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「ポケモンGO」って何?世界中で起きているトラブルとは?
連日、ニュースを賑わしている「ポケモンGO」の話題。「ポケモン」や「スマホゲーム」を知らないと、何のことやらイメージできないかもしれません。そこで、簡単にポイントをおさらいをしてみましょう。
「ポケモンGO」では、スマホのカメラと位置情報のシステムをつかって、プレイヤー自身が現実世界を動きまわり、そのカメラを通した映像に投影された「ポケモン」を捕獲したり、他のプレーヤーとコミュニケーションする仕組みとなります。
ゲームのベースとなっているのが、グーグルマップを利用した位置情報ゲーム『イングレス』です。「ポケモンGO」は、その「イングレス」を開発したナイアンティック社(Niantic)、株式会社ポケモン、任天堂による3社共同開発で、発売元はナイアンティックになります。
マニアックな世界観で一部熱狂的なファンを獲得した『イングレス』に、最も強力なキャラクターを掛け算した成果としても注目されているといってもよいでしょう。
そんな折、昨年のDeNAとの業務提携、『ポケモンGO』の開発発表が続き、世界的にも期待が大きく膨らんだことが背景にあります。『ポケモンGO』のヒットを受けて東京株式市場では任天堂が高騰し、時価総額はおよそ8カ月ぶりに3兆円の大台を回復しました。
その背景には、「ポケモン」を初期に遊んでいたプレイヤーが、ジャスト・スマホ・ユーザーという世代性にあるということができます。「ポケモン」は今年で20周年を迎え、10歳で初期プレイしていた小学生が、30歳になる計算になります。回顧的でありながら、最新のテクノロジーによるゲーム性がリプレイを刺激しているのです。
カメラを起動し位置情報を扱うことでスマホの電力消費も大きいようで、充電ニーズが必要以上に高まり、移動を助ける自転車のレンタルといった街中でのプレイサポートといった便乗商法も活況となっているようです。
ニュースによると、米国ワイオミング州では、ポケモンを探して川の近くを歩いていた女性が偶然に死体を発見したり、メリーランド州では、プレイ中の大学生が武装した強盗に襲われたり、テキサス州では、運転中にプレイして木に激突する事故も起こっています。
また、ポケモンを探す目的で、病院など立ち入り制限区域に入り込む問題も相次いでいます。
7月17日には、ゲームに熱中していた20代前半の男性2人が崖から転落して負傷するという事故も報告されており、いわゆる「歩きスマホ」での事故が多発しているようです。
トルコでは、イスラム教指導者組合「ディヤネト・セン」が、このゲームが現実世界と重ね合わさることからイスラム教の侮辱につながるとして、禁止を要求しました。
日本では、7月20日に政府の内閣セキュリティセンターが「ゲーム時の注意事項」をまとめて発表する異例の対応を取っています。
いよいよ日本での配信が始まりましたが、その対応とクオリティが望まれるところです。
「ポケモン」は日本を代表するゲームコンテンツ
「ポケモン」とは、1996年より任天堂から発売されているゲームタイトル「ポケットモンスター」シリーズの略称です。ゲームから派生展開し、大ヒットしたアニメ、カード玩具でもご存じの方も多いのではないでしょうか。「ポケモンGO」とは?
オリジナルゲーム「ポケモン」は、専用ゲーム機の世界の中で、自分自身となるプレイヤー・キャラクターを動かしてその世界を探索し、不思議な生き物(ポケットモンスター)を捕獲し、交換したり、育てたりしながら、その強さを競います。「ポケモンGO」では、スマホのカメラと位置情報のシステムをつかって、プレイヤー自身が現実世界を動きまわり、そのカメラを通した映像に投影された「ポケモン」を捕獲したり、他のプレーヤーとコミュニケーションする仕組みとなります。
ゲームのベースとなっているのが、グーグルマップを利用した位置情報ゲーム『イングレス』です。「ポケモンGO」は、その「イングレス」を開発したナイアンティック社(Niantic)、株式会社ポケモン、任天堂による3社共同開発で、発売元はナイアンティックになります。
マニアックな世界観で一部熱狂的なファンを獲得した『イングレス』に、最も強力なキャラクターを掛け算した成果としても注目されているといってもよいでしょう。
任天堂がスマホゲームに参戦!
ゲーム環境に目を向けてみると、2010年代初頭よりスマホゲームが主流となってきました。これまで専用ゲーム機でビジネスしてきた任天堂は苦境に陥り、いつスマホゲームに参戦するのか、ゲームファンのみならずそのタイミングが噂されるようになりました。そんな折、昨年のDeNAとの業務提携、『ポケモンGO』の開発発表が続き、世界的にも期待が大きく膨らんだことが背景にあります。『ポケモンGO』のヒットを受けて東京株式市場では任天堂が高騰し、時価総額はおよそ8カ月ぶりに3兆円の大台を回復しました。
社会現象となったワケ
「ポケモンGO」が先行リリースされた米国では期待を裏切ることなく、アクティブユーザーが2000万を超え、「スマホゲームの歴史を一気に書き換えるがごとく「ツイッターを凌ぐ人気」とも評価され、最速でアプリのセールスランキング1位に上り詰めました。その背景には、「ポケモン」を初期に遊んでいたプレイヤーが、ジャスト・スマホ・ユーザーという世代性にあるということができます。「ポケモン」は今年で20周年を迎え、10歳で初期プレイしていた小学生が、30歳になる計算になります。回顧的でありながら、最新のテクノロジーによるゲーム性がリプレイを刺激しているのです。
どんなことが起こっているか
遊ばれている状況は当然のことながら、かつて子どもであった大人たち=スマホ・ユーザーの熱狂です。現実世界をスマホをもって探索すること、その熱狂の状態が、あらゆる社会現象として報告されているのが現段階といってよいでしょう。カメラを起動し位置情報を扱うことでスマホの電力消費も大きいようで、充電ニーズが必要以上に高まり、移動を助ける自転車のレンタルといった街中でのプレイサポートといった便乗商法も活況となっているようです。
ニュースによると、米国ワイオミング州では、ポケモンを探して川の近くを歩いていた女性が偶然に死体を発見したり、メリーランド州では、プレイ中の大学生が武装した強盗に襲われたり、テキサス州では、運転中にプレイして木に激突する事故も起こっています。
また、ポケモンを探す目的で、病院など立ち入り制限区域に入り込む問題も相次いでいます。
7月17日には、ゲームに熱中していた20代前半の男性2人が崖から転落して負傷するという事故も報告されており、いわゆる「歩きスマホ」での事故が多発しているようです。
トルコでは、イスラム教指導者組合「ディヤネト・セン」が、このゲームが現実世界と重ね合わさることからイスラム教の侮辱につながるとして、禁止を要求しました。
日本では、7月20日に政府の内閣セキュリティセンターが「ゲーム時の注意事項」をまとめて発表する異例の対応を取っています。
いよいよ日本での配信が始まりましたが、その対応とクオリティが望まれるところです。
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