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DATE/ 2017.08.25

世間を騒がせた3人の「王子」はいま何してる?

 歴史上、たくさんの「王子」がきらめきを放ってきました。そして、物語のなかでも、エンターテインメント界でも王子は欠かせないキャラクターとして主役を張ってきました。今回はここ10年ほどの間で世間を席巻した3人の王子の功績を振り返りつつ、彼らの「今」をご紹介しましょう。

正念場に立つ「ハンカチ王子」

 2006年、早稲田実業のエースとして夏の甲子園に出場し、優勝投手となった斎藤佑樹選手。現在、メジャーリーグで活躍する田中将大投手を擁する駒大苫小牧との決勝戦は、引き分け再試合の死闘の末に決着。高校野球史に残る名勝負として今も語り継がれています。

 この大会で、炎天下のなか、丹精な顔に流れる汗をハンカチでぬぐいながら強敵を次々となぎ倒していく斎藤投手の姿に、多くの女性たちが熱狂。クールなルックスと闘志がみなぎる投球スタイルが、なんともいえないギャップ萌えを醸し、「ハンカチ王子」ブームが巻き起こりました。

 早稲田大学に進学した斎藤投手は、入学早々に活躍。4年時には主将としてチームを大学日本一に導きました。2010年に北海道日本ハムファイターズに入団。プロ1年目から6勝とまずまずの成績を挙げ、2年目には開幕投手に大抜擢。順風満帆な「王子ルート」を歩んでいたように見えたのですが……。

 プロ2年目の夏前に不調に陥った斎藤投手は、同年のシーズンオフに右肩を故障。多くのプロ野球投手を引退に追い込んだ「関節唇損傷」の診断が下されました。ここから、斎藤投手の苦悩のプロ野球人生が続きます。3年目の2013年登板数はわずか1試合で、勝ち星なし。往年の球威は影を潜め、2014年から2017年(7月時点)までの4年間で4勝という寂しい数字が残っています。

 果たして崖っぷちに立たされた「王子」は蘇るのでしょうか。じつは2017年、斎藤投手の背番号が「18」から「1」に変わりました。エースナンバーの「18」を剥奪されたようにも見えますが、背番号「1」は斎藤投手が甲子園のスターになったときに背負っていた番号です。あの夏の輝きを、今の斎藤投手の背中に見るファンはたくさんいます。そして、数々のピンチを乗り越えて伝説を作ってきた斎藤投手を、栄光の背番号「1」が蘇らせてくれるのではないか。そう願うファンもたくさんいます。

 2017年の斎藤投手は1軍で5試合に登板して1勝3敗。シーズンの多くを2軍で過ごし、2軍でも打ち込まれる姿が目立ちます。先日の2軍戦では、プロ野球界のニュースターと期待される20歳のオコエ瑠偉選手(東北楽天ゴールデンイーグルス)にホームランを打たれるという、「スターの世代交代」を予感させる一幕もありました。

 斎藤投手は今、29歳。多くのプロ野球選手が引退を決断する年齢に差し掛かっています。しかし、それでも、斎藤が1軍で投げることがニュースになると、たくさんのファンが球場にかけつけます。もう一度、あの夏の輝きを取り戻してほしいところです。

「ハニカミ王子」は主役交代?

 2007年5月、国内ツアー初出場となった「マンシングウェアオープンKSBカップ」を、史上最年少の15歳8カ月で制した石川遼選手。高校生になったばかりの少年の優勝劇に世間は色めき立ち、一躍、石川選手は時の人となりました。

 石川選手のニックネームである「ハニカミ王子」の由来は、じつはこのときの優勝インタビューにあります。石川選手のはみかむ姿が、なんともチャーミングで思わず中継アナウンサーの口から出たのが「ハニカミ王子」。これが世間に浸透していったのです。

 石川選手は翌2008年には早くもプロに転向。同年にプロ初優勝を飾り、賞金ランキングは5位。史上最年少の1億円プレーヤーとなったのはご存知の通りです。その後も石川選手の歩みは順調。2009年には世界最高峰の「マスターズ」などの海外トーナメントに出場。史上最年少で賞金王に輝き、2012年には史上最年少での通算10勝到達など、その活躍は止まるところを知りませんでした。

 また、英会話の教材のコマーシャルにも登場したことでもわかるように、英会話のレッスンにも積極的な石川選手の目は海外での優勝に向いており、多くのファンも日本人初の「マスターズ制覇」も夢ではないと、熱い視線を注いでいました。そして2013年、石川選手は満を持して主戦場をアメリカツアーに移します。しかし、スーパーエリートの石川選手に勝てなくなる日々がやってきたのです。

