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DATE/ 2017.05.30

「おひとりさま」が増えた理由とは?

 何年か前から耳にする「おひとりさま」という言葉。1999年頃ジャーナリストとして活躍していた故・岩下久美子さんにより提唱されました。元々は女性が一人で自由に自分の息方を決め、自立した人間として趣味や旅行を楽しむという意味がありましたが、次第に意味が変化し、今では主に「お店に一人で行く人」のことを指す言葉として使われるようになっています。これは女性に限りません。

 今、「おひとりさま」サービスが充実しつつあります。専用のお店ができたり、一人で快適に過ごせる席が用意されていたりと、気軽に一人を楽しむことができる時代になってきました。その背景はいったいどこにあるのでしょうか。

増える「おひとりさま」ビジネス

 @niftyニュースの「何でも調査団」での「外出時、一人で行動することが好きですか?」というアンケートでは、「好き」と回答したのが73%、「嫌い」と回答したのは8%と、一人で行動するのが好きな人が圧倒的に多いという結果が出ています。

 では一人が好きな人は、どんなところに行くのでしょうか。喫茶店やファミリーレストランは、割とハードルが低いようですが、一人でどこへでも行くという人は、美術館や水族館、遊園地なども一人で楽しんでいるようです。
 
 こうした需要に目をつけ、「おひとりさま」にとって心地よいサービスを提供するお店が増えています。
 
 例えば、カラオケ店。皆でわいわいするのではなく、一人で思いっきり歌ってストレス発散、または本気で練習をしたいという方のために、「ワンカラ」「ヒトカラの鉄人」といった、一人カラオケ専用のお店が増えています。

 また、ラーメン屋では長いテーブルに一席分だけ仕切りがあり、気兼ねなく一人で食べられる「一蘭」という有名なチェーン店もあります。

 東京ディズニーリゾートでも、「シングルライダー」が人気です。この制度は、複数の乗客がアトラクションに乗った際に、席が余った場合、一人で来た人が優先的に乗れるというものです。

 旅行会社も「おひとりさま」人気を受けて、一人旅ができるツアーを考えているところが多くなっています。

「おひとりさま」が増えた理由

 なぜここまで「おひとりさま」が増えたのでしょうか。それにはさまざまな理由があります。

 厚生労働省が発表した「生涯未婚率の推移」では50歳時点で一度も結婚したことのない人の割合が1985年の男性3.9%、女性4.3%から、2010年には男性20.1%、女性10.6%と、男性は4倍以上、女性も2倍以上になっていることがわかります。そして以降の推測値は、さらに増えていくと予想されています。

 非婚化が進むということになれば、シングルでいかに楽しむかを考える人が増えたというのも頷けます。
 
 一方で、既婚者でも「おひとりさま」を楽しみたいという人が多く存在します。株式会社キャリア・マムの「おひとりさまアンケート」では、「一人で行動するのが好きかどうか」の問いに、未婚者の85.7%、既婚者の91%、が「好き」と答えており、意外にも既婚者の方が一人で行動するのが好きという人の割合が多いという結果が出ています。パートナーがいるかどうかは関係なく、皆さん一人でいる時間を楽しみたいようです。

ストレスの多い現代社会、ときには誰にも干渉されずに自由気ままに「おひとりさま」を楽しむのも良いのではないでしょうか。

<参考サイト>
・niftyニュース 何でも調査団 おひとり様についてのアンケート・ランキング
http://chosa.nifty.com/relation/chosa_report_A20140131/?theme=A20140131&theme=A20140131
・厚生労働省 生涯未婚率の推移
http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/14/backdata/2-1-1-02.html
・平成25年版 厚生労働白書 結婚に関する意識
http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/13/dl/1-02-2.pdf
・PRTIMES 【おひとりさまに関するアンケート調査】飲食店やレジャー施設をひとりで利用することに抵抗がある人は66%。抵抗がある場所は「遊園地・テーマパーク」がトップ
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000207.000007815.html
・10万人のキャリア・マム会員の、ほんねリサーチ おひとりさまアンケート
http://www.c-mam.co.jp/shufu-labo/research/data/130601.html
(10MTV編集部)

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