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DATE/ 2016.10.30

実はお金がかかる…婚活にまつわるお金事情

 アラフォーになっても未婚でいると、デリカシーのない人に「どうして結婚しないの?」と聞かれることもしばしば。その多くは「結婚したくないわけではなく、出会いがないだけ」なのですが、そう嘆いていても仕方がない、と重い腰を上げて、最近のブームに乗って婚活をスタートしてみようと思っている人も増えているのではないでしょうか。

 ところが、この婚活、思った以上にお金が掛かるということをご存知ですか。今回は、婚活にまつわるお金事情について探ってみました。

婚活に年間40万円は、高いのか、安いのか。

 日刊SPA!の「婚活パーティーで連戦連敗100回以上、200万円かけても結婚できない男」という記事で驚かされたのは、その200万円という金額。これは、5年間の婚活費用の総額ということで、1年平均で約40万円を使っているということになります。

 1年間で40万円という支出が高いのか安いのかを調査してみたところ、実は特別高額というわけではないことがわかりました。

 というのも、もし結婚相談所に入会したとすると、大手では入会金が10~25万円、それに月会費が1~2万円かかるところが一般的。相談所が主催するイベントやパーティーに出席する場合は、月会費でまかなわれるのではなく、そのつど数千円~の参加料金も発生。加えて、実際に結婚に至ることができたら、成婚料として20万円前後を払わなくてはならない成果報酬型の結婚相談所もあるのです。この数字を合計してみれば、年間40万円は、相場に近い金額だともいえます。

平均4000円。婚活パーティーで安く抑えられるのか?

 結婚相談所は高額過ぎて無理だという方は、主にコンピューターでマッチングするような婚活サイトや、単発の婚活パーティーや街コンなど、入会金的な初期投資をしなくて済む婚活をしているようです。

 婚活パーティーの参加費は、女性より男性の方が若干高めに設定されていることもありますが、調べてみたところ平均すると、現在の相場は1回4000円前後。1回の飲み会の費用と同じくらい、と考えれば高くはありませんが、1カ月に2度、3度と参加すると、なかなかの出費になります。

 そして男性の場合、パーティーで知り合った女性とデートする際の支払いは、割り勘ではなく男性持ちになりがちですから、そのたびにこまごまとプラス数千円~1万円。最近では割り勘のカップルが増えたと言われていますが、婚活ともなると男性側がおごるのがほぼ当たり前。普通に彼女がいる男性のデート代よりも、支出が多くなることもありそうです。

 では、女性はお金が掛からないのかといえば、そんなことはありません。パーティーに出席するとなれば、どんな女性でも多少はファッションやメイクに気をつかいます。婚活パーティーで知り合った男性とデートをするにも、洋服・靴・パッグ・化粧品・美容院・ネイルと、おのずと費用が増えてしまうのも仕方がありません。

婚活が長期戦になると、資金と精神力が必要に

 どうやら、婚活には男女ともに月々2万円~3万円の費用は必要なようです。それが、1年間と計算すれば年間数十万円ということに。

 さらに厳しい現実を言えば、婚活を始めて1年以内に結婚できる人は少なく、がっちりとマンツーマンで相談スタッフがケアしてくれると評判の業界トップの大手の結婚相談所でも、1年以内の成婚率は6割程度。20~50代では2~3年の婚活期間を経て結婚した人が多いというデータもあります。(全国のT会員への意識調査「Tアンケート」)。

 婚活期間が長くなればそのぶん資金も捻出しなければなりませんし、おサイフだけではなく精神的にも参ってしまう「婚活疲れ」にも気をつけたいところ。これだけ投資したのだから元を取りたい、と理想が高くなり、婚活慣れしてしまったという人も多いそうです。

 婚活をスタートする際には、期間と費用について目標数字を設定することが大切なのかもしれませんね。

<参考サイト>
婚活パーティで連戦連敗100回以上、200万円かけても結婚できない男
https://nikkan-spa.jp/1140386
・全国のT会員への意識調査「Tアンケート」
http://www.ccc.co.jp/index.html
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