社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
ワイシャツのワイは「Y」じゃないって本当?
日本で生活していると、様々な商品やモノに対して略称をつけられています。しかしその略称は意外な由来であることが往々にしてあります。
代表的な例で言えば「ワイシャツ」です。
その形状がアルファベットの「T」に似ているから「Tシャツ」と名付けられたのと同じく、形状が「Y」に似ているから「Yシャツ」……と思ったら大間違い。両袖を斜め上方向に上げれば「Y」に見えないこともないですが、そもそも「Yシャツ」と表記するのが少数派。
こういったちょっと誤解されている不思議な日本語の組み合わせはほかにもあるので、紹介していきましょう。
まずは「T字路」です。アルファベットの「T」のようになっている三差路のことですが、「NHK放送文化研究所」の「丁字路? T字路?」という特集によると、16世紀初めには「丁字路」として日本語でも表現されていたようです。ただ、アルファベットが一般化した現代においては、「T字路」として表現することも普通になったと説明しています。
英語と日本語が“ごっちゃ”になった例としては、木材などの表面を保護するために塗られる「ニス」も同様です。「語源由来辞典」によると、英語では「Varnish(バーニッシュ)」、オランダ語で「vernis(ベルニス)」との名称で呼ばれていましたが、日本で普及した際に「ワニス」と訛って、時間を経るごとに最初の「ワ」が省略された「ニス」の名称で定着したそうです。
また、歴史的には日本語として定着していたのに英語由来かと思われているものもあります。それは「ぐっすり」です。熟睡できた様子を表す言葉ですが、どうやら「Good Sleep(グッド・スリープ)」を省略して完成された、と思っている方も多いようです。睡眠の専門店「市田商店」のウェブサイトによると、鎖国下にあった江戸時代の書籍にはすでに「すっかり、しっかり」という意味で「ぐっすり」が使用されていたそうで、たまたま英語とリンクしたのでしょう。
日本では当たり前の表現だと思っている言葉ですが、アルファベットを組み合わせることで独特の表現になることもあります。考えてみれば不思議なものですが、言葉で創意工夫する姿勢が日本人には受け継がれているのかもしれません。
<参考サイト>
・言語由来辞典:ワイシャツ
http://gogen-allguide.com/wa/yshirt.html
・NHK放送文化研究所:丁字路?T字路?
https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/term/064.html
・言語由来辞典:ニス
http://gogen-allguide.com/ni/varnish.html
・奇妙な和製英語の世界へ:(ノートパソコン note pc)は和製英語?
http://eieigo.com/な行の和製英語/(ノートパソコン-note-pc)は和製英語?.html
・市田商店:ぐっすりの語源はGood Sleep?
http://www.ichida-kyoto.com/column/trivia-gussuri/
代表的な例で言えば「ワイシャツ」です。
その形状がアルファベットの「T」に似ているから「Tシャツ」と名付けられたのと同じく、形状が「Y」に似ているから「Yシャツ」……と思ったら大間違い。両袖を斜め上方向に上げれば「Y」に見えないこともないですが、そもそも「Yシャツ」と表記するのが少数派。
ホワイトシャツを省略してワイシャツ
では本当の由来は何かというと、「語源由来辞典」によると、「(白い)ホワイトのシャツ」を略して「ワイシャツ」となったそうです。つまり、Tシャツとは違って英語圏では通用しない和製英語なのです。こういったちょっと誤解されている不思議な日本語の組み合わせはほかにもあるので、紹介していきましょう。
まずは「T字路」です。アルファベットの「T」のようになっている三差路のことですが、「NHK放送文化研究所」の「丁字路? T字路?」という特集によると、16世紀初めには「丁字路」として日本語でも表現されていたようです。ただ、アルファベットが一般化した現代においては、「T字路」として表現することも普通になったと説明しています。
英語と日本語が“ごっちゃ”になった例としては、木材などの表面を保護するために塗られる「ニス」も同様です。「語源由来辞典」によると、英語では「Varnish(バーニッシュ)」、オランダ語で「vernis(ベルニス)」との名称で呼ばれていましたが、日本で普及した際に「ワニス」と訛って、時間を経るごとに最初の「ワ」が省略された「ニス」の名称で定着したそうです。
「ノートパソコン」では外国人は分からない