 海外を主戦場に据え、国内ツアーの出場数が減ったこともありますが、最近は2013年が未勝利、2014年が1勝、2015年が2勝、2016年が1勝と、徐々に国内ツアーでの優勝ペースが鈍っています。2017年は7月まですべてアメリカツアーで戦い、5戦連続予選落ちも経験。不振というトンネルの出口が一向に見えてきません。

 一方、石川選手の勢いが陰るなか、ゴルフ界には新たなスターが登場。石川選手と同学年でジュニア時代からしのぎを削ってきた松山英樹選手です。2011年、石川選手に次ぐ3人目のアマチュアでのツアー制覇を達成。2013年にプロに転向すると早速、ルーキーながら賞金王に。2017年8月の優勝を含めアメリカツアーではすでに5勝を挙げ、石川選手に代わり「今、最もマスターズ制覇に近い日本人」と呼ばれています。

 石川選手の不振は、スイング改造がうまくいかない、クラブがフィットしないなど理由はいろいろと囁かれています。しかし、ジュニア時代からのライバルには負けていられません。近い日にあの天才ぶりが復活し、今度はハニカミではない「満面の笑み」を見せてほしいものです。

心を整える「洗濯王子」

 最後の「王子」として紹介したいのは「洗濯王子」こと中村祐一氏。これまで紹介した二人とは毛色が違いますが、長野県伊那市のクリーニング会社「芳洗舎」の3代目で、公式ホームページを見ると、「洗濯でセカイを変える」という信念のもと、《日本中の家庭にプロの洗濯ノウハウを伝え続ける、日本を代表する洗濯家》とあります。また、《「服は、着る人自身の一部である」という自身の哲学から「服磨き」の概念を提唱》とも。つまり、《洗濯は単なる家事ではなく、自分自身を磨き、整えるための行為》だと再定義し、世の中に広めていった洗濯における革命児でもあったのです。

 これまでに、中村氏から洗濯に関するアドバイスを受けた人々は2,000人以上。そのなかには芸能人から、一部上場企業まで含まれているそうです。

 普通の家庭では、洗濯というととりあえず洗剤を入れて、洗濯機のスイッチを押すだけで、後は洗濯機にお任せ。あるいはアイロンがけが必要な仕事着のシャツなどはクリーニング屋さんにお任せ、というケースが多いことでしょう。また、白いシャツやTシャツについた黄色い汗ジミ、洗濯中に色移りした染料染みなどには、もうお手上げ。なんとなく伝え聞いた洗濯法にトライしてみるもうまく染みを落とせず、いっそのこと捨ててしまったという方も多いのではないでしょうか。

 そんなときこそ「洗濯王子」の出番。誰でも可能な「中村式洗濯メソッド」が、洗濯の悩みを解決してきたのです。同じく公式ホームページを見ると、中村式洗濯メソッドの概念には《服は肌や髪や爪や歯と同じ、身体の一部として捉える》、《洗濯は服にとっての美容や治療である》、《今洗濯に必要なのは洗浄力の強さではなく、服への優しさ》、《繊維の特徴を理解し、服の生活をつかむ》と、概念が提唱されています。

 こう考えると、「洗濯する」という行為そのものが、「自分自身のケアにつながるんだ」とわかってきます。よく部屋の乱れは心の乱れ、と言われますが、それと同様。服を丁寧に扱い、正しく洗濯することは、自分自身の心を整えることにつながっていくのです。

 中村氏のオフィシャルブログを見ると人気バラエティ番組『踊る!さんま御殿!!』の収録を楽しく終えた様子なども綴られていました。この人気ぶりは、世の中がますます「洗濯王子」の健やかさ清潔さを求めていることの証。これからも「王子」らしい笑顔とともに、私たちの暮らしを心地よくさせてくれることでしょう。

 ということで、今回は3人の王子の「これまで」と「今」をご紹介しましたが、:いかがでしたでしょうか。残念ながら「ハンカチ王子」と「ハミカミ王子」は今、アスリートとして厳しい勝負にさらされています。しかし、そこは王子。きっと輝きを放ってくれると期待したいところです。

<参考サイト>
・NPB
http://npb.jp/bis/players/01905133.html
・石川遼オフィシャルサイト
http://ryo-ishikawa.jp/profile/
・中村祐一オフィシャルサイト
http://www.sentaku-yuichi.com/
・中村祐一公式ブログ
https://ameblo.jp/sentaku929/
(10MTV編集部)

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