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硬水、軟水、水素水…それぞれの水の違いって?
水は私たちの生活にかかせないものですね。普段、どんな水を飲まれていますか。水には、実はさまざまな種類があります。みなさんは意識されていますか。何気なく飲んでいるものが、どれほどの違いがあるのか、調べていきたいと思います。
トリハロメタンとは、塩素が化学反応を起こして生成される物質のこと。これについていくつかの水道局のホームページを見たところ、「東京都の水道水中に含まれるすべてのトリハロメタンの量は、水質基準値以下であり安全性に問題はありません」(東京都水道局)、「基準値の1/10程度となっており、安全な濃度レベルに管理されています」(大阪市水道局)、「浄水場では粉末活性炭処理や高度浄水処理(オゾン処理及び粒状活性炭処理)によりトリハロメタンの低減化を行い、安全な水道水を供給しています」(千葉県水道局)など、おおむね同じようなことが書かれていました。つまり、調べた限りでは基本的に健康に影響を及ぼさないレベルだということです。とはいえ、気になるという方もいるかと思います。そんな方はご利用の水道局でご確認されるといいでしょう。
なお、浄水器を使う場合、東京都水道局によると、「器具内に滞留した水は残留塩素が無くなるため雑菌が繁殖し易くなる」ことがあるということで、「浄水器の特性をよく知ることが必要」とあります。つまり、お使いの浄水器がどんな仕組みなのか、取扱説明書などでよく知り、カートリッジの交換など適切に行うと良いということですね。
日本の水はほとんどが軟水なので、日本食にも適しているとのこと。その分、ミネラルは少なめ。体が弱っているときには、軟水は優しい水ということです。一方、ミネラルの多い硬水はヨーロッパに多く、日々、健康な体をつくっていくために良いとされています。カルシウム・マグネシウムは脳梗塞や心筋梗塞の予防にもなりますが、とりすぎると胃腸障害を引き起こす可能性もあるので、飲み慣れない人は少しずつ硬度を上げて、慣れていくと良いのだそうです。
藤田氏によれば、少なくともマウスでは、水素水が脳内の活性酸素量を減らしたという実験結果があるとのことです。また、体がすっきりして体調が良いと感じている人もいます。こうした状況を見ると、水素水の効能に関しては、あるともないとも言い切れないのが現状です。
いずれにしても、こうしたさまざまな水の違いについて知識を入れておくだけでも、自分の健康について見直すことができるのではないでしょうか。
水の基本的な種類
『万病を防ぐ「水」の飲み方・選び方』(藤田紘一郎著、講談社)を参考に、農林水産省が定めている水の基準を見ると、まず、川や地下などから汲まれる「原水」があり、これにろ過、沈殿、加熱処理を行っている水のことを「ナチュラルウォーター」というそうです。そして、自然にミネラルが溶解し入りこんだものは「ナチュラルミネラルウォーター(天然水)」と呼ばれており、「ミネラルウォーター」は、後からミネラルを足しても呼ぶことのできる水の名称のことです。一方、これら以外の水道水などは、「ボトルドウォーター」と呼ばれています。処理方法に制限がないのが特徴です。「水道水」とは?
