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DATE/ 2019.08.05

「完全食」は健康管理やダイエットに使える?

 1日に必要な栄養素をすべて摂ることができるという「完全食」がブームになり始めています。ここでいう「完全食」は野菜や肉など素材そのものではなく、パンや麺など加工食品のこと。これだけ食べていれば栄養素の面ではOKと言える未来の料理が既に現実のものになっています。

「完全食」だけで栄養分をすべてカバー?

 火付け役となったのはフードテック領域のスタートアップ企業、ベースフード社が手掛けたベースパスタ。チアシードなど様々な食材が練りこまれていることで、「1食で1日に必要な栄養素の3分の1がとれる、世界初の完全栄養の主食です」と謳っており、2017年の発売以来話題を呼んでいました。現在ベースパスタはベースヌードルに名前を変え、ベースブレッドというパンもラインナップに入っています。

 大手食品メーカーの日清食品も2019年3月に「この1食で、すべての栄養、全部どり。」をキャッチフレーズにしたAll-in PASTAを発売。こちらも「1日に必要なすべての栄養の1/3量を配合」しているとあって、ベースヌードルとコンセプトがかなり近い印象です。

 どちらも主食として食べられているパスタやパンに様々な栄養素を練りこんだ商品ですが、液体タイプ、(液体に混ぜる)粉末タイプ、グミタイプをそろえた商品がCOMPです。こちらは「ヒトの健康に欠かせない必須栄養素を 理想的なバランスで配合しました。 COMPシリーズは2016年4月に 『厚生労働省 日本人の食事摂取基準』に 基づいて開発した日本初の完全栄養食品です」とバランスの良さをアピールしています。グミを食べるだけ、液体を飲むだけで栄養が補えてしまうのはより“未来感”があるとも言えるかもしれないですね。

置き換えダイエットには効果あり?

 こうした「完全食」、果たして健康管理やダイエットには使えるのでしょうか?「1食で1日に必要な栄養素の3分の1がとれる」とはいえ、3食ともベースヌードルやAll-in PASTAだけを食べ続けると、カロリーが足りません。ベースヌードルの1食は377kcal、All-in PASTAは331kcal。3倍にしても1000kcal前後です。一方で性別、年齢によって異なりますが、成人の必要エネルギー量は1700~3000kcal程度となっています。カロリー以外の栄養素は概ねこれだけ食べていればカバーできるとしても、3食同じものを食べ続けていると飽きが来てしまうでしょう。

 そこで、ダイエットに活かすとしたら置き換えが現実的な線です。1日のうち1食をこうした食材に置き換えると、それだけで多くの栄養を摂取できるうえ、カロリーでは1食あたり100~400kcalはカットできます(デニーズのパスタメニューと比較)。実際にベースフード社の代表を務める橋本舜氏もインタビューで「お客様には『月20食食べてほしい』と思ってます」と毎日3食ではなく、一部をベースフードの食材にしてほしいという考えを口にしていました。

 また、COMPも含め、手間をかけずに栄養バランスのとれた食材を摂取できることもこうした完全食のメリット。「忙しい現代人が手軽に栄養を摂り、かつカロリーは控えめ」といった位置づけになるでしょうか。ダイエット向きであることを前面に押し出しているわけではないため、1食100kcalを切る他の置き換えダイエット商品ほどカロリーが低いわけではありませんが、健康的に痩せるには効果があるかもしれませんね。

<参考サイト>
・ベースフード | 完全栄養の主食
https://basefood.co.jp/
・All-in PASTA|日清食品グループ オンラインストア
https://www.allinseries.jp/
・COMP 完全食
http://www.comp.jp/
・日本人の食事摂取基準(2015年版)概要
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000041733.html
・これで590円って高くない? 完全栄養食「ベースパスタクイック」にツッコんできた|新R25 - 20代ビジネスパーソンのバイブル
https://r25.jp/article/559300057269609899
(10MTV編集部)

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