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インプラント治療、知っておきたいそのリスク
最近では珍しくなくなったインプラントという治療。チタンでできたネジ状の人工歯根をあごの骨に埋め込むことで土台を作り、人工の歯を取り付け、根から支えて、まるで自分の歯のように機能させるものです。
厚生労働省の「歯科医師需給問題を取り巻く状況」を見ると、歯科用インプラント材の生産輸入総数が平成14年の約50万個から、平成18年には2倍近くに増加しています。その後の平成18年から平成25年までの推移を見ても、減少した時期はあるものの、全体的に増加傾向にあります。
このように今なお需要のあるインプラントですが、その治療にはメリットとデメリットがあります。それぞれ見ていきましょう。
さらに、見た目が良いこと、周りの歯を傷つけないこと、埋め込んだ歯は虫歯にはならないという利点もあります。生活が快適になる、言うなれば、生活の質(QOL)を維持・向上できるからこそ、多くの人がこの治療を行うのです。
次に挙げられるのは、術後のメンテナンスです。インプラントは人工の歯なので、虫歯になることはありません。しかし、天然の歯と同じで、その手入れを怠ると、細菌が増加して炎症を引き起こしてしまいます。そのリスクを抑えるため、またインプラントを長持ちさせるためには、定期的な通院で検診やクリーニングを行うことが推奨されています。
また、次のようなリスクもあります。インプラントは骨とくっつくことで機能するのですが、うまく骨とくっつかない、もしくは、はがれてしまうということがあります。その場合は、インプラントを抜かざるを得ません。
さらに怖いのが、手術の際に下あごの神経を傷つけてしまうことで起こる下歯槽神経麻痺。あごの感覚が麻痺してしまい、咀嚼などあごを思うように動かすことができなくなってしまうのです。
また、2007年にはドリリングでできた穴からの大量出血による死亡事故が起きています。担当医は長い間経験を積んできたベテラン医師だったとのことです。これは極端な例かもしれませんが、こういったリスクもあるということを知っておくのが大事です。
一つはブリッジ。抜けた歯の両隣の歯を削り、繋げてかぶせ物をすることによって固定するやり方です。隣の健康な歯を削らなくてはならないというデメリットがありますが、大きな事故に繋がるということはありません。また、銀歯は見た目が気になるという方は、セラミックの白い歯を入れることもできます。
もう一つは義歯(入れ歯)。まだ年齢的に入れ歯は…と思う人も多いかもしれませんが、歯や骨を削ることなく綺麗な状態を保つことができ、取り出しやすいので、クリーニングがしやすいなど、メリットも多いのです。
厚生労働省の「歯科医師需給問題を取り巻く状況」を見ると、歯科用インプラント材の生産輸入総数が平成14年の約50万個から、平成18年には2倍近くに増加しています。その後の平成18年から平成25年までの推移を見ても、減少した時期はあるものの、全体的に増加傾向にあります。
このように今なお需要のあるインプラントですが、その治療にはメリットとデメリットがあります。それぞれ見ていきましょう。
インプラントのメリット
まずはメリットですが、それは何と言っても自分の歯と同じように扱えることでしょう。歯が欠けたり、失われたりすると、食事も楽しめません。入れ歯よりも自分の歯のようにしっかり噛めるというのは大きな魅力です。さらに、見た目が良いこと、周りの歯を傷つけないこと、埋め込んだ歯は虫歯にはならないという利点もあります。生活が快適になる、言うなれば、生活の質(QOL)を維持・向上できるからこそ、多くの人がこの治療を行うのです。
インプラントのデメリット
しかし、メリットが大きければ、デメリットも大きいというのがインプラント。まず、デメリットとして挙げられるのは、治療費が非常に高額だということです。インプラント治療には保険が適用されません。その費用は1本あたり30~50万円が相場だと言われています。次に挙げられるのは、術後のメンテナンスです。インプラントは人工の歯なので、虫歯になることはありません。しかし、天然の歯と同じで、その手入れを怠ると、細菌が増加して炎症を引き起こしてしまいます。そのリスクを抑えるため、またインプラントを長持ちさせるためには、定期的な通院で検診やクリーニングを行うことが推奨されています。
また、次のようなリスクもあります。インプラントは骨とくっつくことで機能するのですが、うまく骨とくっつかない、もしくは、はがれてしまうということがあります。その場合は、インプラントを抜かざるを得ません。
さらに怖いのが、手術の際に下あごの神経を傷つけてしまうことで起こる下歯槽神経麻痺。あごの感覚が麻痺してしまい、咀嚼などあごを思うように動かすことができなくなってしまうのです。
また、2007年にはドリリングでできた穴からの大量出血による死亡事故が起きています。担当医は長い間経験を積んできたベテラン医師だったとのことです。これは極端な例かもしれませんが、こういったリスクもあるということを知っておくのが大事です。
インプラント以外の方法とは
そんなインプラントは怖くてできない!という方にも、インプラント以外の治療法はあります。一つはブリッジ。抜けた歯の両隣の歯を削り、繋げてかぶせ物をすることによって固定するやり方です。隣の健康な歯を削らなくてはならないというデメリットがありますが、大きな事故に繋がるということはありません。また、銀歯は見た目が気になるという方は、セラミックの白い歯を入れることもできます。
もう一つは義歯(入れ歯)。まだ年齢的に入れ歯は…と思う人も多いかもしれませんが、歯や骨を削ることなく綺麗な状態を保つことができ、取り出しやすいので、クリーニングがしやすいなど、メリットも多いのです。
治療を受ける前にしっかりとした知識を
より快適に、より美しく、と技術は進んでいきますが、当然、中には高度なテクニックを要する難しい治療があります。インプラントもまた、外科手術を必要とする大がかりなものです。大事な部分に触らなくてはならない、命にかかわることもあるということを患者の方がよく理解しなくてはなりません。歯科医からしっかりとデメリットやリスクを聞いて、治療を受けるか判断しましょう
<参考サイト>
・厚生労働省 歯科医師需給問題を取り巻く状況
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000087739.pdf
・インプラントとは?
http://www.implant.ac/implant_html/care/kiso/implant_kihon.htm
・法と経済のジャーナル 出河 雅彦 『歯科インプラント手術死亡事故の原因と結果、教訓 』
http://judiciary.asahi.com/fukabori/2014012400004.html
・おざわ歯科医院 インプラントの事実を伝える対談
http://implant-risk.com/
・Natural Clinic OSAKA インプラント以外で治したい
https://www.sizensika.jp/study/case1.html
・歯周病とインプラント周囲炎のお話し
http://www.yusinkai.jp/perio/
・厚生労働省 歯科医師需給問題を取り巻く状況
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000087739.pdf
・インプラントとは?
http://www.implant.ac/implant_html/care/kiso/implant_kihon.htm
・法と経済のジャーナル 出河 雅彦 『歯科インプラント手術死亡事故の原因と結果、教訓 』
http://judiciary.asahi.com/fukabori/2014012400004.html
・おざわ歯科医院 インプラントの事実を伝える対談
http://implant-risk.com/
・Natural Clinic OSAKA インプラント以外で治したい
https://www.sizensika.jp/study/case1.html
・歯周病とインプラント周囲炎のお話し
http://www.yusinkai.jp/perio/
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