社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
それはアウトでしょ!ハラスメント完全NGワードまとめ
パワー、セクシャル、マタニティ、共通すべきものは何かと問われれば「ハラスメント」と即答できるこのご時世。ハラスメントとは、いうまでもなく精神的な暴力、嫌がらせを意味する。
ハラスメントは法律的に、相手の「人格権」を侵害することをいう。個々人の名誉や自由は、フィジカルな暴力や態度のみならず、主に言葉による揶揄、侮辱によって、傷つき侵される。
殴る、蹴るという暴力は分かりやすく禁止できるが、放たれる言動、つまり言葉による暴力性は、相手の受けめ方次第のところもあるので、なかなか判断が難しいところだ。
非正規雇用労働者の権利や労働問題を中心に活躍している笹山尚人弁護士によると、ハラスメントの問題は年々複雑化しているという。裁判に至っても、言葉の暴力自体は認められても、法的な責任までを問うことが出来ないケースも少なくない。
では、どんな言葉が問題になるのか、完全なNGワードと限りなくグレーで注意すべきフレーズに分けて、それぞれのケースを検証しておきたい。
パワハラ・フレーズ
パワハラは、パワー・ハラスメント。同じ職場で職務上の地位や人間関係、優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて精神的・身体的苦痛を与え、また、職場環境を悪化させる言動・行為には注意したい。[NG]
・おまえは頭がおかしい・オレにたてついたらクビにしてやる
・おまえみたいな使えないヤツはいらん
・そんなコトもできないなんて、病院に行った方がいいよ
・窓から飛び降りろ
[注意]
・何度言えばわかるんだ・なんでこんなこともできないんだ
・そんなことも分からないのか
・だからおまえはダメなんだ
・同じミスを何度もやるな
セクハラ・フレーズ
セクハラは、セクシャル・ハラスメント。「相手の意に反する性的言動」と定義されることもあり、相手側の了解を超えた言動にある。[NG]
・○○ちゃん、~~(下の名前にちゃんづけ)・彼氏はいるの
・いくつになったの
・まだ結婚しないの?
・今日は生理の日? ・太ったんじゃない
・二人の子どもはまだ作らないの?
[注意]
・どんな男がタイプなの?・その服似合ってるよ
・カワイイね
・髪きったんだね
マタハラ・フレーズ
マタハラは、マタニティ・ハラスメント。特に職場の妊娠している女性を傷つけたり、不利益な処遇を生み出す言葉の嫌がらせになる。[NG]
・しんどいなら、正社員じゃなくパートになったら?・これだから、女は使えない
・出世したいなら子どもはあきらめろ
・妊娠しても働きたいなんてワガママだね
・困ったなぁ。これでまた人繰りが苦しくなる
[注意]
・子どものためを思うのなら仕事をやめたほうがいいんじゃない?・早く帰れていいね!
・何人目?/またできたの?/また休むの?
これらのフレーズには、前後の文脈がないのでコミュニケーションの難しさを感じる人も多いのではないだろうか。注意したいのは、言葉狩りをしたいのではなく、言葉を生み出す気持ちの在り方そのものにある。職場に限らず、相手の人格を尊重し配慮ある言動を心がけたい。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
“社会人学習”できていますか? 『テンミニッツTV』 なら手軽に始められます。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。
『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
トランプ政治と民主主義の危機…カント哲学から考える
編集部ラジオ2025(9)デモクラシーの危機と「哲学」
いま、世界各国で「デモクラシーの危機」が高まっています。これまでの常識を超えたドラスティックな政策を次々と打ち出す第2次トランプ政権はもちろん、欧州各国の政治状況もポピュリズム的な面を強くしています。また、ロシア...
収録日:2025/04/03
追加日:2025/05/22
日本のインテリジェンスは大丈夫か…行政機関の対応に愕然
医療から考える国家安全保障上の脅威(4)国家インテリジェンスの課題
「日本のインテリジェンスは大丈夫なのか」という声が海外から聞かれるという。例えば北朝鮮のミサイルに搭載されている化学剤について、「エイジング」と呼ばれる拮抗薬投与までの制限時間の観点からはまったく見当違いの神経...
収録日:2024/09/20
追加日:2025/05/22
イヌ、ネコ、ニワトリ…弥生時代の役割と縄文時代との違い
弥生人の実態~研究結果が明かす生活と文化(10)弥生人と動物
われわれにとって馴染み深いイヌやネコなどの動物。縄文時代や弥生時代は、その役割、位置づけはどうなっていたのか。また、現代との違いはどこにあるのか。出土品から見えてくる動物との関係について、当時の食生活にも触れな...
収録日:2024/07/29
追加日:2025/05/21
メタボリックシンドロームを単なる肥満と侮ってはいけない
健診結果から考える健康管理・新5カ条(6)メタボを侮ってはいけない
「メタボリックシンドローム」を単なる肥満と侮ってはいけない。内臓脂肪が蓄積すると、血糖値や血圧の上昇を招き、さまざまな健康リスクを高めることになってしまう。自覚症状のないまま血管障害が進行するリスクの上昇を防ぐ...
収録日:2025/01/10
追加日:2025/05/20
デモクラシーは大丈夫か…ポピュリズムの「反多元性」問題
危機のデモクラシー…公共哲学から考える(1)ポピュリズムの台頭と社会の分断化
ショーヴィニズム(排外主義)、反エリート主義、反多元性を特徴とする政治勢力が台頭するなどポピュリズムと呼ばれる動きが活発化する中、「デモクラシーは大丈夫なのか」という危惧がかなり強まっている。アメリカのトランプ...
収録日:2024/09/11
追加日:2025/03/28