社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2017.02.01

恥ずかしくない「上品な」くしゃみの仕方とは

 風邪、花粉症、その他さまざまな要因で、くしゃみが出ると思います。いずれにしても、くしゃみは生理現象ですから、出るものは仕方ないですよね。しかし、実際に横に人がいるとき、大きなくしゃみをしてしまい、ひんしゅくを買ってしまった、という経験はないでしょうか。

 そこで、できるだけ周囲に迷惑のかからない「上品なくしゃみ」の仕方はないものだろうかと考えまして、いろいろと調べてみました。くしゃみ一つで、マナーも変わるのです。

自分を見直してみる

 何気なくくしゃみをしてしまっている方、そのとき自分はどんな状況かを考えてみましょう。まず、風邪のときにマスクをしているでしょうか。くしゃみによってばらまかれる風邪菌は4、5メートル先にまで及ぶといいます。電車の中で思い切りくしゃみをしたら、うつす可能性は大きいということですね。

 次に、くしゃみをする向きですが、所構わず気持ち良いほどにくしゃみを出してしまうと、当然向けられた側に人がいる場合、気分最悪!?になるでしょう。周囲に人ばかりの場合でも、なるべく関係のない方向に出す(例えば下を向いてするなど)ことが礼儀といえるでしょう。

 また、くしゃみの音の大きさにも注意。音でびっくりしてしまう方が多いのですが、くしゃみ音は意外と、自分ではどうにもできない部分もあるそうです。例えば、加齢で肺活量が衰えると、くしゃみを押しとどめる力が減り、結果的に勢いよく出すほかなくなってしまうとのこと。そうしたことも頭に入れて、口を押さえるなど周囲に気遣うといいですね。

くしゃみを小さく、上品にする方法とは?

 では「くしゃみを小さく、上品にする方法」についてお話しします。くしゃみが出そうになったら、まず、口を結びます。これで「ハクション」の「ハ」が抑えられます。この入りの違いだけで、だいぶ印象が変わるのではないでしょうか。苦しいかもしれませんが、なるべく口を開けずにいることがポイントです。

 さらに、音が気になる方は少し息を止めてからという方法も手です。息を吸って吐いて、という動作が加わると、おのずとくしゃみ自体が大きくなってしまいます。ポイントは、肺の中に空気をなるべく入れないこと。すっきり感はなくなりますが、周囲の人にとってはそのほうがありがたいでしょう。

 また、くしゃみを出すときには、手で鼻、口を覆い、ややうつむくと勢いを減らすことができます。当然ですが、前を向いて思い切りするよりも、ずっと周囲の人に飛ばさずにすみます。

ちょっとした気遣いが上品の秘訣

 生理現象なのに、ここまで注意しないといけないなんて、と思われる方もいると思います。しかし、少しでも周囲への気遣いの気持ちをあれば、難なくできることです。

 そして、もしくしゃみが出そうになったら、上述したような方法をとることで、近くにいる人にも「あの人はちゃんと努力してくれたのだ」と伝わるはずです。「上品なくしゃみ」とは、そうした、ちょっとの気遣いのことだといえるのではないでしょうか。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
物知りもいいけど知的な教養人も“あり”だと思います。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。 『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

ケルト神話とは…ダーナ神族、アルスター神話、フィアナ神話

ケルト神話とは…ダーナ神族、アルスター神話、フィアナ神話

ケルト神話の基本を知る(1)ケルト地域と3つの神話群

ケルト神話とは何か。ケルトという地域は広範囲にわたっており、一般的にアイルランドを中心にした「島のケルト」と、フランスやスペインの西北部などに広がった「大陸のケルト」があるが、神話が濃厚に残っているのはアイルラ...
収録日:2022/04/12
追加日:2023/07/23
鎌田東二
京都大学名誉教授
2

横井小楠が説く「世界の幸せのお世話係」こそ日本の使命

横井小楠が説く「世界の幸せのお世話係」こそ日本の使命

徳と仏教の人生論(4)克己と天壌無窮

西郷隆盛が悟った「克己」、『日本書紀』に出てくる「天壌無窮」、これらの重要性をはじめ、東洋思想における欲望と肉体の関係については、まさに宇宙との対話につながる論理である。また、儒・仏・道・禅・神道の5つの東洋思想...
収録日:2025/05/21
追加日:2025/11/01
3

なぜ算数が苦手な子どもが多いのか?学力喪失の真相に迫る

なぜ算数が苦手な子どもが多いのか?学力喪失の真相に迫る

学力喪失の危機~言語習得と理解の本質(1)数が理解できない子どもたち

たかが「1」、されど「1」――今、数の意味が理解できない子どもがたくさんいるという。そもそも私たちは、「1」という概念を、いつ、どのように理解していったのか。あらためて考え出すと不思議な、言葉という抽象概念の習得プロ...
収録日:2025/05/12
追加日:2025/10/06
今井むつみ
一般社団法人今井むつみ教育研究所代表理事 慶應義塾大学名誉教授
4

忠犬ハチ公で哲学する…人と犬の関係から見えてくる道徳論

忠犬ハチ公で哲学する…人と犬の関係から見えてくる道徳論

東大ハチ公物語―人と犬の関係(1)上野英三郎博士とハチ

東京大学大学院人文社会系研究科教授・一ノ瀬正樹氏が、海外でも有名な「ハチ公」の逸話を例に、人と犬の関係について考察する。第一回目は、ハチの飼い主・上野英三郎博士について触れ、東大とハチ公の結びつきや、東大駒場キ...
収録日:2017/04/04
追加日:2017/06/13
一ノ瀬正樹
東京大学名誉教授 武蔵野大学人間科学部人間科学科教授
5

一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界

一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界

習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?

「習近平中国」「習近平時代」における中国内政の特徴を見る上では、それ以前との比較が欠かせない。「中国は、毛沢東により立ち上がり、鄧小平により豊かになり、そして習近平により強くなる」という彼自身の言葉通りの路線が...
収録日:2025/07/01
追加日:2025/09/25
垂秀夫
元日本国駐中華人民共和国特命全権大使