ブランド戦略論をどう読むか
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
ゼロックスがブランド化に失敗した理由
ブランド戦略論をどう読むか(4)ブランドを測る物差し
田中洋(中央大学名誉教授)
なぜブランドの構想もイノベーションもあるのに、ブランド化に失敗するのだろうか。ブランディングという作業は存在しないと主張する中央大学ビジネススクール大学院戦略経営研究科教授の田中洋氏。今回からジャーナリストでifs未来研究所所長の川島蓉子氏との対談に突入するが、まずブランド力はどのように測るべきかについて議論する。(全7話中第4話)
時間:12分19秒
収録日:2018年1月15日
追加日:2018年4月6日
≪全文≫

●構想もイノベーションもあるのに、ブランドに至らない


川島 打ち合わせで伺った時に私が最も感動したのは「起源の忘却」という言葉でした。今日改めて、その解釈を聞いているうちに素朴な疑問が一つ出てきたので、その点からお聞きしたいと思います。

 起源を忘却するということは、マクドナルドの事例でとてもよく理解できました。『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』という映画を私も見たことがあったので、なるほどと感じた次第です。しかし一方で、先生は構想が大事だということもおっしゃっており、そちらにも納得がいきました。構想を作った人は創業者か創業者に近い場合が多く、ものすごく力強い発想を持って、何かを作り出します。

 したがって、創業者の時代に、こうした氷山の図形ができるというのは分かるのですが、創業者から次の世代にバトンタッチすると、この氷山が崩れることも多いように思います。構想の継承について、先生はどうお考えでしょうか。実際、どの企業も実はこの問題で非常に苦しんでいます。今日の会場になっているCCCやソフトバンクなども、創業者の次の方はどんな方針を取るのかが問題でしょうし、過去にはイトーヨーカドーの事例もありました。

田中 確かに構想は大事なのですが、もちろん構想があればいいというものでもありません。イノベーションの問題は脇に置いてお話しします。構想といっても様々な種類がありますから、今回はその中でも非常に興味深いものだけを挙げました。構想もイノベーションもあるのに、ブランドに至らない例はいくらでもあります。


●ブランドには経営やマーケティングの力が不可欠だ


川島 それはなぜですか。

田中 マーケティングや経営のどこかに問題があったからだと考えられます。コミュニケーションとマーケティング、経営の3つがきちんと機能しないと、ブランド化しないのです。多くの経営学の本に取り上げられている有名な例を挙げると、ゼロックスという会社があります。

 ゼロックスは1970年代に、カリフォルニアのパロアルトに研究所を創設しました。私は行ったことはないのですが、その研究所は非常に優れた研究所でした。今われわれが使っているコンピューターや、インターネットのシステムのかなりの部分が、そこで発明されたのです。典型的には、パソコンの操作をす...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
メンタルヘルスの現在地とこれから(1)「心を病む」とはどういうことか
なぜ「心の病」が増えている?メンタルヘルスの実態に迫る
斎藤環
認知バイアス~その仕組みと可能性(1)認知バイアス入門
誰もが陥る「認知バイアス」…その例とメカニズム
鈴木宏昭
営業の勝敗、キリンの教訓(1)やる気のない社員になる理由
なぜ「やる気のある社員」が日本では6%しかいないのか?
田村潤
営業から考える企業戦略(1)成功するブランド戦略とは?
ブランド力を高めるために「自社の強み」を徹底的に聞け
田村潤
組織心理学~若者とのコミュニケーション(1)「Z世代」の特徴と接し方
Z世代は傷つきやすい!?…昔の世代との相違点、共通点とは
山浦一保

人気の講義ランキングTOP10
ロシア人の見る「ロシアの歴史」(3)ヴァイキング招致説とキエフ・ルーシ
ロシアの起源はヴァイキング?…キエフ・ルーシの興亡と、ロシアとウクライナの決定的な「歴史的溝」
上月豊久
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
『「甘え」の構造』と現代日本(1)「甘え」のインパクト
「甘え」は現代においてダメなものなのか…名著『「甘え」の構造』への2種類の誤解とは?
與那覇潤
『万葉集』と律令社会~官僚の心得と歌宴(3)国司と郡司のつきあい
郡司の妻たちと宴会!?……国司・大原真人今城へのはなむけの歌に記された「媚態表現」の真相と人心掌握術
上野誠
第2次トランプ政権の危険性と本質(1)実は「経済重視」ではない?
トランプ政権の極右ポピュリズム…文化戦争を重視し経済軽視
柿埜真吾
「満洲」から考える日本とアジア(1)「満洲」を知る意義とは
「満洲史」はなぜ現代日本でタブー視されるのか?…王道楽土の夢とアヘンなどの裏面から見えてくる現代への教訓
宮脇淳子
プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(14)ポリスと魂の堕落過程〈下〉僭主の末路
僭主制は欲望の奴隷…過度の自由が過度の隷属に転換する
納富信留
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(1)老年病科と高齢者の疾患・病態の特徴
頻尿、低栄養、転倒、誤嚥、フレイル…増える老年症候群と高齢者の疾患・病態の特徴
小川純人