社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
男性が原因?不妊をまねく3つのNG習慣とは
35歳からは「妊娠しにくいゾーン」
不妊に悩むカップルが増えています。結婚する平均年齢が上がったせいもあり、深刻な問題です。そこで、いま注目されているのは「精子力」。男性の年齢と受精能力は無関係と言われていたのは昔の話。最近の研究では男女ともに35~40歳を過ぎると「妊娠しにくいゾーン」に入ることが、不妊の要因として指摘され始めています。そこで、男性が「精子力」を高めたいときに気をつけたいポイント、やってはいけない行為について、順天堂大学医学部の堀江重郎先生にうかがってみました。
「精子力」の衰えと酸化ストレス
精液の中にはふつう1ccあたり何十万という単位で、多くの精子が存在します。35歳以上で受精しにくなるのは、「精子力」に次のような3つのマイナス要因が訪れているからなのだといいます。1.濃度が薄くなる
2.運動が弱くなる
3.完全な形をした精子の割合が減る
健康な精子をつくるのは男性ホルモンであるテストステロンですが、日常生活では活性酸素を抑えることを心がけましょう。他の細胞より膜の弱い精子は、酸化ストレスにさらされると容易に劣化してしまうからです。
NGその1:温め過ぎ
日常で気をつけるべき1つめのポイントは、精巣のある睾丸を温め過ぎないことです。精子は過度の熱に弱いのです。とくにサウナは要注意。体はさっぱり、精巣もサッパリ…などという事態は避けたいところ。
同じ原理で、若い人やこれから子づくりを考えている人には、ブリーフ型の下着よりもトランクスのような風通しの良いものの方が、精巣を涼しく保つことができ、良いそうです。
NGその2:自転車エクササイズ
2つめは、自転車による運動のリスクです。通勤・通学その他で短時間乗るぐらいなら問題はありませんが、1時間を超えるような長時間の自転車運動を習慣的に行うと、サドルによって睾丸に行く血管が押され、機能が弱ってしまいます。結果的に精子の濃度も下がるため、過度の自転車エクササイズは、見直した方が良いでしょう。
NGその3:肥満と長期在庫 最後のポイントは、肥満です。精子の活動性に影響を与える因子として、肥満は大きなリスクです。
よく耳にする疑問に「精子はしばらく出さなくても大丈夫か」というものがありますが、基本的には心配する必要はありません。ただ、新陳代謝の面を考えれば、やはり精巣の中身は定期的に入れ替え、新しい在庫にした方が、より妊娠しやすくなることは考えられます。
サプリメントで補うなら
健康や機能改善のために飲むサプリメント。その効果はあまり実感できないという声をよく聞きますが、精子には効果を及ぼしやすいという朗報があります。例えば赤ワインを原料としたレスベラトールを摂取すると、精子の濃度や運動量にかなりの改善がみられます。漢方薬の中にも同じ効果が認められたものがあるといいます。
男性の大切な機能である精子力保全を考えるなら、サプリへの投資もわるくはないかもしれません。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
より深い大人の教養が身に付く 『テンミニッツTV』 をオススメします。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。
『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
民族自決原則とは?多民族国家が抱える難題と矛盾
地政学入門 ヨーロッパ編(6)「ロシア世界」と民族自決原則
「ルスキー・ミール」という言葉で代表される「ロシア世界」――それは、実際の国境にとどまらず、自国語を話す周辺領域の市民をも包括した概念。プーチンはそれを使ってウクライナ侵攻を正当化するが、国家外の自民族の保護を優...
収録日:2025/02/28
追加日:2025/06/09
米国史で最も「主権主義者」を体現しているのはトランプか
トランプ2.0と中東(2)保守主義者から主権主義者へ
トランプ2.0の政治手法や姿勢からは、支持者が信じる保守主義の影が薄れている。「自国第一主義」を守るためなら、桁外れの関税も議事堂襲撃も恐れない。むしろ大国仲間としてロシアに接近する風すらうかがえる。見えてくるのは...
収録日:2025/04/10
追加日:2025/06/08
問題だらけの閣僚たち…トランプ政権の真の公約とは?
第2次トランプ政権の危険性と本質(5)トランプの政治手法の問題とは?
トランプの経済政策は、文化戦争の手段としての反グローバリズムという軸で理解するしかないが、そのような政策を進めるトランプ政権の政治手法の問題点はなにか。その背景には、陰謀論者が全部入ってしまったような閣僚の問題...
収録日:2025/04/07
追加日:2025/06/07
その後の余命が変わる!続けるべき良い生活習慣とは
健診結果から考える健康管理・新5カ条(7)良い生活習慣が健康寿命を延ばす
健康診断の結果に一喜一憂するだけではなく、そのデータを活用し、生活習慣を見直すことが大切である。今回は、内臓脂肪の管理が健康維持に直結する理由や、体重増加と糖尿病リスクの関係、さらには良い生活習慣が寿命に与える...
収録日:2025/01/10
追加日:2025/05/27
健康寿命に大きく影響する骨粗鬆症・歯周病・変形性関節症
老いない骨のつくり方(1)高齢化と骨の病気
東京大学工学系研究科・医学系研究科教授の鄭雄一氏による「老いない骨のつくり方」シリーズ講話。鄭氏はレクチャー冒頭で、「情報に溺れず正しい情報を選択する能力がいかに大切か」と語り、誤った情報は「人生の栄養失調」に...
収録日:2016/09/14
追加日:2016/10/20