逆境に対峙する哲学
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
ナイチンゲールの怒りから学ぶこと…逆境の中で考えるとは
逆境に対峙する哲学(10)遺産を交換する
台本もない。主語もない。専門分野も違う。3人の哲学者による2時間におよぶ「哲学カフェ」風鼎談講義は筋書きのない世界をさまよいながら、いよいよ最終回を迎えることに。カルヴィーノ、ナイチンゲール、本居宣長、プラトンの話につなげながら、どこへたどりつくのか。キーワードは「遺産を交換する」である。そして、シリーズ10話を通して繰り返し視聴することで、新発見と再発見が何度も訪れる深遠な哲学の世界を堪能いただきたい。(全10話中第10話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツ・アカデミー編集長)
時間:13分36秒
収録日:2025年7月24日
追加日:2026年1月17日
≪全文≫

●「古典はBGMのよう」と言ったイタロ・カルヴィーノ


津崎 (イタロ・)カルヴィーノというイタリアの作家が僕は大好きなんだけど、彼が古典について面白い定義をいろいろしている。何かというと、「BGMみたいだ」というふうに言うのよ。BGMというのは、何かに集中しているときには心地良く聞こえてくる。だけど、ふとしたときに「あれって何なんだろう」というふうに聞こえてくる。カフェで流れているようなBGMだから、普段はあまり聞こえないけれども、ちょっとした瞬間に「あ、これ、いい曲だな」というふうに感じる。

 古典も同じようなもので、普段日常生活を営んでいるときに古典というのは、あまり気づかれない、思い出されない。だけど、何かあったときにBGMのように「あれ? この言葉って、もしかして自分にとって、ちょっと大事かも」みたいに響いてくるのが古典だというふうなことを言っている。さっちゃんにとっても、その和尚の話を、朝起きて寝るまでずっと思い出してるわけじゃないでしょ?

五十嵐 全然思い出さない。

津崎 でも、ふとしたときに思い出すわけじゃない? それはBGMと一緒で、BGMの曲って、ずっと朝から晩までしっかり聴いているわけじゃないでしょ? ふとした瞬間に、「ああ、いい曲だな」とか「あっ、悲しい曲だな」とかっていう。

五十嵐 同じような状況って、起きるのね。同じといっても「すけべな破戒僧になる」という状況じゃないけど、たぶん何か思わぬことが私に起きたり、そういうことが起きた人と話をすることがあったりしたときに、その破戒僧…じゃなくて白隠和尚が浮かぶ。「ああ、白隠和尚もこうだったんだな」と思うし。


●ナイチンゲールに聞いてみたり、闘病記を読んでみたり


五十嵐 あとナイチンゲールっているじゃない? ナイチンゲールは名家のお嬢さんだったんだけど、海外で戦争をしてる兵隊さんたちのところへ行ったときに、お薬が足りなくなっちゃった。それで、「お薬を出してください」と隊長に言ったら、「今このお薬を使ってしまうと、次に怪我する兵隊が困るから使えない」と言われたんですって。そうしたら、ナイチンゲールが怒って、どうしたと思う?

 お薬は限られていて、いちいちイギリスから取り寄せるのは大変でしょ。...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(1)史上最大の問題作
全米TOP10大学の必読書1位が『ポリテイア(国家)』
納富信留
学びとは何か、教養とは何か
教養の基本は「世界史」と「古典」
本村凌二
折口信夫が語った日本文化の核心(1)「まれびと」と日本の「おもてなし」
「まれびと」とは何か?折口信夫が考えた日本文化の根源
上野誠
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
「50歳からの勉強法」を学ぶ(1)大人の学びの心得三箇条
大人の学び・3つの心得=自由、世間が教科書、孤独を覚悟
童門冬二
人の行動の「なぜ」を読み解く行動分析学(1)随伴性
「なぜ人は部屋を片付けられないか」を行動分析学で考える
島宗理

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(3)高市政権の行方と「明治維新」
高市政権の今後は「明治維新」の歴史から見えてくる!?
テンミニッツ・アカデミー編集部
「Fukushima50」の真実…その素顔と誇り(3)「吉田調書」問題と津波の予見
朝日新聞と「吉田調書問題」…所員の9割が命令違反で撤退?
門田隆将
高市政権の進むべき道…可能性と課題(4)外交力と防衛力の強化へ
求められる「能動的サイバー防御」、問われる本物の外交力
島田晴雄
こどもと学ぶ戦争と平和(4)人間はなぜ戦争をするのか
人間はなぜ戦争をするのか?2つの要因から問う平和の条件
小原雅博
明治維新から学ぶもの~改革への道(1)五つの歴史観を踏まえて
明治維新…官軍史観、占領軍史観、司馬史観、過誤論の超克
島田晴雄
インフレの行方…歴史から将来を予測する(4)10年後の物価…5つのシナリオ
5つのシナリオ分析…10年後の日本の物価水準はどうなる?
養田功一郎
これから必要な人材と人材教育とは?(1)人手の供給不足とマクロ経済への影響
ごく一部の人手不足が「致命的」になる…Oリング・セオリー
柳川範之
戦前、陸軍は歴史をどう動かしたか(1)総力戦時代の到来
日英同盟の廃棄、総力戦…世界秩序の激変に翻弄された日本
中西輝政
ソニー流「人的資本経営と新規事業」成功論(1)人を真に活かす人事評価とは
ソニー流の「人材論」「新規ビジネス論」を具体的に語ろう
水野道訓
AI時代と人間の再定義(5)AI親友論と「WE」という概念の問題
AI親友論って何?「Self-as-WE」と京都学派の思想
中島隆博