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DATE/ 2023.06.08

スマホのフィルムはどれがいい?種類別の特徴

 スマホを買ったら画面に保護フィルムを取り付けるひとは多いでしょう。フィルムはその種類や機能、値段といったところでさまざまなものがあります。何を基準にどれを選べばいいのか迷います。ここでスマホの保護フィルムについての情報を整理しておきましょう。

「ガラスフィルム」とPET素材の「保護フィルム」の2種類

 スマホフィルムの素材にはガラスかPET素材(ポリエチレンテレフタレート)の2種類があります。ガラス素材は透明度が高い点と硬い点が特徴です。光沢やツヤによって高級感があるものも多いです。また動画や写真などもクリアに見ることができます。硬いので傷や衝撃に強く、スマホ本体の画面が割れないよう保護してもらえる可能性があります。その代わり、衝撃でフィルム自体にヒビが入ることがあります。ガラスなので割れるとやや危険です。またPET素材に比べると厚みがあり、指で操作するときの感度が落ちたり、スマホケースと干渉してしまったりすることもあります。

 一方、PET素材は「単に保護フィルム」とも呼ばれます。反射防止機能などが入っているものなども多く、ガラスフィルムに比べれば価格が安いものが多いです。また、ガラスフィルムのような透明感はあまり出ませんが、画面の映り込みや反射を抑えるものも多いのが特徴です。外光のもとでは比較的画面が見やすくなります。一方でガラスフィルムほどの硬度はなく、衝撃には弱いです。ブルーライトカット機能などの付加機能を利用したり、小さな傷や汚れを防ぐためのものと考えていいでしょう。

硬度とは「引っ掻き傷のつきにくさ」

 ガラスフィルムには9Hや10Hといった硬度が表記されています。この硬度は「引っ掻き傷に対してどのくらい表面が硬いか」を表しています。このHというのは鉛筆の芯の硬さのこと。数値が大きくなればなるほど傷がつきにくいことを意味しています。一方、これとは別の尺度で硬さを表す指標には「モース(Mohs)硬度」というものもあります。これは鉱物の硬さを基準とする硬度で、最も硬い10がダイヤモンドの硬度を表しています。

 これでいくと、一般的なガラスフィルムはMohs4から5程度とされています。また人間の爪は2.5程度で、真珠や琥珀などと同じくらいとのこと。ただし、この硬度は「傷のつきにくさ」を表すもので、衝撃に対する耐性を表しているものではありません。落としたり強くぶつかったりして衝撃が加われば、どういった高度のガラスフィルムであっても割れるようです。

 ただし、最近では衝撃吸収機能を搭載したフィルムもあります。ただしこれらは「正面からの」衝撃耐性を高めているもの。つまり、スマホを画面から落とした時にはそれなりの能力を発揮しますが、縦に落とした場合の衝撃に対しては有効ではないと言えます。スマホを落としやすい人はやはり、衝撃吸収性能の高い「全面保護のスマホカバー」や縦の衝撃から守る「シリコン製のスマホカバー」を装着した方が安心かもしれません。

スマホ本体のガラスは強化ガラス

 ここまで見てきた通り、一般的にガラスフィルムは画面の割れを保護するもので、PET素材の保護フィルムは一般的に画面の傷や汚れを防ぐものです。PET素材の方が比較的安価であることから、画面まで保護できるようなスマホカバーを使用している場合は、PET素材の保護フィルムでいいかもしれません。一方でスマホを落としやすい人はガラスフィルムでカバーしておくとより安心です。

 また覗き見防止機能が付いたものも最近は多いです。これは一般的に横から覗き込まれても画面が見えないようにするものです。ただし、特に覗き見防止機能のあるフィルムは、外光の当たる場所などでは画面が暗く見える可能性があります。こうなると画面の輝度を上げることになり、バッテリー消費が増えるので、スマホ本体(特にバッテリー)にとってはあまりいいとは言えません。

 また、スマホの画面ガラスには衝撃耐性に備えた強化ガラスが使用されていることが一般的です。つまり、フィルムを装着せずとも、それなりの強度はあります。しょっちゅう落としてしまうひとにとっては、フィルムがあればより安心とは言えますが、誰にとってもなくてはならないものともは言えないようです。

<参考サイト>
スマホフィルムは、もういらない? Android スマホに多い強化ガラス画面なら、なくても安心!|android
https://www.android.com/intl/ja_jp/articles/158/

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