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独身者の老後資金、いくら必要?
近年日本の生涯未婚率は増加しており、男性の4人に1人、女性の6人に1人が、独身として生涯を全うすると言われています。独身という立場は気軽で身軽である一方、頼りになるのは自分だけという不安も付き纏うもの。若くバリバリと働けるうちは良いですが、定年を迎え、足腰が弱り病気がちになり、支えてくれる人のいないひとりの老後には備えも大切です。老後資金に関しても具体的に把握し、早いうちから準備をすることが重要になります。
【平均寿命】
厚生労働省が公表している「令和2年簡易生命表」によると、男性の平均寿命は81.64歳、女性では87.74歳となっており、年々上昇傾向にあります。年金開始を65歳からとして計算すると、男性では約17年、女性は約23年。その期間をカバーする資金を準備しなくてはなりません。
【生活費(支出)】
老後の単身世帯の平均的な1ヶ月の生活費(支出)は、男性で162603円。女性では149146円です。これが夫婦の場合、世帯平均約25万円強と言われていますから、やはり独身の生活費は割高傾向となっています。
内訳を見ると、男性では教養娯楽費や交通通信費が女性より高く、趣味や自動車、外食などに多めにお金を使っているようです。
一方女性は食費や住居費、交際費が男性よりも多い割合なのが特徴。日々の食事や人付き合いにお金を使う割合が高く、また住居が賃貸のケースが男性より多いとも言えます。
【年金(収入)】
次に厚生年金と国民年金を合算した社会保障給付額の1ヶ月平均を見てみましょう。総務省「2019年全国家計構造調査」によると単身男性では149802円、単身女性は128908円となっています。上記の支出と照らし合わせてみると、仮に社会保障給付だけで生活する場合、毎月男性は約13000円、女性は約20000円の赤字となってしまいます。
やはり独身女性では、現役時代に厚生年金をもらえる職場で出来るだけ長く高給で働いたケースを除けば、少ない年金だけで生活するのは相当に厳しいことが分かります。
【必要となる老後資金】
年金等がもらえる65歳からの寿命と収支で、大まかに赤字分の補填金額を計算すると以下のようになります。
・男性 (13000円×12ヶ月)×17年=2652000円
・女性 (20000円×12ヶ月)×23年=5520000円
この金額があれば数字上では生活が営めるように思われますが、貯蓄などができる余裕はなく、介護費用や葬儀代、雨漏りや災害などの家屋の臨時修繕費用なども考えてプラス500万円以上は確保しておかねばなりません。医療費は限度額制度があるため病気になっても極端に高額となることはありませんが、毎月限度額いっぱいまでの支払いとなれば生活費を切り詰めなければならなくなります。
結論としては、平均的な社会保障給付額をもらえる人であれば、男性は約1000万円、女性は1300万円を、老後資金として確保しておくと安心という目安になります。
【平均よりも老後資金が必要となる人】
上記の平均金額よりもさらに老後資金が必要となるケースも多々あります。
・転職が多かったり、非正規雇用期間や無職期間などが長かったりして厚生年金が少ない人
・フリーランスや自営業で厚生年金がなく国民年金だけの人
・生活費や物価の高い都心地域で老後も生活する人
・持ち家がなく老後も賃貸物件に住む予定の人
・年金開始前に定年退職し、65歳まで数年間の無給期間のある人
このようなケースに当てはまる方は老後の収支を先だって把握して算出し、貯蓄や生活スタイルの変更などで、不足分を積極的に準備しておく必要が高いです。
・iDeCoや積み立てNISAを利用する
なかなか貯金ができない人は、損をする可能性はゼロではありませんが、投資よりはリスクの低いiDeCoやNISAを始めてみるのもアリ。負担の少ない積立金額が決まっていることで継続しやすく、40代から始めれば老後の赤字補填額に近い金額は貯めることができますし、資金を増やせる可能性もあります。
・個人年金保険に加入する
国民年金しかもらえないフリーランスなどで30代から個人年金保険に加入している方は結構いるものです。差戻率はさほど高くありませんが、たとえば約20年間月々2万円前後支払えば老後は毎月4万円以上もらえる保険も。年数が長いほど月々の受取額も上がるため早めのスタートがお勧めです。
・住居費や自家用車等の見直し
生活費の中で一番大きな金額となる住居費を見直し。賃貸料の安い部屋へ引越す、実家に戻る、管理費や修繕積立金の高いマンションから住み替え、このような見直しで一気に毎月数万円が貯められるように。可能であれば老後に向けて毎月の負担が大きい賃貸から持ち家への住み替えも要検討。
同じく維持費の掛かる自動車を手放すと、駐車場代や車検、保険、ガソリン代など年間数十万円を浮かせることが可能で、老後資金に回すことができます。
独身であれば扶養者がおらず子供の教育費や生活費等が掛からない分、現役時代はお金に困らない人も多いかもしれません。そんな少し余裕のある時を逃さず、細く長く貯めるのが独身者の老後資金のポイント。「もしかしたら自分は結婚しないかも」、そう思うことがあれば、まずは自分の年金見込額を把握して必要となる老後資金を計算し、思い切って早めに老後計画をスタートしておきましょう。
おひとり様の老後資金、どれだけ必要?
