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DATE/ 2019.12.22

まだ続く台湾ブーム…なぜ「台湾」が人気なのか?

 ここ数年、海外旅行の渡航先として台湾が注目を集めています。旅行会社の渡航先ランキングではハワイや韓国と並んで常に上位に入っており、ツアーパッケージで参加する方だけでなく、個人で訪台するリピーターの方も多いようです。では、台湾ブームはなぜ続いているのでしょうか。その理由に迫っていきたいと思います。

世界で最も親日的な国、台湾

 台湾は正式には中華民国という国になります。国土面積は九州ぐらいで、南北に長いため北側が亜熱帯で南側は熱帯と分かれています。明治の頃から終戦まで日本の統治下に置かれていたこともあって、高齢の方の中には日本語を話すことのできる人も少なくありません。

 しかし、残念なことに冷戦時代に日本は外交的判断により国交を破棄してしまいました。それにもかかわらず、東北の震災時に総額253億円もの義援金を送ってくれたニュースを記憶している方も多いのではないでしょうか。台湾は世界でもっとも親日的な国として知られています。

アクセスは簡単!主要な空港からおよそ2時間半~4時間で到着!

 旅行につきものの悩みの種といえば「移動」ですよね。飛行機を乗り継いで待ち時間がどれくらいでサーチャージがかかって……その点、台湾へはアクセスが便利です。成田や関空はもちろん、北は北海道から南は沖縄まで日本の各地から直行便が多数飛んでいるのも嬉しいところです。日本から2時間半~4時間で台北に着くことができます。時差はたったの1時間、昼夜逆転に悩まされることもありません。

 そして台湾は日本に比べ交通費が安いのも大きな魅力と言えるでしょう。バスや地下鉄、タクシーや特急列車を含め、交通機関は全般的に安価になっています。システムも簡単で、悠遊カードという交通機関用のパスを購入すると日本のSuicaのようにタッチ1つで乗り降りできるようになります。チャージは駅だけでなくコンビニでもできて、切符の購入に煩わされずストレスフリーで移動できるのが嬉しいです。

海外旅行入門にぴったり!旅行者に親切な台湾の人々

 親日的なことに加え、一般的に台湾の人々は旅行者に親切だと定評があります。SNSや旅行ブログなどを見てみますと、屋台で相席した地元の人と楽しい時間を過ごした、小さいお子さんを連れての家族旅行も行く先々で気を使ってもらえて感動した、というような体験談がよく紹介されています。

 もちろん、どこの国であれ、全ての人々が優しい善人とは限りません。スリや置き引きの被害も耳にします。財布や貴重品の管理は当然気をつける必要がありますし、特に女性の夜間の一人歩きは避けた方が良いでしょう。とはいえ、文字通り一期一会の時を過ごしている旅行者がたくさん居るのも事実。海外旅行入門にも向いているという評価に納得です。

財布に優しい台湾のグルメと癒しスポット

 旅行といえば現地の美味しいものも楽しみの1つですよね。台湾も例外ではなく、小籠包やお粥、パイナップルケーキ、近年、日本でもブームになっているタピオカなど、ご当地グルメが目白押しです。嬉しいことに、台湾のご飯は日本に比べてかなりリーズナブルに味わえます。見ているだけで楽しい夜市の屋台の食事は、はしご酒ならぬはしご飯にもピッタリです。あれもこれもと欲張り過ぎないようにするのが大変かもしれません。

 また、温泉巡りも台湾旅行で楽しめてしまいます。水着着用のところが多いので注意が必要ですが、歩き回って疲れた足腰をゆったり休められるのは嬉しいですよね。そして御存知、痛くも心地良い足裏マッサージや整体も日本のおよそ半額ほどの施術代で受けることができます。

ゆっくりとした台湾時間にひたる贅沢

 古い建物を大切にする台湾では、日本の統治時代の建築物がリノベーションされて現代風に使われている光景にしばしば出会います。近年、日本ではお目にかかるのが難しくなってしまった、年季を感じられる建物の中で過ごすティータイムはとっても贅沢な味わい深さがあります。

 観光スポットだけでなく、台湾の日常風景、建築や軒先、装飾もフォトジェニックです。異国情緒のある建物に南国の植物が重なるとなんとも不思議な趣になり、思わずシャッターを押してしまうスポットが溢れています。

 ということで、気軽に訪れることのできる距離と、日本の風土と遠からず近からずといった、ほどよい異国情緒あふれる台湾。まだ体験したことがないという方は、一度訪れてみてはいかがでしょうか。

<参考サイト>
・「日本人の海外旅行で人気旅行先1位が「台湾」に、韓国は若年層女性のSNS支持高く、行きたい旅先は欧州が上位 -リクルート調査2019」トラベルボイス
https://www.travelvoice.jp/20190621-133063
・「データで見る東日本大震災の台湾からの義援金250億円」nippon.com
https://www.nippon.com/ja/features/c04918/
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