テンミニッツTV|有識者による1話10分のオンライン講義
会員登録 テンミニッツTVとは
社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2015.07.18

それはアウトでしょ!ハラスメント完全NGワードまとめ


 パワー、セクシャル、マタニティ、共通すべきものは何かと問われれば「ハラスメント」と即答できるこのご時世。ハラスメントとは、いうまでもなく精神的な暴力、嫌がらせを意味する。

 ハラスメントは法律的に、相手の「人格権」を侵害することをいう。個々人の名誉や自由は、フィジカルな暴力や態度のみならず、主に言葉による揶揄、侮辱によって、傷つき侵される。

 殴る、蹴るという暴力は分かりやすく禁止できるが、放たれる言動、つまり言葉による暴力性は、相手の受けめ方次第のところもあるので、なかなか判断が難しいところだ。

 非正規雇用労働者の権利や労働問題を中心に活躍している笹山尚人弁護士によると、ハラスメントの問題は年々複雑化しているという。裁判に至っても、言葉の暴力自体は認められても、法的な責任までを問うことが出来ないケースも少なくない。

 では、どんな言葉が問題になるのか、完全なNGワードと限りなくグレーで注意すべきフレーズに分けて、それぞれのケースを検証しておきたい。


パワハラ・フレーズ

 パワハラは、パワー・ハラスメント。同じ職場で職務上の地位や人間関係、優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて精神的・身体的苦痛を与え、また、職場環境を悪化させる言動・行為には注意したい。

[NG]

・おまえは頭がおかしい
・オレにたてついたらクビにしてやる
・おまえみたいな使えないヤツはいらん
・そんなコトもできないなんて、病院に行った方がいいよ
・窓から飛び降りろ

[注意]

・何度言えばわかるんだ
・なんでこんなこともできないんだ
・そんなことも分からないのか
・だからおまえはダメなんだ
・同じミスを何度もやるな


セクハラ・フレーズ

 セクハラは、セクシャル・ハラスメント。「相手の意に反する性的言動」と定義されることもあり、相手側の了解を超えた言動にある。

[NG]

・○○ちゃん、~~(下の名前にちゃんづけ)
・彼氏はいるの
・いくつになったの
・まだ結婚しないの?
・今日は生理の日? ・太ったんじゃない
・二人の子どもはまだ作らないの?

[注意]

・どんな男がタイプなの?
・その服似合ってるよ
・カワイイね
・髪きったんだね


マタハラ・フレーズ

 マタハラは、マタニティ・ハラスメント。特に職場の妊娠している女性を傷つけたり、不利益な処遇を生み出す言葉の嫌がらせになる。

[NG]

・しんどいなら、正社員じゃなくパートになったら?
・これだから、女は使えない
・出世したいなら子どもはあきらめろ
・妊娠しても働きたいなんてワガママだね
・困ったなぁ。これでまた人繰りが苦しくなる

[注意]

・子どものためを思うのなら仕事をやめたほうがいいんじゃない?
・早く帰れていいね!
・何人目?/またできたの?/また休むの?


 これらのフレーズには、前後の文脈がないのでコミュニケーションの難しさを感じる人も多いのではないだろうか。注意したいのは、言葉狩りをしたいのではなく、言葉を生み出す気持ちの在り方そのものにある。職場に限らず、相手の人格を尊重し配慮ある言動を心がけたい。

~最後までコラムを読んでくれた方へ~
「学ぶことが楽しい」方には 『テンミニッツTV』 がオススメです。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。 『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

田沼意次とは?再評価で注目の人物像と時代背景に迫る

田沼意次とは?再評価で注目の人物像と時代背景に迫る

田沼意次の革新力~産業・流通・貨幣経済(1)田沼意次の生い立ちとその時代

田沼意次の人物像と政策を通して、江戸時代の転換期を振り返る今シリーズ。農産物・工産物の流通・発展、また貨幣経済の拡大など、田沼時代の特徴を振り返る。まずは、田沼意次の生涯である。田沼意次の父は一説には浪人だった...
収録日:2025/01/28
追加日:2025/05/30
養田功一郎
元三井住友DSアセットマネジメント執行役員
2

あなたは縄文系?弥生系?…弥生時代の実態に迫る

あなたは縄文系?弥生系?…弥生時代の実態に迫る

編集部ラジオ2025(10)弥生人の遺伝子、生活、文化

「自分は縄文系だろうか? それとも弥生系だろうか?」。そんなことを、ふと考えたことはありませんか。

日本は、縄文系の遺伝子や文化がいまなお色濃く残りつつ、そこに弥生系の遺伝子・文化が絶妙に混交して、独...
収録日:2024/04/03
追加日:2025/05/29
テンミニッツTV編集部
教養動画メディア
3

その後の余命が変わる!続けるべき良い生活習慣とは

その後の余命が変わる!続けるべき良い生活習慣とは

健診結果から考える健康管理・新5カ条(7)良い生活習慣が健康寿命を延ばす

健康診断の結果に一喜一憂するだけではなく、そのデータを活用し、生活習慣を見直すことが大切である。今回は、内臓脂肪の管理が健康維持に直結する理由や、体重増加と糖尿病リスクの関係、さらには良い生活習慣が寿命に与える...
収録日:2025/01/10
追加日:2025/05/27
野口緑
大阪大学大学院医学系研究科 公衆衛生学 特任准教授
4

なぜ日本の医療はテロに対応できないのか?三つの理由

なぜ日本の医療はテロに対応できないのか?三つの理由

医療から考える国家安全保障上の脅威(5)日本の医療の問題点と提言

残念なことだが、現在の日本の医療はテロ攻撃には対応できない。その理由として、テロの悪意に対して無防備なこと、時代遅れの教科書的知識しか持っていないこと、テロで想定される健康被害に対応できる医療体制にないこと、が...
収録日:2024/09/20
追加日:2025/05/29
山口芳裕
杏林大学医学部教授
5

人生100年時代の生き方と日本の3つの課題

人生100年時代の生き方と日本の3つの課題

長寿社会の課題と可能性(1)個人・社会・産業の課題

東京大学高齢社会総合研究機構の秋山弘子特任教授が、人生100年時代を迎えた日本の課題について解説する。高齢化が急速に進み、健康で長生きできるようになった現在の日本では、それまでの人生50年時代の生き方やインフラ、産業...
収録日:2017/04/12
追加日:2017/05/01
秋山弘子
東京大学名誉教授