社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2017.12.06

年賀状を出すかどうかで年収が変わる!?

 メールやSNSの普及で、年賀状を出す割合は年々下降しているといわれます。でも、2019年は平成最後という節目の年。「平成」の新年を祝えるのは最後ということで、年賀状を見直す人が増えています。プライベートでもビジネスでも、意外に効果を発揮している年賀状について、調べてみました。

年賀状を出すと、リア充率がアップする!?

 ブラザー工業の子会社、ブラザー販売では、年賀状に関する意調査の結果を公表しています。対象は全国の20~60代の男女1000名。インターネットを通じて2017年10月13日~16日に調査されたデータをのぞいてみましょう。

 年賀状を「例年、出している」という人は全体の73%。年代別では60代の85%が最も高く、年齢が下がるにつれて下がる傾向。20代では51.5%と約半分しか書いていないのが30代では71%に上昇するところ、「年賀状は社会人のもの」という意識が見えるようです。

 実際に年賀状を送っている相手は、友人92.1%、親族・親戚76.6%、仕事関連の人44.1%、仕事以外でお世話になった人27.3%の順。送る平均約45枚に対して、もらう平均は約33枚ですが、「年賀状をもらうと嬉しい」人は79.8%を占めます。

 「年賀状の効果」を伝える声も集計の結果から見てみましょう。「もらった年賀状で、相手の好感度がアップしたことがある」人が48.1%、「年賀状がきっかけで久しぶりに連絡をとった経験がある」人は35.3%、さらに「年賀状がきっかけで、恋が始まったことがある」人は1.9%(なんと1000人中19人がイエス!)。また、「年賀状を送る習慣がある人のリア充率は57.0%」で、年賀状を送る習慣がない人の36.7%と比べて約20ポイントの差があることも強調されています。

年賀状は夫婦仲にも年収にも関係する!

 同社のアンケートでは、「年賀状と夫婦関係」についても触れています。約半数の夫婦が例年一緒に年賀状を作り、年賀状を一緒に作る夫婦ほど仲が良く(一緒に作る夫婦90.9%、作らない夫婦71.2%)、今でも相手が好き(一緒に作る夫婦89.2%、作らない夫婦70.9%)と答え、週1回以上夫が家事を手伝う率も高い(一緒に作る夫婦67.5%、作らない夫婦43.2%)ことが分かったのです。

 では、ビジネスシーンにおける年賀状には、どんな効用があるのでしょうか。トレンド総研(東京都渋谷区)が2014年12月に調べた驚きの結果は以下になります。

 まず、社内の人に年賀状を送っている人と送っていない人の年収を比較。年賀状を送っている人の平均年収が535万円なのに対し、送っていない人は395万円と140万円の差が確認されました。年代別にみても、20代で33万円、30代で137万円、40代で108万円、50代で215万円の差がついています。年賀状を送る習慣のあるビジネスマンほど、年収が高い傾向があるのです。

 では、出世と年賀状も関係があるということでしょうか。「自分の昇進・昇格スピードは早いと思う」と答えた割合は、年賀状を送っている人では65%、送っていない人では35%の結果が出ました。ちなみに、部下や後輩から年賀状を受け取った際にポジティブな印象を受ける率は69%。たかが1枚の年賀状ですが、プライベートでもビジネスシーンでも、バカにできないようですね。

<参考サイト>
・ブラザー:年賀状に関する調査
http://www.brother.co.jp/news/2017/nengajyosurvey/index.htm
・トレンド総研:年賀状にみる年収と出世に関する調査レポート
http://www.trendsoken.com/report/business/1125/
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
物知りもいいけど知的な教養人も“あり”だと思います。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。 『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ

「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ

「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造

宇宙とは何かを考えるうえで中国の古典である『荘子』・『淮南子(えなんじ)』に由来する「宇宙」という言葉が意味から考えてみたい。続いて、地球から始まり、太陽系、天の川銀河(銀河系)、局所銀河群、超銀河団、そして大...
収録日:2020/08/25
追加日:2020/12/13
岡朋治
慶應義塾大学理工学部物理学科教授
2

知ってるつもり、過大評価…バイアス解決の鍵は「謙虚さ」

知ってるつもり、過大評価…バイアス解決の鍵は「謙虚さ」

何回説明しても伝わらない問題と認知科学(3)認知バイアスとの正しい向き合い方

人間がこの世界を生きていく上で、バイアスは避けられない。しかし、そこに居直って自分を過大評価してしまうと、それは傲慢になる。よって、どんな仕事においてももっとも大切なことは「謙虚さ」だと言う今井氏。ただそれは、...
収録日:2025/05/12
追加日:2025/11/16
今井むつみ
一般社団法人今井むつみ教育研究所代表理事 慶應義塾大学名誉教授
3

図書館の便利な活用法…全国の図書館からの「お取り寄せ」

図書館の便利な活用法…全国の図書館からの「お取り寄せ」

歴史の探り方、活かし方(2)図書館「レファレンス」の活用

公共図書館では質の高い「レファレンス」サービスを提供しているが、活用する人は限られている。だが、実は全国の図書館ネットワークを縦横無尽に活用できる、驚くほどに便利な仕組みなのだ。今回は図書館のレファレンスで何が...
収録日:2025/04/26
追加日:2025/11/15
4

脳内の量子的効果――ペンローズ=ハメロフ仮説とは

脳内の量子的効果――ペンローズ=ハメロフ仮説とは

エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(2)量子論と空海密教の本質

「ワット・ビット連携」の概念がある。これは神経と血管の関係にも似ており、両者が密接に関係するところから、それをもとに人間の本質について考察していくことになる。また、中村天風の思想から着想を得て、人間の心には霊性...
収録日:2025/03/03
追加日:2025/11/13
5

偉大だったアメリカを全否定…世界が驚いたトランプの言動

偉大だったアメリカを全否定…世界が驚いたトランプの言動

内側から見たアメリカと日本(2)アメリカの大転換とトランプの誤解

アメリカの大転換はトランプ政権以前に起こっていた。1980~1990年代、情報機器と金融手法の発達、それに伴う法問題の煩雑化により、アメリカは「ラストベルト化」に向かう変貌を果たしていた。そこにトランプの誤解の背景があ...
収録日:2025/09/02
追加日:2025/11/11