ワイシャツと同じ和製英語の代表格としては「ノートパソコン」があります。ノート型で持ち運べるPCという意味ですが、「奇妙な和製英語の世界へ」で特集されている記事によると、そもそも「パソコン」が「Personal Computer」を略した和製英語であると指摘。英語圏でノートパソコンを説明する際には、「notebook personal computer」、「notebook PC」もしくは「laptop PC」と表現しなければならないとしています。また、歴史的には日本語として定着していたのに英語由来かと思われているものもあります。それは「ぐっすり」です。熟睡できた様子を表す言葉ですが、どうやら「Good Sleep(グッド・スリープ)」を省略して完成された、と思っている方も多いようです。睡眠の専門店「市田商店」のウェブサイトによると、鎖国下にあった江戸時代の書籍にはすでに「すっかり、しっかり」という意味で「ぐっすり」が使用されていたそうで、たまたま英語とリンクしたのでしょう。
日本では当たり前の表現だと思っている言葉ですが、アルファベットを組み合わせることで独特の表現になることもあります。考えてみれば不思議なものですが、言葉で創意工夫する姿勢が日本人には受け継がれているのかもしれません。
<参考サイト>
・言語由来辞典:ワイシャツ
http://gogen-allguide.com/wa/yshirt.html
・NHK放送文化研究所:丁字路?T字路?
https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/term/064.html
・言語由来辞典:ニス
http://gogen-allguide.com/ni/varnish.html
・奇妙な和製英語の世界へ:(ノートパソコン note pc)は和製英語?
http://eieigo.com/な行の和製英語/(ノートパソコン-note-pc)は和製英語?.html
・市田商店:ぐっすりの語源はGood Sleep?
http://www.ichida-kyoto.com/column/trivia-gussuri/
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
より深い大人の教養が身に付く 『テンミニッツTV』 をオススメします。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。
『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
台湾でクーデターは起きるのか?想定シナリオとその可能性
クーデターの条件~台湾を事例に考える(1)クーデターとは何か
サヘル地域をはじめとして、近年、世界各地で多発しているクーデター。その背景や、クーデターとはそもそもどのような政治行為なのかを掘り下げることで国際政治を捉え直す本シリーズ。まず、未来の“if”として台湾でのクーデタ...
収録日:2025/07/23
追加日:2025/10/04
経済発展から「国家の安全」へ…転換された国家戦略目標
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(2)国家戦略目標の転換
「習近平中国」における内政において、最も重要な特徴は国家戦略目標の転換だと垂氏は言う。鄧小平時代の経済発展から国家の安全へ舵が取られ、「富より安全」を社会秩序の根底とするのが習近平中国の方向性となる。国家安全委...
収録日:2025/07/01
追加日:2025/10/02
なぜ強みが大事なのか?ドラッカー、西田幾多郎の答えは
経験学習を促すリーダーシップ(4)成功を振り返り、強みを伸ばす
人の成長にとって、弱点の克服よりも重要なのは強みを伸ばすことだ。ではいかにして自分の強みに気づいていけばいいのか。指導者はどのようにしてそれを気づかせ、支援していけばいいのか。ピーター・ドラッカーの話をはじめ、...
収録日:2025/06/27
追加日:2025/10/01
生物学からわかる「ヒトの配偶や子育て」で大切なこと
編集部ラジオ2025(22)長谷川眞理子先生の「子育て」講義
育児・子育ては、いつだって、誰にとっても大問題です。とりわけ社会が複雑化し、流動化し、激変している現在においては、さまざまな問題も噴出しています。どう考えるべきか、判断が難しい問題も山積です。
このよう...
このよう...
収録日:2025/08/25
追加日:2025/10/01
中国の「国進民退」に危機感…これからの日中関係を読む
外交とは何か~不戦不敗の要諦を問う(5)日本外交の進むべき道
日本周辺での有事の可能性が叫ばれる中、日米関係を重視しながらも、隣国・中国とはどうやって関係を築いていくべきか。習近平政権以前の中国の在り方から振り返りながら、これからの中国との付き合い方を考える。また、シリア...
収録日:2025/04/15
追加日:2025/10/03