夫婦であれば老後2000万円が目安と言われていますが、夫婦の年金を合算できない独身者はそれぞれが世帯を持つため単純に半分の1000万円あればいいとも言い切れません。まずは老後としての期間や必要資金を把握する上で、まずは男女それぞれの平均寿命を確認。その間の日々の生活費と年金等の収入からおひとり様に必要な老後資金を算出していきましょう。【平均寿命】
厚生労働省が公表している「令和2年簡易生命表」によると、男性の平均寿命は81.64歳、女性では87.74歳となっており、年々上昇傾向にあります。年金開始を65歳からとして計算すると、男性では約17年、女性は約23年。その期間をカバーする資金を準備しなくてはなりません。
【生活費(支出)】
老後の単身世帯の平均的な1ヶ月の生活費(支出)は、男性で162603円。女性では149146円です。これが夫婦の場合、世帯平均約25万円強と言われていますから、やはり独身の生活費は割高傾向となっています。
内訳を見ると、男性では教養娯楽費や交通通信費が女性より高く、趣味や自動車、外食などに多めにお金を使っているようです。
一方女性は食費や住居費、交際費が男性よりも多い割合なのが特徴。日々の食事や人付き合いにお金を使う割合が高く、また住居が賃貸のケースが男性より多いとも言えます。
【年金(収入)】
次に厚生年金と国民年金を合算した社会保障給付額の1ヶ月平均を見てみましょう。総務省「2019年全国家計構造調査」によると単身男性では149802円、単身女性は128908円となっています。上記の支出と照らし合わせてみると、仮に社会保障給付だけで生活する場合、毎月男性は約13000円、女性は約20000円の赤字となってしまいます。
やはり独身女性では、現役時代に厚生年金をもらえる職場で出来るだけ長く高給で働いたケースを除けば、少ない年金だけで生活するのは相当に厳しいことが分かります。
【必要となる老後資金】
年金等がもらえる65歳からの寿命と収支で、大まかに赤字分の補填金額を計算すると以下のようになります。
・男性 (13000円×12ヶ月)×17年=2652000円
・女性 (20000円×12ヶ月)×23年=5520000円
この金額があれば数字上では生活が営めるように思われますが、貯蓄などができる余裕はなく、介護費用や葬儀代、雨漏りや災害などの家屋の臨時修繕費用なども考えてプラス500万円以上は確保しておかねばなりません。医療費は限度額制度があるため病気になっても極端に高額となることはありませんが、毎月限度額いっぱいまでの支払いとなれば生活費を切り詰めなければならなくなります。
結論としては、平均的な社会保障給付額をもらえる人であれば、男性は約1000万円、女性は1300万円を、老後資金として確保しておくと安心という目安になります。
【平均よりも老後資金が必要となる人】
上記の平均金額よりもさらに老後資金が必要となるケースも多々あります。
・転職が多かったり、非正規雇用期間や無職期間などが長かったりして厚生年金が少ない人
・フリーランスや自営業で厚生年金がなく国民年金だけの人
・生活費や物価の高い都心地域で老後も生活する人
・持ち家がなく老後も賃貸物件に住む予定の人
・年金開始前に定年退職し、65歳まで数年間の無給期間のある人
このようなケースに当てはまる方は老後の収支を先だって把握して算出し、貯蓄や生活スタイルの変更などで、不足分を積極的に準備しておく必要が高いです。
独身者が老後資金を貯めるポイントは?
独身者の老後は、頼れるものは自分とお金だけと言っても過言ではありません。老後のことばかりを考え今を犠牲にし過ぎるのもお勧めしませんが、自分がどれだけ老後資金を用意すべきなのか具体的な数字を把握し、その分を貯めることで安心を得ることを目指したいもの。以下のような方法で今から老後資金の確保を検討してみてはいかがでしょうか。・iDeCoや積み立てNISAを利用する
なかなか貯金ができない人は、損をする可能性はゼロではありませんが、投資よりはリスクの低いiDeCoやNISAを始めてみるのもアリ。負担の少ない積立金額が決まっていることで継続しやすく、40代から始めれば老後の赤字補填額に近い金額は貯めることができますし、資金を増やせる可能性もあります。
・個人年金保険に加入する
国民年金しかもらえないフリーランスなどで30代から個人年金保険に加入している方は結構いるものです。差戻率はさほど高くありませんが、たとえば約20年間月々2万円前後支払えば老後は毎月4万円以上もらえる保険も。年数が長いほど月々の受取額も上がるため早めのスタートがお勧めです。
・住居費や自家用車等の見直し
生活費の中で一番大きな金額となる住居費を見直し。賃貸料の安い部屋へ引越す、実家に戻る、管理費や修繕積立金の高いマンションから住み替え、このような見直しで一気に毎月数万円が貯められるように。可能であれば老後に向けて毎月の負担が大きい賃貸から持ち家への住み替えも要検討。
同じく維持費の掛かる自動車を手放すと、駐車場代や車検、保険、ガソリン代など年間数十万円を浮かせることが可能で、老後資金に回すことができます。
独身であれば扶養者がおらず子供の教育費や生活費等が掛からない分、現役時代はお金に困らない人も多いかもしれません。そんな少し余裕のある時を逃さず、細く長く貯めるのが独身者の老後資金のポイント。「もしかしたら自分は結婚しないかも」、そう思うことがあれば、まずは自分の年金見込額を把握して必要となる老後資金を計算し、思い切って早めに老後計画をスタートしておきましょう。
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