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DATE/ 2016.12.04

飲み干す派は要注意!立ち食いそばの塩分量とは

 仕事に家事に忙しいと、女性でも「ランチは立ち食いそばでちゃちゃっと」という人も少なくないはず。お店に入ってみると、ひとり黙々とそばをすする女性もちらほら見かけるようになりました。

 そんなとき、気をつけたいのがそばのつゆ。意外と塩分量が高めなので、身体が温まるからとついぐぐっと飲み干してしまう人は要注意です。

一日の塩分量の半分近くをとってしまうことに

 立ち食いそば屋さんのつゆの塩分濃度は、100ミリリットルあたりおよそ0.9~1.1パーセントほど。そば1杯あたりのつゆの量を300ミリリットルと考えると、約2.7~3.3グラムの塩分が含まれていると考えることができます。

 ちなみに厚生労働省の「食事摂取基準」(2015年版)によると、一日あたりの食塩の摂取目標量は男性(18歳以上)で8グラム未満、女性(18歳以上)で7グラム未満となっています。なんと、女性の場合、そば1杯をつゆごととるだけで、一日の塩分量の半分近くをとってしまうことになるのです。

 塩分とりすぎというと、オジサンにしか関係ないと思いがちですが、女性への影響も、当然あります。たとえば、むくみ。フェイスラインが膨張したように見えたり、ブーツが入らなくなったり。また、体内の水分量が増えるため、体重が増えてしまったりすることもあるとか。もちろん、高血圧や生活習慣病にもつながりかねません。

残りつゆのほうが塩分濃度は高い!

 そのためにも、そばつゆの飲み干しは控えておくことをおススメします。特に、そばを食べる前のつゆの塩分量より、塩分濃度は残りつゆのほうが高くなるため、たとえば150ミリリットルの残りつゆ(塩分濃度は約1.1パーセント)を飲まなかった場合、塩分摂取量は約半分で済むということになります。思わず全部飲み干したくなってしまいますが、一口、二口でガマンするのが健康のためといえるでしょう。

「飲み干したい」という人はトマトジュース、わかめがおススメ

 それでも「飲み干したい」、あるいは「もう全部飲んじゃったよ!」という人に意識してほしいのが、カリウム。身体の余分なナトリウムを身体の外に出すはたらきがあります。なかでも手軽なものといえば、トマトジュースです。ただ商品によってカリウム量に幅があるので、必ずパッケージの成分表示をチェックしましょう。塩分、糖分の量もあわせて確認を。ちなみに、1日あたりのカリウム摂取量の目安ですが、男性(18歳以上)で2500ミリグラム、女性(18歳以上)で2000ミリグラムだそうです。

 また、食物繊維もナトリウムを排出してくれます。そばにわかめをトッピングするのも手です。わかめには、塩分とりすぎによる体への影響を解消してくれる効果があるとか。

 ちょっとした心がけで体調管理ができますので、ぜひ実践してみてください。

<参考サイト>
・厚生労働省ホームページ(「「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」 報告書」
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000041824.html
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