みなさんが家庭で使われる水道水は、浄水場に水が届く過程でさまざまな汚染物質がとりこまれることを想定し、それを除去するための消毒剤(おもに塩素)を入れたものです。また、水道水をつくる過程で塩素処理を行うとトリハロメタンができるそうです。トリハロメタンとは、塩素が化学反応を起こして生成される物質のこと。これについていくつかの水道局のホームページを見たところ、「東京都の水道水中に含まれるすべてのトリハロメタンの量は、水質基準値以下であり安全性に問題はありません」(東京都水道局)、「基準値の1/10程度となっており、安全な濃度レベルに管理されています」(大阪市水道局)、「浄水場では粉末活性炭処理や高度浄水処理(オゾン処理及び粒状活性炭処理)によりトリハロメタンの低減化を行い、安全な水道水を供給しています」(千葉県水道局)など、おおむね同じようなことが書かれていました。つまり、調べた限りでは基本的に健康に影響を及ぼさないレベルだということです。とはいえ、気になるという方もいるかと思います。そんな方はご利用の水道局でご確認されるといいでしょう。
なお、浄水器を使う場合、東京都水道局によると、「器具内に滞留した水は残留塩素が無くなるため雑菌が繁殖し易くなる」ことがあるということで、「浄水器の特性をよく知ることが必要」とあります。つまり、お使いの浄水器がどんな仕組みなのか、取扱説明書などでよく知り、カートリッジの交換など適切に行うと良いということですね。
硬水と軟水
よく聞く「硬水」「軟水」というワード。水に硬さがあるのか、と疑問に思う方もいるかもしれませんが、飲み比べてみるとその差がよくわかります。これはあくまで個人的な感覚ですが、軟水は雑味がなく、すっと入ってくる感じがしますが、硬水はやや苦みがあり、重い感じがします。実はこの差、ミネラル含有量の違いによるものとのこと。硬度は、カルシウムとマグネシウムの量によって決まります。先述の著者・藤田氏はこの違いについて、詳しく記しています。日本の水はほとんどが軟水なので、日本食にも適しているとのこと。その分、ミネラルは少なめ。体が弱っているときには、軟水は優しい水ということです。一方、ミネラルの多い硬水はヨーロッパに多く、日々、健康な体をつくっていくために良いとされています。カルシウム・マグネシウムは脳梗塞や心筋梗塞の予防にもなりますが、とりすぎると胃腸障害を引き起こす可能性もあるので、飲み慣れない人は少しずつ硬度を上げて、慣れていくと良いのだそうです。
最近よく聞く「水素水」
健康に良いと話題になっている「水素水」をご存じでしょうか。テレビなどでも紹介されてから、次第にブームになったものの、その効能について疑問が投げかけられているという話が聞こえてきます。国民生活センターには水素水に関する相談が増えている、という記事もあり、その信ぴょう性に注目があつまっています。藤田氏によれば、少なくともマウスでは、水素水が脳内の活性酸素量を減らしたという実験結果があるとのことです。また、体がすっきりして体調が良いと感じている人もいます。こうした状況を見ると、水素水の効能に関しては、あるともないとも言い切れないのが現状です。
いずれにしても、こうしたさまざまな水の違いについて知識を入れておくだけでも、自分の健康について見直すことができるのではないでしょうか。
<参考文献・参考サイト>
・『万病を防ぐ「水」の飲み方・選び方』(藤田鉱一郎著、講談社)
・一般社団法人ミネラルウォーター協会(ミネラルウォーター類(容器入り飲用水)の品質表示ガイドライン)
http://minekyo.net/publics/index/6/
http://minekyo.net/files/lib/1/27/201506041456502355.pdf
・東京都水道局(よくある質問)
https://www.waterworks.metro.tokyo.jp/faq/qa-13.html#8
・大阪市水道局(よくある質問と回答)
http://www.city.osaka.lg.jp/suido/page/0000160562.html#10
・千葉県水道局(トリハロメタンについて)
https://www.pref.chiba.lg.jp/suidou/jousui/suishitsu/qa/trihalomethane.html
・『万病を防ぐ「水」の飲み方・選び方』(藤田鉱一郎著、講談社)
・一般社団法人ミネラルウォーター協会(ミネラルウォーター類(容器入り飲用水)の品質表示ガイドライン)
http://minekyo.net/publics/index/6/
http://minekyo.net/files/lib/1/27/201506041456502355.pdf
・東京都水道局(よくある質問)
https://www.waterworks.metro.tokyo.jp/faq/qa-13.html#8
・大阪市水道局(よくある質問と回答)
http://www.city.osaka.lg.jp/suido/page/0000160562.html#10
・千葉県水道局(トリハロメタンについて)
https://www.pref.chiba.lg.jp/suidou/jousui/suishitsu/qa/trihalomethane.html
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