教養としての「人口減少問題と社会保障」(6)労働力の絶対的不足という問題
人口減少によって深刻となる問題の2つ目が「労働力不足」である。今盛んにいわれている女性活用、高齢者活用、外国人労働者受け入れは、労働力の絶対的不足を解消する有効な方法となり得るのか。これからの労働力不足の問題と方...
収録日:2024/07/13
追加日:2024/12/03
横井小楠、佐久間象山、西郷隆盛…なぜ幕末に人材が育ったか
今求められるリーダー像とは(1)幕末転換期から学ぶ
日本の経済的地位は1990年以降低下し続け、2023年の一人当たり名目GDPは34位に転落している。企業のリーダーや政治家にとって重要なのは、今がどういう時代なのかを知ることであり、そのために幕末の転換期が参考になる。内外の...
収録日:2024/09/26
追加日:2024/11/06
おみくじは「吉凶」だけでなく「和歌や漢詩」を読むのが本当
おみくじと和歌の歴史(1)おみくじは詩歌を読む
日本人にとって身近な「おみくじ」。しかし、その歴史を知る機会はあまり多くない。つい吉凶にばかり目が行きがちなおみくじだが、本当に受け取るべきメッセージはそこではないという。どういうことなのか。まず、おみくじの成...
収録日:2023/11/10
追加日:2023/12/20
なぜ「心の病」が増えている?メンタルヘルスの実態に迫る
メンタルヘルスの現在地とこれから(1)「心を病む」とはどういうことか
組織のリーダーにとって、メンバーのメンタルヘルスは今や最重要課題になっている。組織として目標達成が大事であることは間違いないが、同時に一人ひとりの個性を見極め、適材適所で割り振っていく「合理的配慮」も求められて...
収録日:2024/04/17
追加日:2024/06/15